昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

高橋よしひろ『銀牙 流れ星銀』その5(小ネタ)

戦闘シーンが連続する『銀牙』ですが
緩急の「緩」に当たるギャグシーンや
微笑ましいシーンも結構あります。

クロスと子供たちは和みですね。

彼女たちをどう扱うかで、新キャラ(特に敵)が
どんな性格なのか読者にわかりやすく伝える
役割も担っていました。

ギャグだとハイエナが余計なことを言って
殴られるのはお約束。

ベンの危機を救って死ぬことになる
直前の行動も、皆に内緒で蜂の子を
食べようとして群れを離れていたという
流れなのも彼らしい。

(さんざん蜂に刺されても)
「満腹で死ねるんなら本望さ」という台詞が
本当に死亡フラグに……。

スミスも三枚目なシーンとカッコいい
シーンの両方があるのが魅力でした。

スミスは初期から銀と行動することが多かったので
相棒役として助けたり助けられたり、和ませたりする
役だったのでしょう。

戦力としてはそこそこ程度ですが
大事な親友ポジションですね。

 赤カブトとの決戦の時にクロスや他の負傷者たちと
共に後陣にいた際、謎の足音を熊と思い込み

実はクロスに片思いしてたと遺言のように告げて
仲間を守ろうと立ち向かっていったら、
じっさまだったオチもいっそスミスらしい。

じっさまを本隊のところまで案内したのもスミスで
何気に大手柄を立てています。

また、奥羽へ向かうために乗り込んだトラックが
やけにスピードを出すので

「どっかの漫画家みてえなスピード狂だぜ」
宮下あきら弓月光ってとこだな……」
とスミスとオリバーが話す珍しいシーンがあります。

モスも基本渋い重鎮のキャラなのに、
わりとスミスやハイエナに言われ放題で
反撃するギャグシーンも多いですね。

スミスに噛みついたら棒持って追い回されて
皆が笑うシーンが微笑ましい。

(渋い老兵ポジションは紅桜がいたからという
事情もあるでしょうが)

親しみやすい頼れるおじさんキャラいいよね……。

 ベンもクロスがらみだと照れるのが可愛い。

それにしても犬だけでなく熊の情報まで持ってる
ウィルソンの情報網はどうなってるんだろう……?

銀牙―流れ星 銀― 第1巻

銀牙―流れ星 銀― 第1巻

 

 

『ユーリ!!! ON ICE』

ユーリ!!! ON ICE(16~)は伸び悩む
フィギュアスケート選手・勝生勇利(かつき
ゆうり)が、ふとしたきっかけから
ロシアの金メダリスト、ヴィクトルに師事する
ことになり、ライバルのユーリと競い合いながら
成長していく物語です。

19年には劇場版『ICE ADOLESCENCE』も
公開されました。

自分が凡人だと思っている主人公が
ある日「君は才能がある」と有名な人が師匠に
なって鍛えられ、磨き上げられていく……
と言うと昔ながらのスポ根のようですね。

ヴィクトルが目をつけたきっかけが
勇利が地元のスケート場で幼なじみの娘に
踊って見せた演技がネットにUPされ……
というのが実に今時です。

また従来の女性向けスポ根モノだと
異性のコーチの場合は恋愛フラグの可能性、
同性の指導者だと親子のようでしたが

この作品だとヴィクトルとはライバル関係でもあり
BLっぽい描かれ方をしているのも今時らしい。

スポ根と言えばライバルも重要です。

ライバルになるジュニアチャンピオンの
金髪美少年ユーリ・プリセツキーは
「シニアデビューする際、ヴィクトルが
振付をしてくれる約束だった」と
ヴィクトルの滞在する勇利の家
(温泉旅館)に押しかけます。

同じ名前が二人いると紛らわしいと
勇利の姉から「ユリオ」と名付けられます。

ロシアンヤンキーと勇利が内心呼ぶほど
口の悪い生意気なツンデレですが
猛獣の顔が全面についたTシャツを喜んで
買う、大阪のオバちゃんファッションセンスとか

お祖父さんに対しては素直な一面を見せるなど
可愛いエピソードの持ち主です。

勇利とユーリの初接触は、勇利が世界大会で
散々な成績で落ち込んでいた時に
トイレのドアを思い切り蹴られたのですが

後に(そりゃ怒るのも無理ないよ……)と
納得するエピソードが登場することで
ユーリの印象が変わります。

また他のライバルたちも個性豊かで、
試合が終われば基本仲良しなのもほのぼのします。

詳しくはまた後日。みんな大好き……!

 

 

 

続きはまた後日。

 

池田理代子『ベルサイユのばら』その2

前回はあらすじなどをざっとなぞりましたが
『ベルばら』最大の魅力は勿論オスカルです。

そもそも何故男装してるかというと、
娘ばかり連続で生まれてしまい

どうしても息子が欲しかった父ジャルジェ将軍が
生まれたばかりの六番目の娘オスカルを
男として育てると断言したからです。

そのため性格もかなり男寄り。

もしもオスカルがただの「お転婆な貴族令嬢」
くらいの設定のキャラだったら、
あれほど強く凛々しく描かれたでしょうか?

 従者のアンドレがついているとはいえ
ベルサイユから貧民街まで行き来し、
庶民と貴族両方の生活を知ることができたでしょうか?

男装の近衛隊長という本来ありえない
存在だからこそ

オスカルの視点はどこにも属さず、むしろ
現代人に近くても読者は自然に受け入れます。

アントワネットからの誘いを断ったのを
アンドレに「出世間違いなしだってのに!」
と言われて

「きさまも宮廷のだらくした貴族どもと
おなじ考えか!?」と怒鳴るのも
名家の貴族とは思えぬ発言です。

デュ・バリー夫人とアントワネットの対立の際も
他の貴族がどちらにつくか右往左往する中、

「このおもしろい女の一騎うちを
ゆっくりと観戦させていただくさ」
などと面白がっています。

ところがオスカルの母ジャルジェ伯爵夫人までが
騒動に巻き込まれる羽目になり、苦悩します。

遂にルイ15世がキレてしまい、オーストリア
フランスの国際問題にまで発展。

最終的に屈する形になったアントワネットが
「フランス宮廷は敗北しました。王位継承者の妃が
娼婦に敗北したのです!!」と泣く姿を前にした
オスカルは彼女の誇り高さに敬服します。

小中学生の読者にとっては(アントワネットが
デュ・バリー夫人に声をかけないのがどうしてそんなに
大問題に……?)と今一つ納得できなくても

オスカルが困ったり、陰謀に巻き込まれた母を庇い
デュ・バリー夫人に剣を突きつけて厳しい一言を
放つことで物語に引き込まれます。

さわりしか語れませんでしたが、続きはまた後日。

ベルサイユのばら 音楽集【完全版】(初回限定盤)

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池田理代子『ベルサイユのばら』その1

ベルサイユのばら(72~)
マリー・アントワネットとフェルゼン、
貴族令嬢でもある男装の麗人オスカルを
中心に、革命前後のフランス史を描いた
少女漫画界の伝説とも言うべき大河ロマンです。

略称は「ベルばら」
74年には宝塚で舞台化し、以降定番になります。

79年にアニメ化しました。
荒木・姫野キャラデザで前半は13話までは
長浜忠男監督、以降は出崎統監督という
なんとも贅沢な組み合わせ。

1789年の7月14日がフランス革命勃発の
日なので記念に語ります。

基本的にはツヴァイクの伝記『悲しみの王妃』を
元にマリー・アントワネットの生涯
なぞる形で描かれます。

アントワネットがオーストリアから輿入れ、
ルイ15世の寵姫デュ・バリー夫人との対立。

ルイ15世崩御でルイ16世誕生と共に王妃となる。
スウェーデン貴族フェルゼンとの恋、
ポリニャック夫人と共に賭け事や贅沢で
国民の顰蹙を買う。

ダイヤの首飾り事件、革命、ヴァレンヌ逃亡事件。
最期は断頭台の露と消える波乱万丈のエピソードは
『ベルばら』未読の人でもどこかで聞いた
ことがあるのでは?

そこにオスカルという要素が加わることで
単なる伝記漫画ではなく

美しく華やかなエンタメ作品として
昭和の乙女たちの心を掴んだと言えます。

 アニメ版はオリジナル話も多数あり
第一話ではオスカルが近衛隊長になることを嫌がって
父ジャルジェ将軍と対立。

ジェローデルと隊長の座をかけて国王や貴族たちの
前で戦うはずが、勝手に決闘騒ぎを起こすなど
オスカルの葛藤や性格が掘り下げられます。

 朝日の中、草原で殴り合うオスカルとアンドレ
倒れたら本音を語る流れが実に70年代作品ですが、
これによって二人の関係性が強調されます。

当時、少女マンガにおいて史実を正確になぞった
歴史モノというのはベルばらが初の試みでした。

もしもこれほど大ヒットしていなかったら、
歴史漫画というジャンルは存在していたかどうか。

それを思うとベルばらの偉大さは
「伝説」でも言い足りませんね。

ベルサイユのばら(1)

ベルサイユのばら(1)

 

『怪奇大作戦』第七話「青い血の女」

あらすじを簡単に言うと、孤独な老人に溺愛され、
殺意に目覚めた人形が「殺人人形」を操って
人を殺していくお話です。

今回はSRIの熱血漢・三沢さんがメイン。

何者かに襲撃されてケガしたのに、その傷が
通り魔の証拠ではと町田警部に疑われてしまいます。

この回は三つの要素で構成されており、

1:人形が人間を襲う定番のホラー

2:三沢の同級生、鬼島とその父親との確執

3:子が親を棄てるという現代の風潮への皮肉

「殺人人形」は一見可愛らしいフランス人形なのに、
人を襲う直前には目元に青い隈取り(?)が
入って怖い顔になります。

 この人形の持ち主は、三沢さんの元同級生の
鬼島の父親(職業は発明家)

序盤から父子が不仲なのが、遊びに来ていた
三沢さんと鬼島夫妻の会話から伺えます。

鬼島父の自宅には幼い娘のようなものがいて、
小さなベッドや「こんにちは赤ちゃん」が流れる
人形のオルゴールなどが映ります。

ラスト近くまでシルエットだったり布団に
くるまれていたりとなかなか姿を見せません。

「殺人人形」が人を襲う際、何故かテレビの画面が
乱れる(=電波で操っている?)ことが判明したため
SRIが捜査に協力した結果、鬼島父宅に警察が
踏み込みます。

鬼島父は必死に庇おうとしますが「殺人人形」に
襲われそうになります。

「殺人人形」は駆けつけた警官に銃で頭を
撃ち抜かれますが、

それを操っていたのはベッドに横たわっていた
別の人形でした。

この人形、素人が紙粘土で作ったような雑な
顔のつくりなのに動いて喋るから余計に怖い。

名前は出てきませんが4才らしい。

「親を捨てる子は殺さなきゃ。でもあたしも
親を捨てようとしたから殺さなきゃ」(意訳)

そう言いながら飛び降り自殺をはかり、
叩き付けられた地面には青い血が溢れ……。

人間ではないから赤い血ではない、
でも人と同じような意識があるので
血は流れているということなのでしょう。

 EDでテロップが流れる中、無音で身をよじる
赤ちゃん人形のオルゴールが不気味……。

DVD 怪奇大作戦 Vol.2

DVD 怪奇大作戦 Vol.2

 

とよ田みのる『タケヲちゃん物怪録』その2

タケヲの受けた「呪い」は先代の妖怪の長、
山本五郎左衛門とタケヲの先祖・平太郎とが
協力して神野を討ったため、神野の呪いを
子孫であるタケヲが受けていたのでした。

真相が五郎左衛門の口から明かされた際、
六ちゃんが何故座敷童なのかもわかります。
彼にはオチでもう一捻りあるという……。

この物語の何が素晴らしいかって、タケヲと
関わった妖怪たちのほとんどが
神野を倒すために協力してくれるところ。

単発ピソードと思われた天邪鬼のワカちゃんまで
ラスト近くに登場し、大事な役割を担うとは
思いませんでした。

ハロウィン回のジャックは、敵側が皆お面を
かぶっていたので敵を招き入れたかと
ハラハラしましたがいいミスリードでした。

この回では高度すぎる平安貴族ギャグを
ドヤ顔でかます滝夜叉姫が可愛すぎる……。

滝夜叉姫は当初、恨み憎しみを原動力に
動いていましたが、タケヲの霊体の中
=心の中を見て以降は態度が少しずつ変化し

「勘違いしないでよね!」のツンデレ定番台詞と共に
タケヲや妖怪たちのサポートに回るようになります。

妖怪たちからタケヲを呪ったと疑われた際、
(実は呪い返しをしていた)

鉄は滝夜叉姫の持つアイテムから察しましたが
タケヲは最初から信じていました。

タケヲがお土産に買ってきたたこ焼きや焼きそばを
「下衆な食い物だな……」と言った直後、
涙が頬を伝って戸惑うシーンもいい。

彼女がタケヲに言い遺した

「お前は花を咲かせ続けろ」

のシーンはもう涙が止まらない。

あえて詳細は書きません、ぜひ読んでみてください。

ラストは神野と一味が大暴れして、周辺住民を
巻き込む騒動になりますが

前述通り、妖怪も人間たちが一致協力します。

特にオルロックの果たした役割は大きく
大幅に神野側の戦力を削ぐことに成功します。

最後の神野の始末も、語り部の正体と六ちゃん
誕生の真相も意外とはいえ納得のオチで

「ありがとう みんな大好き!!」
というタケヲの台詞に心から共感できます。

いい話なんですよ!!本当に!!(号泣)

 

 

とよ田みのる『タケヲちゃん物怪録』その1

タケヲちゃん物怪録(ぶっかいろく 11~)
は、呪いのせいで世界一不運な女子高生・
稲生武夫(いのう たけを)と、妖怪たちとの
交流を描くコミカルでハートフルな作品です。

周りも不運に巻き込んでしまうため、
故郷を出て一人暮らしを始めようとした矢先に
書類の行き違いで寮が満室に。

やむなく入居した学校に近いアパート「百鬼荘」は
妖怪屋敷でした。

妖怪たちはタケヲを驚かそうとするも
あまりに無反応なため、遂には「出て行って
ください」と妖怪の方が頭を下げる羽目に。

別れ際に彼女の事情を聞いた妖怪たちの主は
般若の面を外し「餞別代わりだぞ!!!」と
キラキラと光り輝く素顔を見せてくれます。

それに驚いたタケヲの体から「陰の気」と
呼ばれる雲状の物体=妖怪たちの好物が
飛び出します。

※不安・苦しみ・後悔・寂しさ、
人間の負の勘定が積もり積もって
魔が取りついたもの。

「こんなに上手い陰の気ははじめて食った!!」
「なんと深い絶望の味!!!」と絶賛され、
タケヲは百鬼荘に住み続けることに。

人が驚くと「陰の気」が一時体を離れるため
妖怪たちはあの手この手でタケヲを
驚かそうとしますが

タケヲが驚くのは「自分が幸福(しあわせ)に
なった時みたいです」と明言。

妖怪たちはタケヲを幸福にするため
空回り気味に頑張ることに……。

妖怪たちの「若様」こと(ムー)六ちゃんが
座敷童なのは変わってると思ったら
タケヲとの深い縁からでした。

また坂田金時を先祖に持つ、妖怪退治の「ばらし屋」
坂田鉄もタケヲに協力、呪いによる不運を
減らすことに成功します。

しかし敵側も黙ってはおらず、術によって
蘇った滝夜叉姫と部下たちがタケヲを狙います。

騒動が落ち着いたと思ったら
今度はタケヲを88人目の妻に迎えようとする
吸血鬼オルロックとその一門が登場。

ドタバタラブコメになったり、ほんわか人情話に
なったりしつつ、遂に呪いをかけた因縁の相手・
神野悪六郎(じんの あくむろう)が
動き始めます……。

続きます。