壱原ちぐさ『シテの花 能楽師・葉賀琥太朗の咲き方』その8(2巻感想1)
七番目は泰山先生の
孫・北斗と琥太朗が
直接会話します。
舞台に出ると
決まった琥太朗ですが
(歳が近いから)
幼少時から能を
習ってる北斗と
比べられると言われて
琥太朗
(この人に並ばなきゃ
いけない……)
ここで璃乃が登場し、
北斗に親しげに
話しかけることで、
関係性や北斗の現状を
読者に説明。
璃乃
「先生のお手伝い
なんて まさに
若手能楽師って
感じね!」
泰山先生のことを
「ジジイ」と呼んだ
直後の
「稽古場では
先生と呼べ」
扇子を投げつけた手から
なんか出てる……。
そりゃ琥太朗も
怯える……。
そんな和みを挟んでから
帰り際に北斗と直接会話。
琥太朗(さっきの……
北斗くんの長刀、
カッコ良かった
なあ)
そう思い返しつつ、
泰山先生に言われた
(花ってなんだろう?)
ということも考えつつ、
竹ぼうきを手に取って
先程の北斗の舞いを
再現していると……
琥太朗(北斗くんの
低い構え……
コレもうほとんど
空気イスだ)
(花とか以前に
体からして違うんだ……)
バランスを崩した
琥太朗の肩を掴んで
支える北斗。
北斗
「腰が入っていない」
長刀は扱うのに
特別な習練が
必要だから
「教わる前に
軽率に真似るべき
ではないと思うが」
この辺はまっとうな
正論ですが
琥太朗が元芸能人と
知っていて
「何故能を始めたんだ
能ならやれるとでも
思ったのか?」
「軽い気持ちなら
辞めた方が良い」
琥太朗
「強くなりたいんだ」
という返事も
北斗には響かず
冷たく去って行きます。
ここから北斗の
幼少期の回想シーン。
5歳から祖父に厳しく
教えられた北斗は
「なんでこんなこと
しなきゃならないんだ」と
思いつつも続けるうちに
北斗(……気付けば
能に必要な精神も
体も仕上がっていた)
(耐えてきた時間が
俺の誇りだ)
その自負があるだけに
突然やって来た
元芸能人が一年と
経たずに同じ舞台に……
では面白くないのは
確かです。
その頃、至龍が琥太朗を
髙く買ってることは
父の家元の耳にも
届いていました。
「私も決して
贔屓しないよ。
実力の伴わない子を
迎え入れては、
流儀も本人も
不幸になるだけ
だからね」
続きます。
