昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『聖闘士星矢 真紅の少年伝説』

『真紅の少年伝説』(88~)
聖闘士星矢劇場版三作目。

いつもより長いとはいえフォーマットは同じ
なんですが、見所は結構あります。
何より荒木・姫野絵の美しさよ……!!

あらすじはアテナの兄・アベルが復活。
人類を滅ぼして共に地上を治めようと
持ちかける。

何故か星矢たちを無視してついていく沙織。

止めようとする星矢はアベルに仕える
コロナの聖闘士の一人、アトラスに阻まれる。

これからは我らがアテナとアベルを守ると
12宮で死んだはずの黄金聖闘士が現れる。

沙織に見捨てられたと落ち込む星矢たち。

その頃沙織はアベルと二人きりになったところで
彼を倒そうとし、返り討ちに。

(憤るシュラとカミュは粛清される)

星矢は単身、アベルのいるコロナ神殿に向かい
それを瞬・紫龍・氷河が追う。

紫龍VSデスマスク、瞬VSアフロディーテ
からの助っ人一輝。

アトラスに敗れた星矢のもとに、サガが現れる。

コロナの聖闘士たちを倒し、ボロボロの姿で
アベルのもとへ辿り着く星矢たち。

彼らの小宇宙に呼び覚まされ、蘇る沙織。

そして射手座の黄金聖衣をまとい、
黄金の矢でアベルを倒す……。

・シュラ・カミュ・サガ・デスマスク
アフロディーテの復活

・一見裏切ったように見せかけてサガが
重大なことを伝え、説教した後に敵と相討ち

・星矢だけでなく紫龍と氷河も黄金聖衣を
纏い、神への攻撃がそのままはね返るなど

後のポセイドン編・ハーデス編を思わせる
エピソードがここで使われています。

また序盤、沙織さんがいつもと違うワンピース姿で
アベルの前ではしゃぐという珍しい姿が見れます。

兄妹で仲良しな場面は微笑ましいですが
死んでるアテナにキスしたり、氷の棺を作るよう
氷河に命じたりと、だいぶアレな兄さんです。

笑いどころは、崖から落ちそうになった瞬が
助けられた際に「ありがとう、に……紫龍……」

アフロディーテに)一輝「オレには薔薇は似合わん」

 ED『You are my reason to be ~愛は瞳の中に』は
中合わせのまま夜空を見上げている星矢と沙織さんが
最後に手を繋ぐのが素敵。

(背中がくっつかないのが二人らしい距離感です)

昭和から平成に移る頃、何よりも星矢が好きだったので
平成最後の日も、星矢を語ってみました。

聖闘士星矢 真紅の少年伝説

聖闘士星矢 真紅の少年伝説

 

 

 

 

作画:行従妹『北斗の拳・イチゴ味』

原案:武論尊原哲夫
シナリオ:河田雄志

北斗の拳・イチゴ味』(13~)
原作公認の、そっくりな絵で描かれる
愛に溢れたパロディ漫画です。

15年にはTVアニメ化しました。

『北斗』のような濃い絵柄とキャラクター、
極端な設定に加えて
展開は大真面目にシリアスという作品は

何気ないことをさせるほど
強烈なギャップが生まれます。

イチゴ持って笑うだけで
面白いんだからズルいよ……!!

この作品では聖帝サウザーが推されており
声は原作と同じく銀河万丈さんが担当。

サウザーがアホな小学生男児のような言動で
他のキャラに迷惑をかけまくりました。

シェイクがうまく吸えずに苦戦するだけで
まるまる1話(2分)使ってましたが
こんなの笑わずにいられるかーー!!!

サウザーがメイン格のため、南斗側の出番が多く

影が薄かろうと苦労しようと

レイが生きてる!ありがとう……!!
と涙ぐんだ人多数。

シンもルイという生きがいを見つけて幸せそうです。

また原作へのツッコミもネタの一つであり、

ユダの紋章「UD」に、本来のユダの綴りは
「JUDA」→お前ウダだろ。

種もみを悪党どもから守ろうとして殺された
爺さんの墓に種もみを撒くな!!

海のリハク、マジ無能。

というのは、原作連載時でも言われていましたね。

ユダが侍らせている女たちがただのアルバイトで
態度が結構雑なのが(原作では怯えていただけに)
すごくツボです。

サウザーの足を刺したターバンの少年、
原作では「愛ゆえに人は苦しまねばならぬ!!」
という台詞の前フリのためのキャラでしたが

『イチゴ味』ではサウザーの天敵のような
扱いになっており、

名前もないのにフィギュアまで作られる有様。

アミバはトキとワンセットのような扱いで、
何故か妙に嬉しい……。

原作未読でも楽しめるとは思いますが
やはり先に読んだ方がいいかも。

というか読んでほしい!ぜひ!!

笑えるだけでなく、キャラに思い入れがあると
よりほっこりします。

笑った後、原作の名場面を思い出して涙が出ることも……。

TVアニメ「北斗の拳 イチゴ味」 [DVD]

TVアニメ「北斗の拳 イチゴ味」 [DVD]

 

 

 

『怪奇大作戦』第五話「死神の子守歌」

大雑把なあらすじは、若い女性を
氷漬けにする連続殺人が発生。

犯行現場を意味ありげに眺める女、
歌手の高木京子を三沢が追う。

遺体から放射線が検出されていたため
牧は研究者を訪ね、現在行方不明の
吉野という科学者が捜査線上に浮かぶ。

吉野は妹・京子の白血病を治すため「スペクトル
G線」発生装置を人体実験していた……。

『怪奇』の中でも秀逸な回です。実相時監督回だし。

歌の歌詞に合わせた見立て殺人という
古典的なミステリー要素+

人間を一瞬で氷漬けにする装置という
超科学なのがこの作品らしい。

キーワードになる歌は彼女の持ち歌で
マザーグースが元ネタです。

「♪10人の娘が旅をした
滝にうたれて一人目が死んだ

9人の娘が旅をした
橋から落ちて二人目が死んだ……」

初めて観た時は(こんな辛気臭い歌が
売れてるだと……!?)と思いました。

実は60~70年代、暗い流行歌が結構あると
知ったのはだいぶ後です。

なおこの音源は失われたそうで、サントラにも
収録されていません。もったいない!!

この回の最大の萌えどころは、

牧さんが「吉野くん、話し合おう」と
おっかなびっくり話してる場面です。

妹を救いたいという気持ちはわかるし
科学者同士分かり合えるに違いない、
と思ってはいても

相手は強力な殺人兵器を持っているので
腰がひけてる姿が妙に可愛い。

吉野が警官隊に追いかけ回される場面が
やけに長いのは、当時の学生運動
重ねているからだそうです。

妹の白血病も広島での体内被曝が原因
だったりと、社会問題も織り込まれています。

吉野が逮捕され、見送る牧さんの悲しげな表情もいい。

 

なお吉野役の草野大悟さんと、牧さんこと
岸田森さんは同じ劇団出身。

71年の『鬼平犯科帳』第二期

4、5話(前後編)『狐火』で、殺し合う
盗賊の異母兄弟を演じたり

71年公開の実相時監督の映画
曼陀羅』で岸田さんがカルト思想集団の指導者役、
草野さんがその部下です。

エロスとカオスとシュールの三位一体に
頭がおかしくなりそうな映画です(大絶賛)

「怪奇大作戦」の挑戦

「怪奇大作戦」の挑戦

 

 

曼陀羅 [DVD]

曼陀羅 [DVD]

 

 

昭和のマンガとオカルトブーム その3

昭和のオカルトには「超能力」も
欠かせません。

1971年、心霊研究家であり、ESP研究家でも
ある中岡俊哉による『テレパシー入門』を
皮切りに、超能力に関する本が大量に出版され、

1974年に「スプーン曲げ」で話題になった
ユリ・ゲラーが来日、ブームは更に過熱します。

(後にポケモンユンゲラー
モデルになります)

超能力を扱うマンガも沢山出てきました。

一条ゆかりこいきな奴ら(74~)

主人公の男女の双子ジュデェスとジュディスの
うち、男のジュデェスの天才的なカンは
超能力ではないかと諜報機関に狙われます。

コマ外にエスパー(超能力を持ってる人のこと)
と説明があるので、まだエスパーという単語が
一般的でなかった頃なのでしょう。

こち亀でも4年に一度、オリンピックの年に
登場する超能力警官・日暮巡査がいますね。

藤子不二雄エスパー魔美(77~)
吾妻ひでおななこSOS(80~)

のように、日常を舞台にした
美少女エスパーものから

雑誌潰し超人ロック(67~)

のように宇宙規模なものまで
スケールは様々です。

風魔の小次郎(82~)では
超能力戦士と書いてサイキックソルジャーの
飛鳥武蔵と竜魔がいました。

超能力を使える忍者で、4千年の時を越えて
戦い続ける聖剣の戦士で
二つ名が独眼竜って設定盛りすぎじゃないか
竜魔……。

まつもと泉きまぐれオレンジロード(84~)
では主人公・春日恭介の一家全員超能力者。

超能力と書いて「ちから」とルビが
振られているのが独特でした。

楽に二股かけるために超能力を使うなよ……。

涼宮ハルヒシリーズでは
超能力者・小泉一樹(いつき)がいます。

今は超能力とはあえて言わず、
スタンド能力」「アルター能力」など
別の言い方をする場合が多いですね。

忘れられたオカルトも、現役のものも、
マンガのネタになってくれてありがとう。

ところで『ムー』が今年40周年なんですね。

ノストラダムスも超能力も心霊写真もこの雑誌では
現在進行形……。ずっとこのままでいてほしい。

昭和のマンガとオカルトブーム その2

1973年に『ノストラダムスの大予言
五島勉著)が発売され、大ブームになりました。

「1999年7の月 空から恐怖の大王が
来るだろう」の文言が人類滅亡と解釈されます。

当然、それをネタに色んな漫画が描かれました。

あさぎり夕『きらら星の大予言』(80~)
よく当たる逆立ち占いで、占い師の
母親を助ける主人公・きららが恋したのは
母の商売敵の息子で……という
一種のロミオとジュリエットもの。

こういう微笑ましい作品もあれば

楠桂ノストラダムスは呟いた』(84~)
精神だけ未来に送れるが、そこで受けた精神的
ダメージは体にケガとして来るという少年が
1999年にタイムスリップして……
というホラー漫画もありました。

未来で何が起きたか具体的にはわからないのがより怖い。

『MMR マガジンミステリー調査班』(90~)
は真面目にノストラダムスや終末論を
考察していました。

キバヤシ「このままだと人類は滅亡する!」
皆「「な……なんだってーー!?」」が
お約束の流れ。

今は元ネタ知らずに使ってる人もいるでしょうね。

同時期にマガジンで連載していた
『秘石戦記 ストーンバスター!』(94~)でも
「三つ巴の年」とノストラダムスの「1999年
7の月」を連想させる単語が登場しました。

その説明してる時にMMRパロ
やってたなぁ(遠い目)

特攻天女族狩り編では小学生の篠原くんが
「1999年に人類が滅ぶ」と信じ込み、
その前にやりたいことをやるために
金を稼ぐ目的で族狩りに参加していました。

ラスボスのサカキが誘導したのもありますが
普通の大人でも滅亡への不安から
カルトに走った人もいる、そういう時代でした。

 アニメではゲンジ通信あげだま(91~)の
ラスボスの名前が「ノットリダマス」で

ノットリダマスの予言書」に基づいて
合成獣を作っては予言書が実現するよう
悪だくみをしていました。

結局何事もなく1999年は過ぎましたが
不安を煽る商売は消えることはないでしょうね。

もう少し続きます。

昭和のマンガとオカルトブーム その1

先日『日本懐かしオカルト大全』
(寺井広樹・白神じゅりこ 監修並木伸一郎)
という本を読みました。

懐かしい気になるより、それをネタにした
マンガを思い出したので語ってみます。

1970年代に心霊ブームが起こり、
心霊写真の本やコックリさんが流行りました。

連日ワイドショーでも取り上げられ、
多くのマンガの題材になりましたが何と言っても

美内すずえ『白い影法師』『黒百合の系図
は本気で怖かった……!!!

『悪魔の花嫁』でもクラスメイトがコックリさんを
やってるのを美奈子が(デイモスを思い浮かべて)
怖がる場面があります。

心霊写真はフォトショの発達ですたれてしまい
ますが、コックリさんはマンガのネタとして
定着します。

月刊少女野崎くんではギャグに使われたり、

遠藤みどり『操操れ(ググれ)!コックリさん』
は風変りな主人公ひながコックリさんで呼び出した
イケメンのキツネの物の怪「コックリさん」が

ひなを心配して同居し、あれこれ世話を焼く
コメディタッチなお話でした。

心霊ブームと並行して

1974年、『謎のバミューダ海域』
という本が出版され、日本でもブームに。

※日本での流行は、翌年翻訳が出版されてからです。

(ちなみにマイアミ・プエルトリコ
バミューダを結ぶ三角形なので
バミューダトライアングルとも言います)

キン肉マンの歩くどこでもドアこと
悪魔超人ブラックホールの必殺技です。

確かに「一度入ったら出られない」という
意味では共通してますが、

ブラックホールという宇宙を連想させる名前で
技名がバミューダトライアングルというのも
不思議な気がします。

聖闘士星矢ポセイドン編では
シードラゴン時代のカノンの技、
ゴールデントライアングルの説明で

「このカノンが預かる北大西洋には
魔の三角地帯と恐れられている場所がある……」
と言ってます。

(類似ネタでサルガッソー海域というのも
ありましたね)

なお美少女人魚アニメバミューダ・トライアングル
~カラフルパストーレ~』
異世界が舞台です。(そもそもゲームの設定)

 続きます。

『蒼穹のファフナー』その2

そろそろ新作の劇場版が公開されますので
入門編にキャラ紹介などを。

とにかく情報量が多い上に、次々にキャラが
立場や生死含め入れ替わるので

メインどころは

一騎、総士、真矢の3人のパイロット、

大人側は一騎父の真壁司令、
ムードメーカーであり頼れるおっさんの
溝口さんを覚えておくといいでしょう。
後はおいおい頭に入ってきます。

(大半が悲しい記憶と共に……!!)

まず主人公の真壁一騎。物静かな少年で
司令の息子。どんどんチート性能になる。
料理上手。

ファフナーパイロットたちのリーダー、
皆城総士。(みなしろ そうし)
真面目すぎて天然に見えるタイプ。

TVアニメ版二期の『EXODUS』では彼の不穏な
ノローグが通称「デスポエム」と呼ばれました。

新作では諸事情あって子供になってます。

ヒロインの遠見真矢。(とおみ まや)
大人しく芯が強い……
というより肝が据わりまくった女ゴルゴ。

総士には妙に遠慮がなく「皆城くん謝って」の
台詞が印象的。

一騎父、真壁史彦司令。普段は売れない陶芸家。
死亡フラグが立っては消える。

溝口さん。若いパイロットたちを支える大人たちの
代表。潜入も白兵戦も生身で何でもこなす
渋カッコいい最強タンクトップおじさん。
(普段は喫茶店経営)

 

何度も言いますが基本的にしんどい話だけに、
たまのほのぼのや幸せなエピソードが
胸に沁みます。

無印~『EXODUS』までを生き抜いたパイロット、
近藤剣司(こんどう けんじ)と
要咲良(かなめ さくら)が結婚した時は
時間差で泣きながら満面の笑みになりましたよ!

リアルタイムだと(まさか結婚式の前後に
どちらかが戦死とか消滅とか……)と
心配で心配でたまらず。無事で済んだけど

あんなハラハラした結婚式ないわ!!

そして最新作が発表された際、剣司が
変わり果てた姿に……

幸せ太りしてるーーー!!!

死んだり消滅したり人間やめたりするキャラも多い中、
普通の幸せを生きてる夫婦がいていいじゃないか……。

続きはまた後日。

Shangri-La

Shangri-La

 

 

蒼穹のファフナー(7) (シリウスKC)

蒼穹のファフナー(7) (シリウスKC)