昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

服部昇大『邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん』その2

映子ちゃん=邦画好き、
部長=ハリウッド映画好き
だけでなく

エンタメ作品好きのマリア、

アジア映画好きの多国籍
中華娘のヤンヤン

特撮大好きな御影くんと
メガネっ娘の駒木さん、

プリキュア好きの関西弁娘、
早乙女愛

エヴァ好きの江波先生なども登場、
それぞれに想いを熱く語ります。

そのため作中で紹介される
映画は多岐に渡り、

(映画に興味がないから
さっぱりわからん……)
なんてことはまずないでしょう。

むしろ(あの映画って
そうなってたのか……)と
思うことが多いはず。

デビルマンの他の実写版は
キャシャーン』『ルパン三世
あしたのジョー』『ヤマト』

『翔んで埼玉』『進撃の巨人
ドラゴンボール』『ドカベン
ママレード・ボーイ
など……。

シティーハンター
最新劇場アニメ、フランス実写版、
ジャッキー・チェン版と3つを
同時に語るのは本作くらいでは?

部長「冴羽リョウ要素を
ジャッキー・チェン要素が
上回ってる!!」

だいたいわかった(確信)

解説もボケツッコミも秀逸で
個人的に一番ツボだったのは

(今一つハマれない作品に対して)

部長「知らない高校の
文化祭を見ているような!」

あとこれは重要。

部長「ドラゴンボール
義務教育だぞ!?」

『HiGH &LOW THE MOVE』回の
マリアと映子ちゃんの意見には
完全同意です。

達磨一家のボンネット走行
シーンは最高だよね!!

琥珀「不味そうなスムージーだな」

コレがフェイバリット台詞なの
わかりすぎる……!!

(ヒント:セメント)

ところで略称ザムなの!?
劇場版ハイロ―でよくない?

映画の話を楽しむもよし、
個性的なキャラが好きなことを熱く語る
ゆるい部活モノとして楽しむもよし。

(少々のラブコメ風味もあり)

そんな愉快なマンガです。

今のところ全6巻ですが
ぜひ再開してほしい……!

作中の映画話に関しては
また後日。

伝説の映画『幻の湖』
ヒロインが琵琶湖周辺で
包丁片手に愛犬の仇を追いかける
シーンを再現したいと

映子ちゃんが部長にお願いする
くだりは声出して笑いました。

服部昇大『邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん』その1

『邦画プレゼン女子高生 
邦キチ!映子さん』(17~)
その名の通り邦画キチ大好きな
映子さんが、独特のユニークな
視点で邦画を熱く語るマンガです。

語られる人は主に彼女が
所属する「映画について
語る若人の部」部長、
小谷洋一くん。

部長(ちょっとニヒルな17歳だ)

映子ちゃんにはツッコミ役
ですが、彼も大分変な人
なのが分かりますね。

今時、先が二又に分かれた
草くわえてたり、絵柄も演出も
昭和っぽいのがじわじわきます。

基本の展開は部長が最近の
人気作(主にハリウッド映画)に
ついて語り出すと、

映子ちゃんが強引におススメ
邦画へ誘導する流れ。

第一話は実写版『魔女の
宅急便』

映子「キキにイラついた
トンボが“魔法魔法言うな!!”と
叫びながら

キキを張り倒すシーンが
特に好きで……!」

部長(トンボがキキを
張り倒す!?)

原作基準なのでジブリ版とは
違うと説明しながらも、
あまりに妙な場面ばかり
チョイスする映子に

部長(目のつけ所が
完全にいかれている!!)

というわけで「邦画○○○○」
=邦キチというあだ名がつきます。

珍妙な話をハイテンションに
まくしたてられてるのに

部長(こいつの話を聞いてやれる
奴などほかにおらんだろうし
部長の俺が聞いていやるしか
ないんだろうなぁ……)

部長は優しい……(ほっこり)

映子ちゃんのすごいところは
シネマサロン部に招かれた際、

ヌーベルヴァーグなど芸術系の
一館のみで上映するような
小洒落たタイプの作品が出る中、

実写版『デビルマン』を
熱く語る勇気……!!!

後に部長もモノローグ
してますが

部長「お前の良いところは
何でもかんでも好きになれる

“好き”の強さ!
全てを呑み込む
“好き”のパワー!!」

ネットの評価に影響
されることも多い中、

何でも好意的に受け入れ、
誰が何と言おうと好きだと
表明する彼女の姿勢は
素晴らしい……!

折角だから続きます。

『魔入りました!入間くん』鈴木入間

本日10月4日は入間くんの
誕生日です、めでたい!!

というわけで入間(いるま)
くんの話を。

改めて説明すると

1巻冒頭で入間くんは
両親によって悪魔サリバンに
売られます。

サリバンが「孫になって」と
お願いすると、

頼まれると断れない
お人好しの入間くんは
承知してしまいます。

そして入間くんはサリバンが
理事長を務める悪魔学
ビルスへ入学することに……。

目立たないようにしようと
決意する入間くんでしたが、
様々な悪魔との出会いや出来事を経て
友達も増え、成長していきます。

特筆すべきは入間くんの
意識の変化。

入間くんは両親にとっては
(労働力や金など)搾取対象
だったので、

周囲からも雑に扱われ、
ろくに話したことない
相手にも「お願い」一つで
何でも押し付けられていました。

それは魔界に来てからも
変りませんでしたが

9巻「ウォルターパーク
編」で、初めて怒りの
感情を見せます。

入間「僕はずっと……
ムカついていたんだ」

自分の意志を無視されても
唯々諾々と従っていた
入間くんがはじめて
「一矢報いる」と決意します。

11巻では理不尽な扱いを
してくるバチコに眠れないほど
猛烈に悔しがり、

「見返してやりたい」
「褒められたい」と
思います。

あまりに自尊心が低すぎると
何をされても怒らず受け入れて
しまう、というのは人間心理と
してありますね。

実際そういう人が増えている
ご時世ですので「自分の野心や
欲望を貫け」とストレートな
メッセージがあり、

なおかつほのぼのテイストも
あるのが本作の人気の理由かも……。

21巻で誕生日を祝われて
感動してるシーンはこっちも
泣けてきました。

23巻で「月越し」
(=年越し)の挨拶に来た
クラスメイト達との宴会で
はしゃぎすぎて、

オペラさんに叱られるのも
心から気を許せる居場所と
仲間を手に入れたんだなぁと
しみじみしましたね。

続きはまたそのうちに。
アニメ三期も楽しみです!

二期最終話、魔王デルキラの
声はやはり……。

『ジャッカー電撃隊』その5(スペードエース話)

第5話はスペードエースこと
桜井五郎回。

挿入歌「スペードエース 
若き獅子」は超カッコいい。

(以下スペードエースは
SAと略します)

今の視点で見ると言葉が
きつい気がするのは昭和、
それも70年代だから
仕方ない。

(第四話、現時点ではただの
飛行機事故なのに、やけに疑って
調べるクローバーキングを)

SA「少し異常では?」

(第十話、ゲストヒロインに
化けたハートクィンが敵側に
話を合わせて泣いてみせると)

SA「女は先天的な嘘つきだ……」

真面目で熱血なリーダーですよ、
念のため!

5話冒頭では桜井は科学特捜隊
女性メンバー、小山純子に
テニスのコーチをしています。

彼女が今回の犠牲者ゲストヒロイン。

突然純子が狙撃され、負傷。

桜井は自分が狙われたの
だと思いますが、
実は彼女は敵のスパイ
でした。

SAのサイボーグカルテを
純子が盗み出すところが
隠しカメラに映っていて、

用済みになったから始末
されかかったのでした。

SAの力の源は原子力なので
原子炉を攻撃されたら
大変なことに……。

クライムは純子の父親
(有名な博士)も誘拐
していて、

父は娘の、娘は父の命を
盾に言うことを聞かせて
いたのでした。

クライムのロボットにSAの
弱点を突かれ、一時撤退する
ジャッカーたち。

調子に乗ったクライムは
街で大暴れするだけでなく、

純子父・小山博士に
(今回の敵メカ)
デビルレスラーに原爆を
積み込めと指示。

一方、純子はジャッカーに
保護され、匿われていましたが

訪ねてきた祖父を名乗る男に
今度は別の情報を奪ってくるよう
命令されます。

見るからに怪しい奴と
二人きりにするなよ……。

純子は偽のフィルムを
渡して父親を救おうと
しますが、父親の方も
偽物でした。

撃たれた純子は桜井に
看取られながら死亡。

彼女のハートのロケット
ペンダントの中の写真は
純子と桜井のツーショット……。

原爆を積んだデビルレスラーは
ジャッカーコバックの際に
宇宙へ飛ばして対処。

父親が生き延びたのは
原爆のことを告げる
役割があったから
だろうな……。

続きはまたそのうちに。

盆ノ木至『吸血鬼すぐ死ぬ』ヒヨシ

TVアニメは10月4日から
放送開始です!

(配信だと日にちが
ズレますので注意)

Youtubeで4日まで特番も
配信中!

冒頭、第一話前半も流れますよ!

&ドラルク役福山さんと
ロナルド役古川さんのトーク
対決企画など。

福山さんの衝撃の過去が判明!
無事でよかった……!!

EDを歌う小野大輔さん&
近藤孝行さんは、本編では
ヒヨシとカメ谷くんの
声を担当します。

というわけで今回は
ロナルド兄・ヒヨシの話を。

初登場は4巻。

ヒヨシは現在「吸血鬼対策課」
こと「吸対」の隊長。

ヒナイチちゃんや半田くんの
直接の上司に当たります。

部下にバレると面倒だから
兄弟なのは内緒。

童顔なのでつけヒゲを
つけてますが、しょっちゅう
外れる。

「~じゃ」という語尾も
若く見られるので年寄り
ぶってるのかも?

小柄で女装も違和感がないので、
メイドに化けて潜入捜査した
こともあります。

ロナルドは兄を尊敬して
ますが、好きすぎて
兄像が現実とかけ
離れてしまい、

「高潔で紳士でモテモテのヒーロー」
「銃も剣も強く、ビームも出せる」など

(ドラルク曰く)
「小学生が自作した
カードみたい」な
盛り盛り設定に。

しかもそれを周囲に話して
まわられるという……。

元は吸血鬼退治人(ハンター)で
ロナルドの服は兄リスペクト。

(帽子は師匠のヴァモネさんの
影響)

実は結構な女好きで、退治人
時代は派手に女遊びしたり、

引退の原因になったケガも
女絡みのもの。

6巻第65死では

(仮眠を取る前に)

ヒヨシ「よし俺と添い寝したい
女性隊員は同行せよ
人数は問わない!」

日常そんなセクハラ発言
してるせいで、あらぬ
疑いをかけられ窮地に
立たされます。

しかしその原因になった
変なオバQみたいな見た目の
吸血鬼熱烈キッスにも
優しいのはポイント高いです。

あれは惚れる……!

続き&カメ谷くんについては
またそのうちに。

「吸血鬼が現代社会に
溶け込んで人間と共存している」
という意味では

白暮のクロニクル
同じなのにこうも違う……。

(ギャグ漫画だから
当たり前だけど)

ゆうきまさみ『白暮のクロニクル』その4

巧みなミスリード
本作の魅力の一つ。

ミステリは読者の
(こいつが犯人だろう)と
いう予想をいかに見事に
裏切るかが重要です。

そのため容疑者は、読者が
カン違いするような怪しい
言動を繰り返したり、

やたらと濃いキャラクター
だったりするものです。

前述の村上は「元維新志士で
学生運動にも関わっていた」
というバックボーンで

作中の出番こそ少ないのに
いくらでもスピンオフが
作れそうな設定持ちでした。

(公安が出張ってきたのは
村上が学生運動の前科で
監視対象だったから)

4巻では若いオキナガたちが
登場しますが、不老不死的な
存在になったのに

意外とやることはなく、
制限も多いと嘆くシーンが
あります。

5巻では古いオキナガたちが
登場し、現代社会について
いけない苦悩が描かれるので

彼らに比べればずっと
恵まれた立場だろうに
考えさせられるシーンです。

古いオキナガたちは
収容施設で暮らしていて
あかりは研修の名目で
しばらく過ごします。

合コンで再会した大学の
先輩・山田も医師として
そこに来ているという
ちょっとしたフラグも発生。

ところがそこでオキナガの
自殺死体を発見。

あかりは早速あちこちに
訊いてまわり、それによって
施設内のオキナガたちの
キャラや人生が描かれます。

魁もある人物に
面会するため施設に
やって来ます。

施設で眠り続ける少年、
章太は魁の幼馴染みで
「羊殺し」の目撃者でした。

犯人を目撃したらしい章太は
瀕死の重傷を負い、魁の血で
オキナガになったものの
六十年以上意識が戻らず……。

この施設にいる母親が
いつまでも若いままのに、

面会に来る娘が年々老いて
いくというエピソードが
胸に堪える……。

5巻サブタイトル
「絶望の楽園」も、オキナガ
たちは結構明るいのに、

結構警戒心強かったり、
病気を抱えたままオキナガに
なってしまったり、

永遠に狂ったままとか、
闇を感じる話でした。

ゆうき先生は
淡々とした描写だし
絵もさっぱりしてるから
まだ救いがありますが

描く人によっては相当
胃にくる作品になるかも……。

続きはまたそのうちに。

ゆうきまさみ『白暮のクロニクル』その3

改めて解説すると、古来から
日本には吸血鬼的存在の長命種
「オキナガ」がいて、

現代でも法律に保護されて
普通の人間と共存していると
いうのが本作の世界観。

大雑把に言うと探偵役が
吸血鬼で、ワトソン兼
ヒロインが人間の女性という
独特なミステリーです。

オキナガは加害者になることも
被害者になることもあります。

主人公の幸村魁(ゆきむら
かい)は見た目青年ですが
戦前生まれの88歳。

ヒロインの伏木あかりは
厚労省のオキナガを担当する
部署に所属しています。

3巻では「オキナガ」が
登録された場所から逃亡する
事件が発生。

周囲に「吸血鬼」という噂が
立っていたことも判明します。

そしてそれは全国規模で
起きていました。

心臓を破壊されない限り死なない、
日の光を嫌う、歳を取らないまで
知ってるのに、

今更吸血鬼と言われて驚く
あかり……。

吸血はオキナガにとっては
性欲に近く、恋人に合意の上で
貰うというのもアリらしい。

同じ頃、ある限界集落の村では
夜歩く見知らぬ美少女が……。

子供のうちに不老不死になると
何かと不便ですよね。

「オキナガ」らしい謎の男に
関わった村の少年たちが行方不明、
大騒動になりますが実は……。

生肉での食中毒事件といい、
限界集落など
社会問題が巧みにネタに
組み込まれています。

ところで「オキナガ」に囲まれて
密室の中、仲間じゃないと
バレた時の久保園さんの

咄嗟の立ち回りが
素敵すぎる……。

4巻ではオキナガに
血を与えていたキャバ嬢
連続殺人が発生。

詳細はあえて書きませんが
犯人はオキナガの仕業に
見せかけるために様々な
細工をします。

この事件では容疑者を
公安に取り上げられた刑事の
唐沢さんが魁に接触

唐沢「こっちは女一人
殺されてるんだぞ」

「そんな理由で捜査が
制限されてたまるかよ!」

これ以降、魁とは情報提供
し合う仲に。

馴れ合うわけではないけど、
後に重要な役割を果たして
くれます。

何故公安が?とミスリード
させるためのキャラ、
容疑者の一人・村上が
見事に怪しすぎる……。

続きます。