松田さんのホテルを訪ねた
柔は、バスタオル一枚の
加賀邦子と鉢合わせしてしまい、
雨の中を飛び出します。
買い物から戻って来た
松田さんに迫る彼女
でしたが、ここで遂に
決定的にフラれます。
仕事熱心な松田さんが
仕事より自分を選んで
助けに来てくれたんだから
盛り上がるのは当然でも
悲願のオリンピック取材を
放り出させてしまった罪悪感とか
微塵もないのがまた……。
雨に打たれてる柔に加賀邦子が
追いつき、今までのことは
嘘だったと白状。
ちゃんとしろと
背中を押します。
その頃、一度は船を脱走して
柔を待っていた風祭さんも
追っ手に捕まり諦めます。
披露宴で泣いてるのを
「感動している」「喜んでる」と
誤解されるという……。
翌朝、さやかさんは上機嫌で
これからは「進ちゃん」
「サーヤ」と呼び合いましょうと
提案してきます。
まぁなんだ、お幸せに……。
父とのこと、邪魔者の退場、
三角関係の一角だった
風祭さんの結婚と
様々な「本気を出せない要因」が
全て片付いたところで
松田さんの応援のもと、
何の憂いもない状態で
ライバルたちと戦えることに。
残るライバルはジョディと
テレシコワ。
2人との試合はまさに
「息もつかせぬ」という
言葉がふさわしい熱戦。
注意事項:熱中しすぎて
呼吸するのを忘れないように。
いや本当に途中で息苦しく
なって焦りまくって
息荒げてる馬鹿が
ここに一人いたから!!
しかも読むたびにやらかしてるから!
テレシコワ・フルシチョワの
ソ連時代のコーチがわざわざ
見に来てるのも素敵な
エピソードです。
「誰のためでもない、
自分のための柔道だ。
もう彼女は精密機械
なんかじゃない。」
「素晴らしい柔道に
辿り着いたな、
テレシコワ……」
エバコフ監督、作中では
ほとんど出番がなかったのに
この台詞に泣かされました。
ソ連は何かと抑圧の強い
非人道的な国家でしたが
二人のコーチが優しい人で
良かった……。
ありえないIFですが、
もしソ連崩壊がもっと
後だったら
テレシコワ・フルシチョワの
境遇も決着も違ってたかも……?
続きます。