昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

獣木野生『PALM』シリーズその6(「星の歴史」─殺人衝動─)

出所したボアズは
ナイトクラブのバンドの
メンバーの仕事に就きます。

音楽に関わりたいという
念願は叶いましたが

もっと大きな場所で
実力を試したいとも思って
いました。

しかし自分は前科者の
黒人だし……という
葛藤の中、

オーディションテープを
聴いたプロデューサーが
店に現れ、NY行きの話を
持ちかける。

そんな中、サロニーも
ジェームスを殺害するため
本格的に動き始める……。

何故長年ジェームスを
狙ってたかというと

ジェームスは誘拐された11歳の
時に、3人組の犯人のうちの
2人を返り討ちにしてるから。

生まれつきの殺人鬼である
サロニーにとっては
「同類」に思えたようです。

一度は囚人になりすまして
刑務所に入り込んだものの失敗、

二度目は地元のマフィアを
利用してボアズとカーターを
拉致します。

ヘロインを撃たれたカーターが
少年時代のジェームスの幻を
見たり、

救出後のジェームスとの
やり取りが実に素晴らしい……。

サロニーの呼び出しを受け、
ジェームスがボアズを
取り戻しに向かいます。

(電話でのやり取りは数少ない和み)

最後の別れのような
言葉を残していく
ジェームスに

アンジェラ「お願いだから帰って来て!
どこへも行かないでよ……!」

いつも勝気なアンジェラが
泣くシーンは目が潤みます。

ジェームスは足を大ケガした
ボアズを救出し、サロニーとの
最終対決に向かうのですが

マフィアにFBI、CIAまでも
参戦してくるのが更に
ハリウッド映画的。

アクションの傍ら、
その間に挟まれる回想シーン
含めての台詞やモノローグ、
全てが文学的……。

アンディ「──サロニーを
憎んではいないんだな?」

ジェームス「憎い人間など
誰もいない。
いっしょに居られない
人間がいるだけだ」

ジェームスの壮絶な人生を
知った上で聞くと、
この言葉は深すぎる……。

泣いてるティナを抱きしめる
ジェームスを見ながら
ボアズはNY行きを決意
するのでした。

旅立ちのシーンが
爽やかで、シリアスを
一掃するのがまたいい。

続きはまたそのうちに。
パームは本当に名作です!!