魔夜峰央『パタリロ！』その１ - 昭和の話がしたいんだ

『パタリロ！』（７８～）は架空の小国
マリネラの国王である１０歳の天才少年

大喰らいで金に意地汚く、人をおちょくるのが
大好きで外見がつぶれアンマンという

パタリロが引き起こす騒動に周りが
巻き込まれるギャグマンガです。

現在も連載中。祝４０周年＆１００巻越え！！

８２年には『ぼくパタリロ！』のタイトルで
アニメ化、劇場版も作られました。

１６年に舞台化した時は驚きましたね……。

第一話ではまだ王子です。ある事情からイギリスを
訪れた際、ボディガードについたMI6のエージェント、
バンコランとはここで出会い、以降長い付き合いに。

パタリロ「うかうかしてると
冗談で殺されてしまうわ」

「かまわんでしょう。
どうせ冗談で生きてるんだから」

こういったテンポ良いボケツッコミ漫才が
続くかと思えば

パタリロの暗殺計画や親族を騙る詐欺事件や
殺人事件に巻き込まれたり、

バンコランがMI６なのでKGBなどが出張ってきたりと
スパイ小説やアクション映画、推理モノ要素、

ホラーにファンタジーに時代劇、

更にパタリロのタイムワープ能力で過去に行ったり
未来から子孫が来たりと本当に何でもアリな世界です。

ショートストーリーの集合体ながら
映画を観るような濃密さで
どの巻から読んでも問題ありませんが

「マリネラはダイヤモンド産出国で、パタリロが
国王に就任した際、ダイヤモンド輸出機構という
組織から抜けて単独で売買するようになったため

パタリロに刺客が送られたり、組織解体後も
関係者が様々な形で登場する」

ということは頭に入れておくとスムーズに
読み進められるでしょう。

刺客と対峙するなど戦闘シーンの担当は
大抵バンコランです。

後にバンコランの愛人となり、子供まで作ることになる
マライヒも国際ダイヤモンド輸出機構からの刺客でした。

それにしても男同士のベッドシーンがしょっちゅう出て
来るようなアニメが土曜夜７時に流れてたのに
昭和的なゆるさを感じます……。

とても一度では語りきれませんので、また次回。