昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『怪奇大作戦』第四話「恐怖の電話」

怪奇大作戦(68~)は現代の科学では
解明できない謎の事件を、SRI(科学捜査
研究所)のメンバーが解決する、円谷プロ制作の
特撮ミステリーものです。全て一話完結。

3月のBlu-ray化に伴い、
関連書籍やサントラCDも出ました(ほくほく)
というわけで、久しぶりに怪奇大作戦話です。

第四話「恐怖の電話」のあらすじは
謎の人体発火事件が発生、SRIは目撃者の
ゲストヒロイン・令子の周辺を捜査する。

調査の結果、超音波を増幅して電話線に
送り込んでいることが判明。

犯人の動機が「小笠原に隠した
旧日本軍の財宝」で

小笠原が68年にアメリカから返還されるため、
宝を独り占めしようと、令子の父親を含む
かつての戦友たちを殺していたのだった……。

電話が今回重要なアイテムですが、
まずジーコジーコロとダイヤルを回す
黒電話が懐かしい。

割烹着姿のたばこ屋のおばちゃんに
備え付けの赤電話、

(スポンサーの武田製薬の
アリナミンAののぼりがさりげなく映ってる)

電話線がぎっしりと集まってる施設って
今はもうないですよね……?

ラスト近くに犯人が入る電話ボックスといい、
皆があちこちでタバコ吸ってるシーンといい
実に昭和らしさに溢れています。

地下に潜って調査してる人がいるのに、
くわえタバコで覗き込んだら危ないよ……!!

人が燃える話というと三話とかぶりますが、
三話は炎や爆発にこだわり、
四話は音と映像にこだわってる印象です。

電話や時計、パトカーのサイレンなど

大半は平凡な音なのに、緊迫感や恐怖を
煽る演出といい、

令子が調査のため閉じ込められた音の実験室的な
部屋の映像が、なんだか前衛絵画のよう、とか

実に素晴らしい30分です。

故・実相寺昭雄監督回なのでわりと
有名なこの話。

もしこの回だけ観る機会があったら、
牧さんは普段こんなに冷血じゃないから!
とだけ覚えておいてください。

沖縄の返還前に製作されており、
日本兵の復讐を描いた話があったり(15話)と
まだ戦争の記憶が生々しい頃だったんでしょうね。

 

エンターテインメントアーカイブ 怪奇大作戦 (NEKO MOOK)

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