改めて解説すると、古来から
日本には吸血鬼的存在の長命種
「オキナガ」がいて、
現代でも法律に保護されて
普通の人間と共存していると
いうのが本作の世界観。
大雑把に言うと探偵役が
吸血鬼で、ワトソン兼
ヒロインが人間の女性という
独特なミステリーです。
オキナガは加害者になることも
被害者になることもあります。
主人公の幸村魁(ゆきむら
かい)は見た目青年ですが
戦前生まれの88歳。
ヒロインの伏木あかりは
厚労省のオキナガを担当する
部署に所属しています。
3巻では「オキナガ」が
登録された場所から逃亡する
事件が発生。
周囲に「吸血鬼」という噂が
立っていたことも判明します。
そしてそれは全国規模で
起きていました。
心臓を破壊されない限り死なない、
日の光を嫌う、歳を取らないまで
知ってるのに、
今更吸血鬼と言われて驚く
あかり……。
吸血はオキナガにとっては
性欲に近く、恋人に合意の上で
貰うというのもアリらしい。
同じ頃、ある限界集落の村では
夜歩く見知らぬ美少女が……。
子供のうちに不老不死になると
何かと不便ですよね。
「オキナガ」らしい謎の男に
関わった村の少年たちが行方不明、
大騒動になりますが実は……。
生肉での食中毒事件といい、
限界集落など
社会問題が巧みにネタに
組み込まれています。
ところで「オキナガ」に囲まれて
密室の中、仲間じゃないと
バレた時の久保園さんの
咄嗟の立ち回りが
素敵すぎる……。
4巻ではオキナガに
血を与えていたキャバ嬢
連続殺人が発生。
詳細はあえて書きませんが
犯人はオキナガの仕業に
見せかけるために様々な
細工をします。
この事件では容疑者を
公安に取り上げられた刑事の
唐沢さんが魁に接触。
唐沢「こっちは女一人
殺されてるんだぞ」
「そんな理由で捜査が
制限されてたまるかよ!」
これ以降、魁とは情報提供
し合う仲に。
馴れ合うわけではないけど、
後に重要な役割を果たして
くれます。
何故公安が?とミスリード
させるためのキャラ、
容疑者の一人・村上が
見事に怪しすぎる……。
続きます。