昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

迷子『妄想猫観察』

『妄想猫観察』(21~)
『プリンタニア・ニッポン』の
作者によるエッセイ&漫画。

文章1ページにつき、それを
マンガにした2ページという比率。
全てマンガではありません。

基本的にはタイトル通り
飼い猫の観察ですが

そこから派生した妄想や
発想が神がかってる。

例えば

「神は世界を七日で
作ったというが

その後一年くらいかけて
じっくり猫を作ったのでは
なかろうか」

神様が猫をコネコネしながら

(もっとかわいくできる……
もっと……)

→上司神に説教されるオチ。

発想もぶっ飛んでますが
ちゃんとオチもついてるのが
また素晴らしい。

他にも

「猫の鼻はかわいい」

というのは誰もが思うこと。

→こんなに可愛いものを
くっつけていたら
盗まれたりしないだろうか

という発想からの超展開

「オークションサイトで
売りさばかれたり
怪盗に盗まれたりしない
だろうか」(意訳)

とても心配だ

(何かドラマがあったことを
思わせる、猫の鼻が戻された
おばあちゃんと窓辺の怪盗の
コマ)

……そんな心配してるの
あなただけです(大絶賛)

こんな感じで猫萌えの
あまりの脳内暴走が
綴られています。

個人的に一番ツボだったのは

「働く動物はすごい」

ブレーメンの音楽隊のように
猫が楽団作って演奏してくれる。

猫「お代はこの家です!」

作者「強盗……!」

流れるようなテンポに
リアルに吹き出しました。

また2ページ以上の
短編マンガもあり、
これもまた
不思議な味わい。

「猫が働く猫喫茶」は
わりと誰でも考えつきそう
ですが

客が注文した食べ物を
ウェイターの猫が食べたり

黒猫店長の誘いを受けると
人ならざるモノにされそうな
少し怖い雰囲気に……。

帰って猫の世話を
しなくては、というと
仕方がないと納得されます。

後日訪れると店はどこにも
なかった……というオチ。

ほのぼの、かわいい、不思議、
そしてシュールな怖さもある
なんとも独特な世界が
展開されます。

『プリンタニア~』ファンの人、
猫好きな人、ちょっと不思議な
世界を見たい人にオススメです。