昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

宇野比呂士『天空の覇者Z』その3

この物語の魅力は超絶画力で描かれる
世界を股にかけるスケールの大きさと
ド迫力、戦いのバリエーションの多さ。

1:Zと追っ手の空中戦艦同士の戦い

対G(ゲー)、聖なる道(ヴィア・サクラ)、
ゴグマゴグ、Y(イプシロン)、
M(ミレニアム)戦があり、

2:戦闘機同士での戦い

天馬VSJ、天馬VSレッド・バロン
天馬たちVSヴァルキュリア戦隊。

3:獣性細胞を持つ化け物たちとの戦い。

戦いは剣VS特殊能力者のバトル
だけでなく、

全てを呑み込む生物兵器カビ
ジェネシス」に追われながら

他人に化ける能力のある刺客
「ドッペル」にも対処しなくては
ならないというホラー映画の
ような展開は素晴らしいの一言。

美味しいところはJが持って
いきましたが
天馬が真面目に掃除してなければ
人知れずジェネシスがZを
浸食していたかも……。

天馬VSアドルフは何度も
ありますが、特に
古代都市ラルカナルタでの
戦いが印象深いです。

剣で貫いても岩が落ちても
「空間を切り取り加工する能力」で
追ってくる厄介さ。

アドルフは常に自信満々のくせに
不測の事態に陥ると、思い切り
情けない姿を晒すのが
結構萌えたりします。

チート能力持ちのラスボスなのに
酷い目に遭いすぎてない……?

でもピンチを切り抜けると
すぐ調子に乗るので
そこも面白いところです。

また人間模様も、天馬とアンジェリーナの
物語を軸に、

執拗にZを追っていたベイルマンが
遂にはネモ艦長に代わって指揮官に
なり、Jと恋愛フラグを立てたり。

常に無表情だったレッドバロン
天馬との戦いで

「満足だ……私は満足だ」と笑顔で
散っていった場面も大好きです。

 レッドバロンの親友で、追っ手側の
指揮官だったクブリック提督も

エリカを巡ってウェルと火花を
散らしつつ、協力し合ったりと
面白いことになってました。

そして忘れてはならないキャラが
ガーランド。

将軍から大佐、軍曹、二等兵まで
転落しながらも
どんな修羅場も生き延びた彼こそ
裏主人公かもしれない(嘘)

 もっとたくさんの作品が
読みたかったです。
宇野先生……。

天空の覇者Z 10 (少年マガジンコミックス)

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天空の覇者Z 7 (少年マガジンコミックス)

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