昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

獣木野生『PALMシリーズ』その9(「オールスター・プロジェクト」)

ストーリーの流れだけでも
充分面白いのですが
繊細な心理描写も本作の
魅力の一つ。

カーター「ジェームスは連中を
止めないし恨むこともない
彼は誰も彼もを許してしまう」

ティット「そうだ それが
奴の強さだ」

と言ってるように、今まで
敵として出ていたキャラたちが
赦しを得る章でもあります。

ジェームスをマフィアの養子と
いう「属性」で敵視していた
シャーロット警部は

CIAがサロニーを殺人鬼と承知の
上で工作員にしたと聞き離反。

秘密を知って消されかけたのを
ジェームスに助けられます。

シャーロット「……なぜ助けた?
わたしには恨みがあるはずだ」

ジェームス「それは
あんたの考えだ」

シャーロット警部が
(私は今まで何のために……)と

意地張ってたのが浄化される
シーンは映画のワンシーンの
ようです。

サロニーも殺人鬼ではあっても
CIA工作員としては凄腕だった
ことが語られました。

「J・Bにさえ会わなければ
彼は歴史的英雄にもなれたのだ」

しかしサロニー本人としては
散々ストーカーして殺し合った
挙句に取り憑いても許して
もらえわけだし、本望では?

(あんたの中にサロニーが
いるから祓えと言われて)

ジェームス「十年かけて
俺を追ってきた男だぞ
追い出してどうする?
奴はどこへ行く?」

そりゃ嬉しくて守護霊にも
なろうってもんです。

サロニーjrが父の罪に
押し潰されそうになってるのも
ジェームスに救われます。

ジェームス「サロニーは俺が
連れて行く」

ジェームスを誘拐した
犯人だったマティックも、
ジェームスに救われた一人。

サロニーの監視役でジェームスを
捕えようとした今回の敵役・
CIAのサーリングも後に
真相を公表します。

隠遁生活に入った彼に
ジェームスが犬を連れて
訪ねてくる→

ジェームスがプレゼントした
犬を連れて散歩し、街の人に
受け入れられてる描写が
素晴らしい……。

こう書くとジェームスが聖人
みたいですが、変人でもあります。

ただありのままを見て
受け入れる人なのです。
それがすごく難しいのですが。

続きはまたそのうちに。