昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

松井優征『逃げ上手の若君』その5(4巻感想)

第四巻、本日発売です!!

雫が新年のあいさつを
してるように見えますね。

詳細はボカしますが
ネタバレにはご注意
ください。

今回、時行と逃若党に
与えられたミッションは

国司に兵を挙げた味方・保科党の
戦いを止め、逃亡を助けること。

(諏訪方から救援を出せば
全面戦争になる)

また、時行個人なら逃げる
ことに長けていても、

集団を率いて逃げることが
ことができなければ一軍の
大将にはなれません。

これは保科党救出だけでなく
時行の成長を促すための
任務でもありました。

相手の国司は公家の
清原信濃守。

一言で説明すると極悪麻呂。

二毛作で作った麦は
年貢を取らない取り決めが
あると説明がある→

それを暴力を伴って
取り立てた上で

信濃守「春は重税
ようよう温くなりゆく
我が懐」

一瞬でキャラが立つのが
すごい……。

上司なので逆らえない
小笠原貞宗や市河助房の
目玉&地獄耳おじさんコンビが
気の毒に思えてきます。

逃がしてほしいと言われて
赴いたものの、保科側は
戦って死に花咲かせる気満々。

悪徳国司への怒りは
まっとうなものですが

「臓物ブチまけて
笑顔で死ぬぞ!」

ブラックな笑いが
実に松井流。

若「もはや死が
宴会芸の感覚だよ!

時行たちは一旦戦いに協力し、
彼らが疲れたところを
説得しようとしますが……。

時行「死ぬ覚悟とか美しく
聞こえるけど
思考放棄してるだけじゃ
ないですか!」

時行以外の北条一族は
全てこの世にいません。

「潔い」散り際など誰も
気にしない、死んだら終わり。

残酷で悲しい、シビアな
ノローグからの

時行「顔がうるさい!!」

詳細は書きませんが
全員を正気に戻した
一言がそれかよ!!

(ぜひ読んで確かめてください)

主人公のキャラ立てに
「何に対して怒るか」は
とても重要になります。

今回は

弧次郎たちが奮戦したにも
関わらず、保科弥三郎が
死に急ごうとしていること。

温和な時行が珍しく激怒しました。

そこから導き出した

時行「自害する暇があったら
死ぬほど生きたい!」

素晴らしい名言であり
メッセージだと思います。

折角だから続きます。