昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

蛭田達也『コータローまかりとおる!』その1

コータローまかりとおる!
(82~)は、私立鶴ヶ峰学園を
舞台に、主人公の長髪の空手使い・
新堂功太郎がやりたい放題暴れる
格闘ありラブコメありの
ドタバタ学園コメディもの。

84年に実写映画化されました。
功太郎:黒崎輝
天光寺:大葉健二
吉岡:真田広之

シャイダー最終回で登場した
ギャバンが坊主頭だったのは
本作の撮影中だったからだそうです。

一旦コミックス59巻
(文庫16巻)で完結していて
通称は「旧コータロー」。
今回はこちらを語ります。

第一話で、功太郎を嫌い抜く
生徒会長が功太郎の長髪を切った
クラブに特別予算として
百万円を贈呈すると公布。

功太郎の幼馴染で風紀委員の
麻由美は抗議しますが
聞き入れられず、

功太郎は大勢の生徒たちに
襲撃されることに……。

このエピソードで功太郎の
身軽さやしたたかさ、
人を喰った性格や

麻由美との関係性が
描かれます。

その上でライバルとなる
天光寺くんや

第一部のキーマン、紅バラや
ムチ使いの砂土屋たちと
出会う構成になっています。

82年連載開始だから当たり前
ですが、ザ・昭和な設定が
たまりません。

・主人公の趣味がのぞきと
パンティ収集。

・二万人という生徒数の
マンモス校

・冗談のように規模がでかく
敷地内をモノレールで移動。

・生徒会や風紀委員の影響力が
教師より大きい。

・長髪は校則違反だと、風紀委員が
ハサミ持って追いかけてくる。

・袴姿で仕込杖だの、黒眼帯の
ムチ使いの風紀委員。

・教師も逆らえない学園マフィア。

・不良生徒の巣窟、通称
「D地区(ブロック)」という
無法地帯が学園内にある。

・最上級生が50年生。
(最強エロジジイ……)

・同じ内容の部活が複数あり、
校内予選を勝ち抜かなければ
地区大会にも出られない。

マンガは「ありえないwww」と言われる
くらい極端な設定の方が面白いと
思うんですよ。

なお、物語はいくつかの「部」に
分かれていて第7部まであります。

キリのいい巻からなら途中
飛ばしても問題ありません。

今読んでもテンポの良さが
素晴らしい……。

『秘密戦隊ゴレンジャー』その1

秘密戦隊ゴレンジャー(75~)
地球の破壊と人類抹殺を企む悪の組織、
黒十字軍と戦う5人の戦士ゴレンジャーの
活躍を描いた作品です。

スーパー戦隊の歴史はここから
始まりました。

リーダーの赤、キザな青、デブの黄、
最年少の緑、紅一点の桃と
正しく70年代のチーム編成です。

第一話冒頭で国連傘下の平和組織
「イーグル」の日本支部
黒十字軍によって次々に襲撃され
壊滅状態に。

支部、一人だけが生き残って
ゴレンジャーのメンバーになる
流れ。

訓練中の(変身後の)4人の前に
アカレンジャーが現れ、
「合格だ!」「見事だ!」と
称賛します。

その際、ゴレンジャー本拠地である
「スナック ゴン」の名前を教えて
くれます。

倒した的の裏側に書いてあるとか
名刺みたいなカードくれるとか
なんかシュール……。

スナックなのがとても昭和ですが
茶店より一般客が入りづらく、

かつ不特定多数(常連込み)が
出入りしてもおかしくないので
隠れ家としては丁度いいのかも。

実はストーリーはかなりハードで
当時流行っていたスパイアクション
映画を思わせる設定も多いです。

「イーグル」のメンバーが
工作員となって黒十字軍に
潜入してたり……。

地下の天然ガスを毒ガスに
変換する装置とか、
カビから作った生物兵器
まき散らす作戦など

黒十字軍の初期の作戦は
結構エグい。

当時は生身の人間も容赦なく
殺害されてます。

 そういうシリアスな部分と
子供に配慮したエンタメ部分、

どちらも大真面目に追求したギャップが
昭和特撮の何とも言えない味わいを
生んでるのでしょう。

子供向け部分の例:

毎回大盛りカレーを食べる
キレンジャー

何故かスナックに出入りする
子供がナゾナゾを出してくる。

シリアスが続くと唐突に
こういうシーンが挟まれます。

ゴレンジャーたちがナゾナゾに
悩むのは、大人がちゃんと子供の
相手をして優しいという印象ですが

本拠地に乗り込んできた黒十字軍
まで律儀に考え込みます。

その辺の昭和的なゆるさが
実にいい……。

続きはまたそのうちに。

(小ネタ)フィクション作品におけるムチ使い その2

80年代を過ぎると、
ムチは悪役の武器として
使われるようになります。

コータローまかりとおる!(82~)
砂土屋峻兵(さどや しゅんぺい)

黒い眼帯したムチ使いの風紀委員で
実は学園マフィアの一員……という
昭和らしさに溢れた設定。

天光寺くんに「タモリ男」と
言われてるのは

まだタモさんのトレードマークが
グラサンでなく、眼帯だった
頃だから(遠い目)

北斗の拳(83~)
ウイグル獄長

ムチ使いとしてよりは
「聞こえんな~」の
台詞の方が有名ですね。

バオー来訪者(84~)
名無しの包帯男

ムチの音でマンドリルを改造した
化け物「マーチン」を操ります。

CITY HUNTER(85~)
人身売買組織のボス

通称「SMおかま」

リョウが美女に夜這い成功するなんて
おかしいと思ったら男でした。

ボンデージ姿でムチを振り回していた……。

聖闘士星矢(86~)
カメレオン座のジュネ

瞬とは同門の女性聖闘士。
ムチを振るった相手は
瞬だけという……。

 またムチ=SMプレイ=ギャグの
流れは80年代でも健在。

八神くんの家庭の事情(86~)
謎の東洋人X(エックス)

八神くんの脳内イメージキャラで、
ぼのぼの』における「しまっちゃう
おじさん」のような存在。

八神くんが混乱すると登場。

仮面+ボンデージ+網タイツで
ムチを振り回し

「女王様とお呼び!!」

と叫んで強烈なインパクトを
残しました。いや本当にね……。

(なおモデルはFRのゲゲボツアー
参加者らしい)

90年代に入ると、ムチ使いは
敵でも味方でもわりとメイン格に
戻ってきます。

敵側だと

封神演義(96~)
聞仲

味方側は

赤ずきんチャチャ(92~)
ラスカル先生

ムチは振り回すけど
生徒への体罰用ではありません。
友人が大ファンでした。

幽遊白書(90~)
蔵馬

蔵馬の場合、バラをそのまま投げたら
時期的に魚座アフロディーテ
かぶるからだったりして。

レギュラーキャラにはいても、
さすがに今後メジャー作品でムチ使いの
主人公は出ないでしょうね……。

リボルテック ウイグル獄長 北斗の拳REVOLUTION Series No. 008

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  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

秋野茉莉『怪盗アレキサンドライト』

『怪盗アレキサンドライト』(06~)
19世紀末のパリを舞台に、財宝では
なく「本人の一番大事なモノ」を盗む
変わり種の怪盗、アレキサンドライトと
それを捕まえようとする青二才のお坊ちゃん、
ヴェルヌ警部との捕り物劇を描いた
オカルト風味の入った不思議なお話です。

アレキサンドライトは警官に変装
することが多いため男と思われて
ますが、実は女。

夜の顔は姉御肌の高級娼婦ルージュで
昼の顔はヴェルヌ警部の歳の離れた
妹・ポーリーヌの家庭教師、
真面目でお堅いジャンヌ先生。

彼女の依頼人は故人で
カラスが運んでくる依頼書を
きっかけに動き出します。

盗まれるのは故人のラブレターや
無名の画学生の描いたデッサンなど
金銭的な価値はないモノ。

そのまま盗みっぱなしでなく、
ちゃんと返してくれます。

この話の見所は三つ。

1:アレキサンドライトの言動を
きっかけに、盗まれた被害者が
本当に大切なものに気づく
ほっこり話。

ミステリー仕立てだったり
オカルトっぽかったりと
何でもアリです。

基本的にはハッピーエンドですが、
たまにバッドエンドも。

2:ルージュとジャンヌ先生の間で
揺れるヴェルヌ警部の不思議な
三角関係。

何度も捜査現場で見かけるルージュを
さすがにヴェルヌ警部もアレキサンド
ライトの仲間と推測しますが、

捕えて情報を吐かせるでもなく、
怪盗へのメッセージを預けたり

緑色の目の女を狙う殺人鬼が
現れた時は心配したりと
紳士なのがいい。

アレキサンドライトが殺人容疑を
かけられた時には
「僕が無実を証明してみせる!」と
意気込んだこともありました。

追う側が最大の理解者でもあると
いうのは怪盗物のお約束ですね。

3:19世紀末パリの文化の
耽美と頽廃の雰囲気を味わえる。

背景のアール・ヌーボーデザイン、
ジャポニズムなど文化的な流行から

ロートレックサラ・ベルナール
ロダンカミーユ・クローデル
ビアズリーユトリロなど
実在の人物も登場します。

19世紀末パリはロマンの宝石箱やで……。
なお怪盗の正体は(内緒)

『巌窟王』

巌窟王(04~)はA・デュマ・
ペールの『モンテ・クリスト伯』を
ベースにSF要素を加えたアニメです。

原作を大雑把に解説すると
仲間から裏切られ、無実の罪で
投獄されたエドモン・ダンテスが

獄中である人物と出会ったことから
教養や財産を手に入れ、
モンテ・クリスト伯と名を変えて
かつての仲間に復讐する話。

アニメ版エドモンが手にしたのは
詳細は明かされませんが
人を越えた力のようです。

本作では復讐対象の息子、
アルベールが主人公。

(父がエドモンを裏切った一人。
母はエドモンの元婚約者)

原作では脇役の一人ですが
伯爵に魅了され、家族に彼を
引き合わせる役どころで
あると当時に、

伯爵との出会いで父親の過去の
罪が暴かれるなど試練が課され、
危なっかしいお坊ちゃんだった
彼の成長物語にもなっています。

第一話でアルベールは幼なじみの
フランツと共に旅行中。

(フランツの父親も
復讐対象の一人)

パリに似たきらびやかな月面都市ルナで
派手に振る舞う謎の人物として
モンテ・クリスト伯を目撃します。

同じホテルに泊まっている者同士
だからと、伯爵の部屋に招かれる二人。

フランツは最初から伯爵を
よく思っておらず、アルベールを
何度も止めるのですが

アルベールは伯爵の招きを
断れません。

公開処刑の日に「一人だけ助けられる」と
赦免状を賭けに使い、アルベールに
選ばせる伯爵。

痴情のもつれや、貧しさから人を殺めて
命乞いする二人の囚人を憐れんだ
アルベールが引いたのは

三人目の囚人で、十人殺して
開き直っていた凶悪犯……。

ショックを受けるアルベールは
心配して気晴らしを勧めるフランツにも
暴言を吐いて別れます。

その後ナンパしてきた女(実は男)に
ついていって誘拐されるという……。

フランツは彼を助けるため
伯爵を頼らざるを得なくなり、

アルベールはますます伯爵に
傾倒していくのでした。

テクスチャを貼りつけた服や
背景は独特で、クリムト
絵のようです。

 19世紀末フランスの、爛熟と
頽廃の世界に宇宙船が飛ぶ
不思議な光景はクセになりますよ。

山口つばさ『ブルーピリオド』その5

第8巻、本日発売です!!

記念に語ります。

youtubeアルフォートとの
コラボCMが流れてますよ~♪

イオン系スーパーではアルフォート買うと
コラボクリアファイルが貰えるとか。

本編の話に戻って

前巻で自己紹介しただけだった
同級生たちが本格的に動き始めます。

「せっかく八虎に会えるっつーのに
こんなさあ~~~」

(あれ……?こいつそんな仲良くなる
エピソードあったっけ……?)って
思ったら

自己紹介時に顔合わせた
だけだった!まぎらわしいな
村井八雲!!(でも覚えた)

また強烈なキャラが出てきたものです。
フォロー役の鉢呂くんお疲れ様……。

前巻で言われた課題は
東京の風景画とマケット
(模型)を作ること。

その参考に皆で江戸東京
博物館へ。

東京の歴史にあまり興味が
持てない八虎でしたが
たまたまガイドさんの解説を
聞いて……。

結果:
一歩進んで二歩下がる。

創作全般そんなものですが
八虎は特に美術関連の経験値の
低さがハンデになっています。

でも先日まで高校生だった子が

「『作品』を作ったことが
ないんだね~」

って言われたら頭真っ白に
なるだろ普通!
八虎よく言い返した!!

イデアのまま形にするのでは
なく、素材やテーマ含めて本当に
それがベストか突き詰めろって
ことですが、

どんなジャンルでもなかなか
そこまでは考えないよね……。

へらへらしてるようでいて
ちゃんと具体的に解説してくれる
猫屋敷先生は優しい。

美術系に関心にあるなしを問わず、
色々考えさせられることも多いです。

足掻け!悩め!若者よ!!
と温かく応援しつつ

昔のことを思い出して
のたうちまわりたくなる

脳内で同時に二つの現象が
起きます。

作中では夏休みに突入、
文化祭に向けての準備を通じて
八虎と学生たちとの交流も
描かれます。

試験の際に鏡を割っちゃった
ことでおなじみの三木さんも
キャラが深掘りされます。

番外編のカレー対決が微笑ましい……。

藝大についてもっと知りたく
なった人には
『最後の秘境 東京藝大』
おススメしておきます♪

ブルーピリオド(8) (アフタヌーンKC)

ブルーピリオド(8) (アフタヌーンKC)

 

荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険』第一部その2

JOJO第一部は大きく
二つに分かれていて

・「同居人が侵略者」
「(元は知人の)化け物退治」
という定番のホラー。
(1~2巻)

・復活し、更に強力になったディオと
刺客たちを波紋で倒す能力バトルもの。
(3~5巻)

改めて読むと、何巻で完結しても
キレイに終われるよう作られてる
のでは……と思いました。

それはともかく、読者を引っ張る
「ハラハラ感」や能力バトルの
根幹にある「人間賛歌」の
テーマが素晴らしい。

・他人の善意を悪用する
ブランド―父子と、どこまでも
善人なジョースター親子との対比。

その善意はディオには及ばなくても
スピードワゴンは生き方を変えるほど
強い影響を受けている。

・ツェペリさんとの師弟愛、
スピードワゴンやポコが見せた
男気や勇気。

そういう王道のストーリーの上に
キャッチ―で独特な台詞回しや擬音、
インパクト抜群のシーンが多数あるわけです。

男子読者が突然マネし出したというのも
今までの積み重ねあってこそ。

当然、その影響はあちこちに現れ
天空戦記シュラトでは

「無駄よ無駄無駄無駄だぁっ!!」

なんてアカラナータが言ったりと
様々な作品でパロディ的に
使われるように。

(勿論JOJO自体も北斗の拳など
当時のヒット作の影響は大きいですが)

80年代は何かというと北斗パロ、
90年代以降はJOJOパロの印象。

スタンド使い」「スタンド」が
いわゆる「特殊能力によるバトル」の
代名詞になったり、

鬼滅の刃の「~の呼吸」も
波紋法の影響が見受けられます。

30年以上も各部それぞれパロディや
オマージュが絶えない作品というのもすごい。

特に当時の「ファンロード」では
JOJOネタがわからないと
面白さが半減するレベルで
多用されていました。

(何しろコミックス1巻後書きを
担当したのはFR編集長ですし)

共有される空間(雑誌、ネット)があることで
元ネタを知らない人も使うようになり、
更にそれで知った人が……という
循環に入った台詞も多いですね。

続きはまたそのうちに。

ジョジョの奇妙な冒険 総集編 Vol.1

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