昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『魔神英雄伝 ワタル』

コメントをいただいたので、今日は『ワタル』話を。

『魔神英雄伝 ワタル』は88年のロボットアニメです。
通常のアニメより頭身が低く、コミカルなノリの
作品でした。

普通の小学4年生・戦部ワタルは、ある日
「あなたが救世主です」と異世界に呼ばれます。

ヒロイン忍部ヒミコ&頼れるおじさん剣部シバラクらと
共に悪の帝王「ドアクダー」の魔の手から「創界山」の
平和を取り戻すお話です。

ワタルの相棒メカが「龍神丸
剣を掲げて田中真弓ボイスで
「りゅーじんまるーーー!!」

対する龍神丸玄田哲章ボイスで
「おおーーーーっ!!」
って思い出しただけで胸が熱くなりますね!

ローラースケート履いてるのも、
当時の光GENJIブームを思い出します。

シバラク先生のメカ「戦神丸」は戦いのたびに
電話で呼び出すんですが、電話BOXが
見つからないこともしばしば。
なんて昭和らしい設定なんだ……。

途中参戦するトリさんこと
渡部クラマさん。

実はドアクダーによって姿を変えられており、
元に戻りたければ……という条件で
スパイを引き受けていました。

しかしワタルたちのために戦うことを決意。
一度は命を落としかけましたが
無事元の姿に戻ることができました。

か……カッコえええええええ!!!!

もう少しワイルドなタイプかと思ってたら
意外と優男タイプの美形でした。

しかし結局トリの姿のほうがメインになったり

ワタルのライバルキャラで絶大な
人気を誇る虎王もドアクダーによって
姿を変えられていて、

最終回には本来の創界山の王子に
なったにも関わらず虎王に戻ったりと

多分そっちの方が視聴者の人気が
あったんでしょうね……。

次回予告で毎回「ハッキシ言って
面白カッコいいぜ!!」なんて台詞の通り
明るく楽しい夢のあるロボットアニメでした。

今年で30周年……。キャラデザの
芦田豊雄さんがご存命であれば、
また何か企画なり当時のお話なりが
聞けたかも……。

今でも大好きな作品であり、屈指の名作です。

昭和の忍者アニメ(80年前後~)

既に前述した原作つき作品は除きます

ガッチャマン
(Ⅰは72~74年
Ⅱは78~79、Fは79~80)

何がどう科学忍者なのかは謎ですが、
最近のタツノココラボ作品
Infini-T Forceには
大鷲の健が参加してますね。

『まんが猿飛佐助』(79~80年)
江戸時代初期が舞台の、真田十勇士
徳川家康が登場する忍者ものです。

敵側の屋敷に、たくさん目がある障子かふすまが
あって、敵が倒されるたびに一つ目が閉じるのが
当時ものすごく怖かったです。

忍者マン一平(82年~)
現代日本の田舎にある「トキオ村」の
忍者学園が舞台のギャグアニメ。

忍者モノなのに主題歌は「Sunday」とか
「Monday」とか英単語が入ってる不思議な
歌詞でした。

ロボットアニメだと『忍者戦士 飛影』(85~)

スパロボでご存知の方も多いと思いますが
異星人のお姫様が伝説の忍者を
探しに来るお話です。

この時期のルパン映画が
『風魔一族の陰謀』(87年)
古川登志男さんのルパンという
超レアな作品でもあります。

同じく87年には仮面の忍者赤影
アニメでリメイク。

実写版の7・3の分けではない、
普通にイケメンの赤影です。

こちらも声は古川さん。
普段は寺子屋の優しい先生でした。

 

特撮も世界忍者戦ジライヤ(88年)と、
忍者作品だらけでしたね。

秘宝を求めて、世界各地から集まる忍者や
悪の忍者一族と戦うお話でした。
宇宙忍って何……?

魔神英雄伝ワタル(88年~)でも
ヒロイン・忍部ヒミコが忍者で、
乗ってるメカも忍者ロボ。

以降、忍者ロボは定番となり、

勇者シリーズではシャドウ丸・
ボルフォッグ・シャドーリュウなど、
欠かせない存在です。

外人さんはやたら忍者好きと言われるけど、
なんだかんだ日本人も好きですよね……。

(時に敵のスパイにもなりえるけど)

不思議な能力・忠誠心篤き戦士・
任務のためなら命がけと
好きになる要素しかないからね!

 

とりあえず忍者話は今回で終了です。

『手裏剣戦隊ニンニンジャー』

2015年のスーパー戦隊です。
忍者話が続いてるので語ってみます。

決め台詞が「忍びなれども忍ばない!」
敵を倒すと「忍ばず~~ワッショイ!!」
と叫ぶ、徹底して明るいお祭り作品でした。

※シリアス展開がないわけではありません。

主人公たちは「伊賀崎家」の忍者一族で
先祖が封印した妖怪「牙鬼軍団」が
予言の通り復活したのを再び倒すという
お話です。

忍者一族なので「ラストニンジャ」の
称号を持つ祖父を越える物語でもあり、

「親子三代レッド」が名乗りを上げたりします。

熱血おバカな兄(赤)としっかり者の妹(白)
が兄妹で、

英国ハーフで魔法使いでもある(青)
頭脳派の頼れるお姉さん(白)
常識人のためちょっと影が薄い(黄)は
いとこです。

途中ラストニンジャを目指し、アメリカから
やってきた6番目の戦士「スターニンジャー」(金)も
登場。決め台詞は「忍びなれどもパーリナィ!」

(意味は気にしない)

お祭り要素の強い戦隊に相応しく、
過去の忍者モノ作品からのゲスト回も
多数ありました。

88年メタルヒーロー
『世界忍者戦 ジライヤ』からジライヤ、

94年スーパー戦隊
忍者戦隊カクレンジャーから
ニンジャレッド、

02年スーパー戦隊
忍風戦隊ハリケンジャーから
ハリケンレッド。

敵方もラスボスである「牙鬼幻月」を
蘇らせるために人間の「恐れの心」を
集めてるわりに

幻月の「奥方様」こと有明の方が
アンチエイジングに使ってしまい、
他の幹部が頭を抱えるシーンもありました。

実は出産のためにエネルギーが必要で、
生まれた子があっという間に育って
強大な敵として立ちはだかった時は
「伏線だったのかー!」と驚きました。

敵側も「家族関係」が重要なファクターだったり、

普段は陽気なスターニンジャーも実は
父と兄の仇を探していたりと

「家族」がテーマの作品でもありました。

 

甥っ子が当時ハマっていて、一緒に
EDダンスを踊ったこともあって、
個人的に思い出深い作品です。

昭和の忍者マンガ(80年代後半~)

80年代後半になると、さすがにコミカルな
学園モノという縛りも消え、
何でもアリになっていきます。

黒岩よしひろ『変幻戦忍アスカ』(88年)は
現代に蘇った魔王・森蘭丸と配下たちを
倒す話でした。

あんな変なレオタードが
「プロテクター」って……とは
突っ込んではいけない。

この頃NHKアニメ『忍たま乱太郎』の
原作『落第忍者 乱太郎』(86年~)も
連載開始されます。

岡田あーみん『こいつら100%伝説』
(89年~)も二作とも舞台は戦国時代の
忍者です。

※ただし時代考証の正確さは対極。

「危脳丸」と書いて「あぶのうまる」と
読ませるセンスが実に素晴らしい……!

平松伸二マーダーライセンス牙
(89年~)は現代が舞台の忍者モノ。

板垣総理の懐刀の忍者・木場優児が主人公。

総理の主治医の美女「木場優子」でもあるという、
忍術で性別が変わる設定でした。

そして90年代に入っても忍者マンガは
作られ続け、もう一時の流行ではなく
一つのジャンルとしての地位を確立します。

個人的な推察ですが、70年代までは
海外や宇宙までもが舞台の
スケールの大きな作品が多かったのに、

80年代に入ると少年・少女漫画両方で
学園ラブコメが主流になりました。

そんな風潮の中、忍者というのは
話のスケールを広げる格好の
題材だったのではないでしょうか。

エスパー、宇宙人、吸血鬼が学園に
転入してきて……というパターンも
多かった)

私も全てのマンガを読んだわけでは
ないですが、

どうもこの80年代に入っての
スケールが縮小した感じは
何なんだろうと今でも思っています。

80年代CMなんかは外国人が数多く
出演してますし、経済も好景気で
外国への憧れは強まっていたはず。

アニメの方もまだまだSFロボットアニメが
沢山作られてる時期なのに……。

詳しい事情をご存知の方、いませんか?

昭和のマンガの局地的流行 男のアイシャドウ

忍者話が続いたのでちょっと気分転換に。

「あるある」と言うほど多くはなく

しかし確かに一定期間、複数の漫画に
共通したものがあった、

というタイプのものはこのタイトルで
語ろうと思います。

男のアイシャドウといえば
真っ先に浮かぶのはパタリロ
バンコランですが、

『悪魔の花嫁』デイモス

ときめきトゥナイトサンド

FSSS』レディオス・ソープ

『日出処天子』厩戸王
茶木ひろみ『銀の鬼』十年(とね)の目元も、

トーンや線を多く入れて天然アイシャドウっぽい
表現になっていました。

『伊賀野カバ丸』目白沈寝は原作は普通ですが、
アニメと実写版では紫アイシャドウが入っています。

アニメだとダンクーガシャピロとか
サムライトルーパー毒魔将ナアザ
アイシャドウくっきりでした。

確かに当時のメイクは紫や青系の目立つ
アイシャドウをまぶた一面に塗ってました。

『イブの息子たち』文庫版1巻の表紙の
バージルもアイシャドウ塗ってるみたいに
なってます。(普段は別に化粧してない)

うる星やつらラムちゃんもその名残で
青いアイシャドウをしてますが
何故男キャラにも使われたのかは謎です。

ブラックエンジェルズ勇気が邪悪になった後、
霊士たちホワイトエンジェル全員がまぶた一面に
トーンのアイシャドウになってたのは
闇落ち表現だったのかな?

サンプルが少ないですがこれも70年代から存在し、
80年代前半でも使われ、
80年代後半から廃れた表現ですね。

しかしまさか2018年になって、
聖闘士星矢ND』で13番目の黄金聖闘士
オデッセウスに使われようとは……。

 

※なお天空戦記シュラト迦楼羅王レイガのような
オネエっぽいキャラづけとしてのメイクは除外してます。

島本和彦『風の戦士ダン』

『風の戦士ダン』は雁哲也原作の現代を舞台とする
忍者バトルものです。

忍者でなく「超忍」と呼ばれたり、

伊賀と甲賀とかではなく、「恐車一族」と
「神魔一族」の対決など

昔ながらのネーミングではなく
現代風にアレンジされています。

当初は「神魔一族」が謎の「終末兵器」を
奪って反乱を起こしたのを

政府から命令を受けた「恐車一族」の
中の精鋭「巡回処刑人グループ」が
兵器奪還と神魔抹殺に動くという話でした。

主人公・朝霧ダンは「巡回処刑人
グループ」の一人です。

反乱以前は「恐車」も「神魔」も敵対しては
いなかったので、仲間たちの中には
叔父・甥や兄妹で殺し合う展開もありました。

話が進むにつれ、実は神魔の首領が
悪人ではないことが描かれ、

遂にダンの実の父であると判明。

こう書くと、とても重たいシリアスな話に
聞こえます。

確かにバトルシーンはシリアスで
シビアな展開も山ほどありますが、

それ以外のやりとりはいつもの
島本作品の問答無用の勢いとギャグが
てんこ盛りというこのギャップ。

ダンが神魔大首領に助けられた際
(あの野郎、おれに気があるんじゃ……)と
盛大に誤解したり

お約束である「神魔四天王の名乗り」を
台無しにする場面がツボでした。

後で知ったのですが、この当時
島本先生はデビュー直後だったそうで。

 

あまりに島本色が強いため、雁哲也氏は
基本設定やストーリーの枠組み程度しか
提供してないのかと思ってましたよ!?

 

なおそんな影の薄い雁哲也氏の
雁哲也らしさが最も出ているのは

「黒幕は戦争を企む日本政府だった」
という部分でしょう。

 

なお雁哲也氏は島本先生の
ギャグアレンジを結構気に入っていて、

美味しんぼにもコミカルなノリを
取り入れたりしてたそうです。

もしこの作品の作画担当が島本先生じゃ
なかったら美味しんぼはもっと暗い雰囲気の
話だったかも……?

樹原ちさと『かん忍!!茜』

『かん忍!!茜』は女子高生くの一、
東茜と父・鉄太郎が活躍する学園コメディ作品です。

序盤「あけぼの高校」編では、茜が想いを寄せる
バスケ部補欠の田巻くんをレギュラーにしようと
彼に変装してテストに出たことをきっかけに

バスケ部のスパイとしてライバル高校から
派遣されたくの一、伊集院法子と対決することに。

伊集院とも和解したものの、正体を学園中に
知られた親子は転校を余儀なくされるのでした。

次の「古都吹学園編」は秘密主義の
エリート育成校は
実は忍者養成学校だった……という展開。

伊集院さんが送ってきた忍犬藤丸や他の忍獣、

ラスボスである火野村玄竜と因縁を持つ
最強の祖母まで登場し、火野村一族との
怒涛の総力戦を繰り広げます。

反抗的な生徒を薬品で洗脳するようなエピソードと

忍牛や忍ゴリラ、忍トド、忍ノミといった
どうやって鍛えたのか
気になって仕方ない忍獣や、

巻物を開くと現れる祖母といった何でもありの
コメディ展開が同時進行するのがこの作品の魅力。

当時友人が非常にハマっていて「ここイイよね」と
台詞を何度も朗読してました。

それほど台詞のかけあいが素晴らしい。

唯一惜しいのは恋愛フラグが成就しそうなのは
鉄太郎さんと伊集院さんだけで、

茜の恋愛フラグは田巻くん、(『古都吹学園』編)の
高岡くん共々、淡く消えてしまうところですね。

やはり一般人の男の子は無理ですよ。
ここは同じ忍びの火村正紀を押したい!

玄竜の孫で「古都吹の弱点」とまで言われる
アホの子でナルシスト。※実力はあります。

カッコつけるたびにオチがつくあの感じ、
おそ松さん』のカラ松を想像してください。

本編では茜のことを気に入ってるとはいえ、
「自分が見出した原石」のような上から目線の
扱いでしたが、

茜に助けられた玄竜と共に去って行く
「東くん」「……ありがとう」のシーンは
これはもう一化けする、と思わせましたよ。

もしも続きがあったら、ワンチャンあったかも……?