壱原ちぐさ『シテの花 能楽師・葉賀琥太朗の咲き方』その9(2巻感想2)
八番目は舞台で
披露する演目を
決めるお話。
謡の稽古でつっかえる
琥太朗に……
泰山先生
「間違えるなら
堂々と間違えろ!」
「間違い方が
曖昧だと 指導
しづれェだろうが」
厳しい先生ですが
この台詞だけで
間違えたら怒鳴る
だけの指導者では
ないことがわかります。
琥太朗
(何をやっても
上手くいかないのは
いつものことだけど……
泰山先生はできるまで
稽古をつけてくれる)
自分を引き入れた至龍や、
色々教えてくれる璃乃も
含めて
(みんなからもらって
ばっかりだ)
(恩返ししたい)
そう考えながらの
謡は……
泰山先生
「上げてやる。
ーー合格っつってんだよ」
この後、璃乃との
会話で
(亡き祖母の持ってた
DVDを色々見て)
琥太朗
「『羽衣』って曲が
一番見覚えあったんだ」
家元の目に留まりたいと
いう目的も含めて
璃乃にこの曲はどうかと
相談すると
璃乃
「初期装備で
ボス戦に挑むような
ものよ……!」
その例えではピンと
来なかった琥太朗に
改めて説明。
「舞の基本とも
言われるような……
超スタンダードな
曲なの!」
「けど……
基本の曲だからこそ
芸に深みのない
若手がやっても
面白くならないのよ」
璃乃は琥太朗の身体
能力を活かせる曲を
勧めてくれます。
一方、北斗は
「通い」の仕事中。
能楽師が舞台を出入りする
扉=切り戸を開け閉めする
役目を担います。
家元が通り過ぎた
だけで緊張する北斗。
役目を終えて大きな
ため息をついた時に、
琥太朗のことを
思い出します。
北斗(……あ~~~~~
クッッッソ
先週からずっと
ムカつく……!!)
琥太朗に当たりが
キツかった理由が
明かされます。
(初心者がサラッと
『熊坂』真似しやがって
……
覚えんのに何日
かかったと思ってんだよ!)
男子高校生らしい
素の部分が顔を
覗かせますが
(積み重ねのない
芸など能ではない
相手にする価値もない)
と、冷静に
頭を切り替えます。
視点は琥太朗に戻り、
琥太朗「おれ羽衣
やりたいです」
ちゃんと能楽師になりたい
から、基礎の曲をやり込み
たいと言う琥太朗。
泰山先生は許可を
出し……。
続きはまた後日。
