昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

獣木野生『PALM』シリーズその3

久しぶりなので解説すると、

80年代のロサンゼルスを舞台に
元医者で探偵のカーター・オーガス
壮絶な過去を持つ助手のジェームス、
カーターが後見人のアフリカ育ちの
アンディの3人を主軸にした
時にハードな時にコミカルな
(時に不思議な)物語。

 複数の章に分かれているので
雰囲気はその時々によって
全く違います。今回は序盤の話を。

軽妙なやり取りや台詞回しが
ハリウッド映画っぽくて
古き良き時代のアメリカって
感じがします(しみじみ)

主役三人が

・カーター→日系三世。黒髪黒目。
(祖父が移民した日本人)

・ジェームス→北欧系白人。

※白っぽい金髪とか
亜麻色の髪とか人によって
表現が違う。

・アンディ→黄褐色の肌に黒髪青目。
アラブ系、ブラジル黒人など
4つ以上の人種が混じってる。

と、実に国際色豊か。

今はあえてメインキャラの人種は
「公平に」作られてるようですが
本作は時代を先取りしていた……?

何しろ80年代前半に

グレッグ「西暦二千年までにホモは
世界をのっとるわよ」(略)

「いつかフツーの男どもが
市民権を求めてすったもんだ
する日がくるわけよ
想像できて?」

……予言の書かな?
勿論言ってる本人もゲイです。

私が本作をはじめて読んだのは
小学校低学年でした。

隣町の病院の帰りに、何か本でも
買ってあげると言われて普段
見かけない漫画雑誌を選んだのですが

ジェームスとカーターの
出会いシーンが妙に印象に
残っていて、ずっと覚えていました。

大雑把に説明すると

探偵を始めると言いながらも
具体的な行動を起こせずにいたカーターは
彼を心配する友人から、もうすぐ出所する
ジェームスを雇わないかと提案されます。

悩みつつも面会に行ったカーターは
刑務所内で囚人仲間たちに講義する
ジェームスを見かけます。

ジェームス「三十五億年を
一年におきかえて
一月一日に生命が生まれたとする

と……人類が地上に
あらわれたのは……」

カーター「十二月
三十一日の夕方だ」

(無言で見つめあう二人)

この後、カーターとジェームスは
無事相棒になります。

続きます。