昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTHUARY』その4

ラストで教皇がサガとして
名乗りを上げ、
真相を明かします。

確かに死んだことに
してれば陰で
動きやすかったかも……。

自分がアイオロスごと
討ったと思ってたので、
ショックを受けるシュラ。

サガはアテナの小宇宙という
膨大な力を得て勝ち誇ります。

ここで巨大な石像が
聖域を破壊しはじめ、
黄金聖闘士たちが全員で対処。

メタ的に見せ場が必要なのは
わかりますが

巨大な化け物登場&破壊というのが
ハリウッド映画っぽい……。

サガも石像と融合して
暴れまわります。

飛んできた射手座の聖衣を
星矢が纏って敵を倒すのは
いつも通り。

射手座の聖衣は羽がついてるので
沙織さんと一緒に空を飛んだり

最後にアテナらしい服装をした
沙織さんが聖闘士たちを前に
演説したりと、この辺りも
ハリウッド風味です。

ハリウッド風味と言えば、本作と
原作の聖衣のデザインの最も大きな
違いはヘッドパーツ。

あまり凹凸のないヘルメットな
上に、変形して眼以外を
覆ったりして

スパイダーマンとかああいう
アメコミヒーローのマスクの
ようです。

アメリカのヒーローは
あんまり素顔が出ない方が
いいのかな?

(あと顔や性格よりも
筋肉ムキムキで強ければ
いいイメージ)

エンドロールの後、城戸邸で
沙織さんの16歳の誕生日
パーティで和やかに終わります。

序盤でのやり取りといい、
シナリオかスタッフの誰かに
紫龍ファンがいませんか?

頑なに聖衣を脱がない理由を
聞かれて(台詞は意訳)

序盤の紫龍
「いつ敵が来るかわからないから」

「……お前は聖衣のように固いな」
「褒めてるのか」

(ラストの紫龍)
「パーティだから光り輝いてる
方が良いだろう」

「……お前は輝いてるよ誰よりも」

ハリウッドジョーク?

最後に紫龍に「イタい」って
言ったの誰だ!?

一時間半しかないので
話が駆け足だったり
出番や見せ場のないキャラが
いたりしますが

ハリウッド版星矢と思えば
お祭り的に楽しめる
作品です。

ファンタジー世界みたいな
聖域も独特の美しさですし。

星矢が時計してるなんて
珍しいと思ったらグッズと
して売ってた……。

聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY Original Soundtrack
 

田中芳樹『銀河英雄伝説』その2

この作品は1巻で銀河帝国
歴史がじっくりと描かれ、

名前のある登場人物の数が
尋常じゃなく出てくるほどに
綿密に作り込まれています。

政治劇、宮廷劇などの
「戦いに至るまで」から

戦闘、戦闘の後に双方に
及ぼした影響などにリアルさが
あるのは作者が史学科卒だから?

そういう作中のディテールが
重要なのは言うまでも
ありませんが

やはりヒットする作品は
キャラ同士の関係性が
何より大事。

SF、政治、戦争、やけに
長い名前と難解な用語が
連続しながらも

男女問わず長く大人気なのは
ラインハルトやヤンだけでなく
周囲のキャラクターと
関係性が魅力的だからです。

ラインハルトは姉の
アンネローゼも重要ですが
何より親友キルヒアイスとの
関係性。

気性の激しいラインハルトを
優しく支える理解者だった
キルヒアイス

ラインハルトもキルヒアイス
進言をいつでも素直に聞き入れて
いたのに……。

「双璧」ことミッターマイヤーと
ロイエンタールのコンビも
そうですが

切ない結末だからこそ
彼らの友情は読者の心を
捕えて離さないのでしょう。

ヤンは養子のしっかり者の
少年、ユリアンとの関係性と

(どっちが保護者か
わからないとまで言われている)

気心知れた仲間たちとの
軽口の叩き合いが楽しい。

士官学校の後輩のアッテンボロー
先輩のキャゼルヌをはじめとして

誰もかれも遠慮なく
毒舌と皮肉を言いたい放題。

私は同盟派なので外伝2巻
ユリアン・ミンツの
イゼルローン日誌』

学生時代、毎日のように
読んでたものです。

基本的にはシリアスな話の中で
ボケツッコミやギャグ、
和みを担当しながらも

有能さはしっかり描かれて
いるのがいい。

ニッセンコラボのTシャツも
一時期部屋着で愛用してました。

アッテンボローの名言
「伊達と酔狂~」を英語に
してあるやつ。

また出ないかな……。

ちなみに外伝は奇数巻が帝国、
偶数巻が同盟メインです。

続きはまたそのうちに。

 注:十代のうちに銀英伝にハマると
黒歴史が生まれがちなので
そこはお気を付け下さい。

(思い出して転がり中)

銀河英雄伝説 コンプリートガイド (ロマンアルバム)

銀河英雄伝説 コンプリートガイド (ロマンアルバム)

  • 発売日: 2009/03/30
  • メディア: ムック
 

田中芳樹『銀河英雄伝説』その1

銀河英雄伝説(82~)
人類が宇宙に進出した遠い未来の
銀河系を舞台に、銀河帝国
自由惑星同盟との戦いを描いた
スペースオペラです。

略称「銀英伝

原作小説は全10巻。
外伝は4巻まででしたが
09年に5巻が発売されました。

88年に劇場アニメ化。
(全三作)

OVAが本編110話、
外伝52話は
当時のアニメ誌でも
驚かれてた記憶。

あまりの豪華声優陣とキャストの
多さについたあだ名が
「銀河声優伝説」

18年にも再アニメ化。
サブタイトルは
「Die Neue These」

道原かつみ藤崎竜による
コミカライズ版やゲーム、
企業とのコラボグッズなど
数多の関連作がある大人気作品。

ここまで来るとオタクの
必須教養の一つかも。

大雑把なあらすじは

150年間も戦い続ける
銀河帝国自由惑星同盟
2人の英雄が登場。

帝国側には美貌の若き天才で
壮大な野望を抱くラインハルト・
フォン・ローエングラム。

同盟側は本当は軍人になんか
なりたくなかった天才士官、
ヤン・ウェンリー

この二人を軸に話が進みます。

ラインハルト側の物語は
子供時代に15歳の姉が
年老いた皇帝の寵姫に
されことが全てのはじまり。

彼女に密かに憧れを抱く
幼馴染みで親友の
キルヒアイスと共に
姉を取り戻し、

皇帝に替わって宇宙を
手に入れると誓うのでした。

やがて成長したラインハルトは
優れた部下たちも得て

既得権益に奢る貴族たちを退け、
次第に権力の座に近づいて
いきますが……。

ヤンは野心がなく、さっさと
定年して年金が欲しいくらいの
人ですが、

いざ戦闘となると誰よりも
優れた手腕を発揮します。

輝かしい戦歴の彼を妬む
同盟内部の闇の方が
帝国側との戦いより厄介と
いう……。

平和が保たれてる時期もあるの
ですが、第三勢力にあたる
商業惑星フェザーン

双方から利益を引き出すために
戦争になるよう何かと仕掛けます。

 貴族制度があるため、華やかで
時代劇っぽいノリの帝国と

男子校の悪友連中みたいな
雰囲気のヤン一味と

それぞれにファンが
熱い作品です。

続きます。

銀河英雄伝説 わが征くは星の大海

銀河英雄伝説 わが征くは星の大海

  • 発売日: 2020/07/01
  • メディア: Prime Video
 

 

清水茜『はたらく細胞』その4

第6巻、本日発売です!!

新型コロナウィルスVS免疫細胞は
全世界必見!!

アニメ二期も放送中♪

M細胞が速水さんだったり
ランゲルハンス細胞さんが
清川さんだったり、
ゲストキャラが豪華……。

表紙折り返しの白血球
4989番さんが可愛い。

今回出番多めで嬉しい♪
友達思いのいい血球(ひと)です。

たまに出て来ますが
もっと出番増えていいと
思います。

26話「たんこぶ」は
既にアニメで放送済み。

血小板の一人、(帽子を)
うしろまえちゃんがメイン。

傷はない=悪い菌が侵入
しなくても、ケガすると細胞は
大変というお話。

白血球さんドンマイ……。

 27話には久々に
好酸球さんが登場。

白血球さんと好酸球さんの
憧れの人は……(秘密)

前から仲良しでしたが
同期なのが今回判明。

2人とも可愛いな!

28話「iPS細胞」はここだけ
はたらく細胞BLACK』っぽい。

網膜の桿体(かんたい)細胞さんと
脳細胞さんが初登場。

企業コラボなのに、細胞同士の
熱い友情話になってる……。

お互い褒め合って照れてる
白血球&赤血球コンビにも
癒されます。

「特別編:乾癬」もコラボ話。
樹状細胞さんが暴走して大騒ぎに……。

どんな症状なのかを説明する、
乾癬パートナーズウェブサイト
などに掲載されていた回です。

29話は新型コロナとの
戦い。

記憶細胞さん、おたふく風邪
こと忘れてた前科があるからって
扱いがひどい……。

感染細胞が印を結んでるのは
忍者のようなものということでしょう。

決して強いウィルスじゃないのに
気配もなく体内に忍び込み、
荒らしまわります。

終わりなき戦いに疲れ果てた
免疫細胞たちは暴走を
はじめ……

サイトカインストームって
なんか必殺技みたいな
名称なのにな。

そしてウィルスを退治した後も
体内には後遺症が残ります。

コロナ、恐るべし……。

読んでるとしみじみ
(体は大切に……)と
思います。

今回は特に目を労わって
あげたくなります。

次回も楽しみです!

便利な設定なためか
すごい量のスピンオフが
出てますね……。

はたらく細胞(6) (シリウスコミックス)

はたらく細胞(6) (シリウスコミックス)

 

『鬼滅の刃』冨岡義勇その1

本日2月8日は水柱、
冨岡義勇さんの誕生日です。
めでたい!!

というわけで冨岡さんの話を。

初登場は1巻。

鬼になった直後の禰豆子が
炭治郎を襲ってるところに
駆けつけます。

必死に禰豆子の命乞いをする
炭治郎に放ったのが、
有名なこの台詞。

生殺与奪の権
他人に握らせるな!!」

今にして思うとすごく
沢山喋ってます。

(生きる気力を与えるため、怒らせている)

非常時には的確な
言葉を選べるんですよ
この人は……。

次の登場は那田蜘蛛山編。

絶体絶命のピンチの伊之助と
炭治郎を救います。

アニメ19話での累の糸を切る→
11の型・凪の演出は素晴らしいと
しか言いようがない。

伊之助や炭治郎が苦戦した
鬼をあっさり片付ける強さに
読者が感心したところで

鬼滅のお約束「初登場と
印象が大きく違う」が発生。

「無口でクール。厳しいが
強くて頼りになる」キャラと
思ったら……。

しのぶ「そんなんだから
みんなに嫌われるんですよ」

義勇「俺は嫌われてない」

(この状況で何言い出すの!?)
と、皆が思ったことでしょう。

ファンブック1のコソコソ
噂話では「馴染めてはいないが
嫌われてない」と信じてる。

ファンブック2→

実弥と伊黒さんが
「嫌い」と言明。

ふ、二人だけだから(震え声)

しのぶさんは結構冨岡
さんとの会話を楽しんでた
ようですし、

宇随さんは別に嫌いと
いう程敵意があった
わけではありません。

実弥や宇随さんとは後に
仲良くなれて良かった。

伊黒さんだって時透くん
だって生きてたらきっと……
(泣)

あれほど当たりが強かった
伊黒さんや実弥に対して
恨みや負の感情がないのが
冨岡さんの性格の良さ。

個人的に炭治郎と二人で
話してる時のツッコミ
不在空間好きです。

(何とか励まそうと考えた挙句)

炭治郎「ざるそば早食い
勝負しませんか?」

義勇(何で?)

でもつきあってくれる……。

しのぶさんもかなり天然なのが
発覚したので、過剰反応せず
淡々と聞くだけの冨岡さんは
話しやすかったのかも?

 傍で聞いてる方が困惑しそうですが。

 続きはまたそのうちに。

鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ』その2

作中の重要なゲストキャラは
高校生のゲームクリエイター
清宮東吾。

新種のバグスターウィルスの
保菌者だったため狙われます。

パックマンウィルスは
彼を探すためにばら撒かれた)

生意気で嫌なガキですが
患者ですから永夢は必死に
守ります。

大人しく療養してと
下手に出る永夢に

「俺の体なんだから
どうしようと勝手だ!」
と散々悪態ついておいて

佐野史郎敵に捕らわれると
「医者だろ!助けろよ!」が
実にリアル。

体内のウィルスが実体化して
ハテナバグスターが誕生
するも、永夢のお陰で
無事生還。

ラストでは改心して、性格も
丸くなってました。
良かった……。

本作ではタケルとアカリも
バグスターウィルスに感染。

東吾の他にタケルが執拗に
狙われた理由が

(本来のゲームの設定上)

「ゴーストはパックマン
食べる」=脅威だから潰して
おきたかった。

とちゃんと理由が
あるのがいいですね。

この時点での檀黎斗の初期の
猫かぶり具合にじわじわきます。

次の映画では別人のように
なってますが、タケルは
どう思ってたのか……。

 タケルは無理をして戦い、
勝利した後に心停止状態に。

必死に延命措置を施す永夢。

大我や飛彩先生もそうですが
医者のキャラは戦闘が
終わっても大変だ……。

ここでよりによって御成が
「もういいですから」
って諦めるシーンだけは
納得いかない……!

そこ以外は好きな映画です。

後に財前の娘がVシネマ
登場したりと『エグゼイド』の
伏線が詰まった重要な作品でも
あります。

 今思うと『エグゼイド』は
気軽にパンデミック
起きすぎる……。

 

元々冬のライダー映画は
「MOVE大戦~」のタイトルで

その年に放映終了のライダーと
開始のライダーとの
コラボ映画でしたが

作品が増えてファンでも混乱
しはじめた頃に「平成
ジェネレーションズ」で
新たなシリーズ開始。

途端に平成が終わるというニュースが……。

それで「FINAL」とつけたら
平成はもう一年あるというオチ。

散々年号に振り回されたので
平成をネタに楽しみまくったのが
『ジオウ』夏映画なのかも?

萩尾望都『Marginal(マージナル)』その3

この作品には多数の登場人物が
出てますが、読者が共感しやすいのは
メイヤードとネズでしょう。

ネズは2999年の世界側の
人間で、地球では市長の秘書。

ネズ「世界の不条理が肩に
重くて 息苦しくなるんです」

 センター側と市長側だけでなく
我の強い人々の間の板挟みで
時々具合が悪くなってました。
気の毒に……。

市長の跡継ぎの少年・
ミカルがいい子だったのは
彼にとっては救いでした。

メイヤードは地球の管理者で、
彼の上司的な役割として
「カンパニー」の存在がありました。

そのメンバーの一人で若い
美女のナースタースと
メイヤードは幼なじみなので
彼もまた同じ生まれでしょう。

それでもゴーグルなしでは
目も見えず、体中に機械を
埋め込まれ、

寿命が短いだけでなく、
危険な因子も受け継いでるので
子孫も残せないという……。

メイヤードが壊れゆく地球の
幕引き役を引き受けたのは
自分と重ねていたのかも。

地球に着いたばかりの頃、
瀕死の重傷を負って運び込まれた
子供時代のアシジンと会っています。

アシジンはその時の彼の
言葉を覚えていたり、

その後もセンザイ師によって
メイヤードの手駒に使われたりと
何かと二人は縁がありました。

利用されたことを怒ってたのに、
押し寄せる津波からメイヤードを
抱えて一緒に逃げてくれる
アシジンはいい奴……。

クライマックスはキラとセンザイ師の
対決と(&見守るグリンジャ)

作中の種明かしをするメイヤードと
それを聞かされるアシジンの
二手に分かれています。

彼の本音を聞き、最期を看取った
アシジンが、今際の際の言葉を
ナースタースに伝えます。

※彼女は名乗っていない。

アシジン「ナス……タス……
意味は分からないが」

愛はあってもその体のために彼女を
受け入れられなかったメイヤード。

ナースタース「愛のほかは
ぜんぶくれると言った!」

ナースタースの嘆きが
悲しい……。

わずかな出番で未来の特権階級でも
全然幸せじゃない、大きく欠落した
感じが伝わるのがすごい。

続きはまたそのうちに。

マージナル (3) (小学館文庫)

マージナル (3) (小学館文庫)

  • 作者:萩尾 望都
  • 発売日: 1999/08/07
  • メディア: 文庫