昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

獣木野生『PALM』シリーズその12(「愛でなく」)

念のためあらすじ:

80年代初頭のロサンゼルスを
舞台にした、探偵のカーター、
その助手のジェームスと
アンディが主人公の物語。

章によって雰囲気は
異なりますが、本章は
ジェームスを中心にした
ブコメの印象が強いです。

しかし、ラブコメの陰に
隠れて重要な伏線が進行中。

その一つが「愛でなくⅢ」
(=16巻)に登場する
ジョゼ・ルージュメイアン。

環境問題を話し合う会議の
警備を引き受けたカーター
たちは

環境団体との顔合わせも
兼ねて、

この件の依頼人で双方の
友人でもあるフロイド警部の
祖父の屋敷でのパーティに
招かれ、ジョゼと出会います。

フロイドから彼女が
カーターと同じ
東洋系であること、

心霊体質で他人に
シンクロし、過去も未来も
見通すと説明されます。

特にジェームスに
強く影響されると……。

(自分の過去を見てきた
ように詳しいので)

ジェームス「……あんたは
誰なんだ?」

ジョゼ「わたしはあなたよ」

彼女はジェームスと
亡き母の友人の二人しか
知らない秘密を口にし、

フロイドの説明は嘘でも
誇張でもないと証明します。

この後、カーターの車に
爆発物が仕掛けられていて
フロイドが負傷したり

ジェームスが血を吐いて
倒れたり、アンディが
家出したりと大騒ぎ。

カーターもアンジェラも
関係者は気の休まる時が
ないのに、

更に一度会ったばかりの
ジョゼとの同棲を
宣言するジェームス……。

しかし肉体関係はなく
二人で一人の同一人物と
いう、ややこしいもの。

ジェームスが記憶した
情報をジョゼに送り込んで
共有するなんてことも
できます。

なおジョゼは
フロイドが好きと
本人にはっきり明言。

※いつからかと聞かれて

ジョゼ「わたしは時間の中を
行きつ戻りつ転々としてるのよ

あなたを好きだと認識した
瞬間がどこかへ行って
しまうこともあるのよ」

フロイド「そんな肝心な
ことをどっかへやるなよ」

傍若無人なフロイドが
ジョゼには振り回され気味
なのがいいんだ……。

何にせよジェームスと
ジョゼの親密な関係に
シド・キャロルは
悩まされます。

折角だから続きます。