昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

中村充志『AGRAVITY BOYS』その6(6巻感想)

第6巻・第7巻
同時発売中です!!

記念に語ります。
まずは6巻から。

詳細はボカしますが
ネタバレにはご注意
ください。

冒頭は特別編で
ラジオパーソナリティ
やってるサガとクリス。

質問ハガキは読者からの
ファンレターらしく

サガ「クリス君の乳首は
いつ見せてくれるんですか?」

クリス「リスナーの質!!!」

漫画がバカだと
読者もバカだな!
(大絶賛)

一体何者だ葛西純……!

41話からは本編に戻って
タイムマシンを買うための
資金稼ぎが続きます。

ところが商談が突然
なかったことにされ

超大企業テスタニサリ
コンツェルン
代表取締役が登場……!

予告で既に見てるのに
予想を上回る変態が
来た……!!

4人全員がツッコミに
まわってなお気にせずに
喋っている……!!

ゲラルト「た……確かに俺には……
乳首に短冊をぶら下げて
愛の句を詠むなんて発想……
思いつかなかった……!!」

いろんな作品に変態や
奇人変人はいますが
乳首俳句(ヘイク)は
唯一無二でしょうね。

実はモニカの兄であり、
彼女の男性不信の原因なのも
判明。

本人は悪気がないだけに
気の毒ではある。

なんだかんだ仲良くなって
パーティに招待されますが
招待客の中にいたクリスの配信の
ファンにクリスが攫われます。

誘拐犯の私有小惑星には
女性以外立ち入り禁止と
なっているため

3人はコージが第一話で
持ってきた性転換アイテム、
ジェナダイバージョンを
使用。

姿こそ可愛い女の子に
なったものの、他の部分も
逆転してしまい、

ゲラルトの頭脳が
ポンコツに……。

それを見た北方同盟
メンバーも大変なことに。

ツッコミ続けるグリスロウ、
人見知りで怯えるルオ、
限界を越えたアールシュは
(秘密)

こんな無茶苦茶やっときながら
次のサイドストーリーとの
温度差に風邪引きそうです。

ヴォルクの重すぎる
過去話……。

グリスロウがいい男
すぎて惚れます。

ルオの時もそうだったけど
出会いはパン一なのか……。

第一話の読み切りバージョンも
載ってますが、サガとゲラルトの
見た目が青年誌っぽいですね。

7巻感想へ続きます。

『特捜戦隊デカレンジャー』江成仙一

本日7月7日はデカグリーン、
江成仙一役・伊藤陽祐さんの
お誕生日です、めでたい!!

というわけでセンちゃんの
話を。

デカレンの名前の法則は
ミステリ作家+お茶なので

江成仙一(えなり せんいち)
→エラリー・クィーン+煎茶。

普段は優しく穏やかな
呑気すぎるほどの
マイペース。

しかし頭脳派でもあり、
考え事をする時は逆立ちします。

セン「よっこらせっと」(逆立ち)

ナレ「これはセンのシンキング
ポーズである」

この後何かひらめいて
捜査が進展するのがお約束の
流れでした。

最初の見せ場は6話
「グリーン・ミステリー」

冒頭、車が嫌いと言う理由で
暴れるジューザ星人を
取り押さえようとして失敗
するデカレンジャー

センちゃん頭に何か
乗せてる?と思ったら
雑巾。

掃除してたらボスの椅子が
思いのほか気持ち良くて
温泉に入った夢を見て……と

説明するセンちゃんに
呆れるバン。

(ボスに)

バン「こんなんでデカレンジャー
いいんですか!!」

お前も大概だからな!?

その後、車ごと人が切断
されたと報告が入り、
行ってみると被害者は
別の宇宙人。

バンは自分たちがジューザ
星人を逃がしたからと悔やむが

センは被害者の姉を疑い、
一人別行動を願い出る。

きっかけは買い物から
戻ってきたばかりのはずの
姉の手荷物の冷凍食品が
やけに濡れていたこと。

セン「ピラフが泣いていたから」

頭脳の冴えだけでなく、
熱い一面も見せる
センちゃんが素敵な回です。

デカレンの特色の一つに
敵を倒す前に宇宙裁判所からの
判決=ジャッジメントタイムが
あります。

一話で二度やるのは珍しい。

ジューザ星人は器物破損だけ
なのでデリート不許可、

姉宇宙人はデリート
許可が出ます。

宇宙警察にも気づかれず、
水の豊かな惑星を滅ぼして
きた邪悪な宇宙人がいると
わかって大手柄なのに

開いてる目を描いた紙を
目元に貼って居眠りという
とぼけたオチがセンちゃんらしい。

続きはまたそのうちに。

ところで夏の戦隊&ライダー映画に
ボスがゲスト出演!!めでたい!!

三条陸・芝田優作『勇者アバンと獄炎の魔王』その2

第二巻、発売中です!!

というわけで2巻感想を。

詳細はボカしますが、
ネタバレにご注意ください。

中扉の子供時代ヒュンケルの
無邪気な笑顔が尊い……。

後ろでバルトス父さんが
見守ってるのも含めて
切なくもありがたいシーンです。

本編の途中で気づいたけど
ヒュンケルが好奇心いっぱいに
つついてるコレって(秘密)

前巻のお話:勇者アバンと
その親友・騎士団長ロカは
魔王ハドラーを倒す旅の途中。

「武術の神様」ブロキーナから
教わった大地斬でハドラーの
側近の一人、植物系怪物の
キギロを倒したが……。

2巻冒頭ではキギロが種を
回収され、復活待ちの状態。

……そういう育ち方する
トマトとかありますね。
(目をそらしながら)

アバンたちは魔物を倒して
喜ぶ村人たちに早々と別れを
告げます。

村人の前では笑顔を保てても
体のダメージは宴に出れる
ような状態ではないこと、

魔王軍が自分たちを狙って
くるから長居しない方が
いいと話してるのを
陰から聞いたレイラは

二人と共に行くことを
決意します。

ロカ「なんでオレだけ
呼び捨てなんだよ!」

レイラ「自分が“様付けは
よせ」って言ったんじゃない」

なんか既にフラグが
成立しかかっている……。

アバンの方も故郷の
フローラ姫に手紙を
書いてるのが甘酸っぱい。

「お肌にいい果実」情報とか
一回はボケないと気が済まない
のがアバン先生らしい。

古代の遺跡に向かった
アバン一行の目的は……。

そしてロカに語りかける
あやしい本の声の主は……?

サブタイの「あぶない魔導書」
ってこのことか!

「頼みを聞いてくれたら
力を与えてやる」って
言い方が悪役っぽい。
笑顔もだし……。

しかもロカ本人にしか
聞こえないって、
原作知らない人には
罠としか思えないミスリード

詳細は言いませんが、
マトリフさんは昔から
世話好きなんだなぁ……。

このエピソードを踏まえると
本編でハドラーと対峙した時の

「数すくねえダチ」

「ロカ……アバン……
いいやつはみんな死んで」
(以下略)

この台詞にしみじみします。

続きはまたそのうちに。

浦沢直樹『YAWARA!』その6

柔が団体戦に出ると知った
さやかさんは自分も参戦。

頭数さえ揃えばいいと、
「家同士の古いつき合い」の
お嬢様4人を集めます。

ストーリー上、さやかさんが
5人抜きしていく流れなので
戦力になるような新キャラ
ではなく、

むしろ足手まといかつ、
さやかさんの言いなりに
なるタイプなのは当然です。

それは承知の上で言いますが
周囲がおっとりお嬢様ばかり
なのに全く影響されず

気が強くてアクティブな
さやかさんのマイペース
っぷりがすごい。

さやか「大将ではありません!!
女王とお呼びなさい!!」

こういう元気な人は
見てて楽しいですよね。

 そして早速お嬢様たちに
手を出す風祭さん……。

しかし虎滋郎さんの
予言は当たり、

さやかさんが富士子さんと
引き分けたことで、柔との
再戦が叶わない衝撃の展開。

しかしここに来てはじめて

虎滋郎「俺の修行に
ついてこれるかと
聞いてるんだ!!」

虎滋郎さんはさやかさんの
コーチを引き受けるのでした。

この団体戦は富士子さんが
主役の章でもあります。

滋悟郎「柔の出番を
なくさんでくれよ!」

松田「明日の新聞……
柔さんの見出しじゃ
なくなるかもしれない!」

この二人の言葉通り
格上相手に大活躍。

勝てないまでもソウル
五輪の銀メダリスト二人
(藤堂、さやかさん)相手に
互角に戦います。

そりゃ祐天寺監督も
欲しがるわけですが、
短大二年で就職活動
始めてないとか

なんとものんびりした時代
だったんだなって(遠い目)

この章では富士子さんの
両親も登場。

花園くんと初の
顔合わせをしています。

心配性で常にネガティブ
発想なママと

わりとお調子者で
おっちょこちょいな
パパと両方に似てるようです。

そしてママの方が背が髙い。

「娘に何をした」と詰め寄られ
「まだ何も……」と答えてますが
この後(以下略)

続きはまたそのうちに。

ところで虎滋郎さんに
(決勝戦で)「どっちが
勝つと思う?」と聞かれて

さやか「ふん、あの猪熊柔が
負けるわけありませんわ。
私以外の人間に……」

ここすごく好きです。
ザ・ライバルって感じ
ですよね。

 

浦沢直樹『YAWARA!』その5

ソウルオリンピック直後、
慈悟郎お祖父ちゃんの
一言から

「5才の時に自分が父を
投げ飛ばしたから、家族が
めちゃくちゃになったんだ」

そう思い込んだ柔は
柔道をやめると決意。

やっと怪我も治って、
結婚式で浮かれてるジョディに
いきなりそんなこと言うの
気の毒すぎる……。

柔を柔道に引きとめたい
富士子さんは花園くんに
相談、高校時代の話を聞いて

「短大に柔道部を作れば
再現できるかも」と仲間を
集め、慈悟郎お祖父ちゃんに
コーチを頼みます。

いい人だなぁ……。

この辺りからは富士子さんが
主役と言っても過言では
ないでしょう。

大人になってから読むと
夢破れて失意の日々を
送っていた彼女が

柔を応援する側として
心に再び熱を灯し、

自分が試合をする
当事者側になり、

破れた夢すら糧にして
大きく成長していく過程が
実に涙腺にきます。

この当時、バレエ経験のある
道家というアイデア
本当に新鮮でした。

まだ富士子さんの才能に
慈悟郎お祖父ちゃん以外
気付いてない頃、

負けた試合相手が

「今の技、大内刈り
だったよね!?」

「どこから足が飛んできたか
わからなくて……」

っていうシーンが才能開花の
前フリとして素晴らしい。

体が柔らかいのは
バレリーナだからと
読者は知ってますが

ここから富士子さんが
大きく変化していくと
誰が予想したでしょうか?

柔道部メンバーは何とか
集まったものの、
およそ頼れる人材には
ほど遠く……。

キョンキョンの頑張りには
心打たれました。

南田さんは男にフラれた
ストレスを解消でき、

後に婦人警官になりますが
柔道経験&優勝実績は
就活に相当有利だったのでは?

四品川さん、ダイエットとか
痩せたとか言ってる時は
アホの子みたいだけど、

就活に関しては普通に
しっかりしてましたね。

マリリンはまぁ……
お色気担当だから
(目をそらしながら)

このメンバーをなんとか
試合できる形にした慈悟郎
お祖父ちゃんはやはりすごい。

そして富士子さんの願い&
慈悟郎お祖父ちゃんの計画
通り、

柔は練習試合会場へ駆けつけ、
後日の女子団体戦へ出ることに
なるのでした。

 続きます。

松井優征『逃げ上手の若君』その2

松井作品といえば狂気全開の
キャラクターたちと、
シリアスに挟まる
シュールなギャグ描写。

時行の導き手であり
諏訪神社の神官・
諏訪頼重(すわ よりしげ)も
とんでもないキャラです。

未来が見え、神光で輝く
謎の男。

(なお光量は調節できる)

彼が「未来で見た何か」を
出すたびに、時行の
ツッコミが冴えわたります。

意外とカリスマもあるらしい……。

個人的に頼重に頬ずりされて

時行「痛っ!! 思いのほか
年齢肌がヤスリのように!」

からの展開大好きです。

時行が彼を信じると決めた
いいシーンなのに、
ここから流れるような
ひどいオチが展開(大絶賛)

ノローグだけは詩的に
〆るのも含めてじわじわ
きます。

次ページの描き下ろしで
読者の腹筋に念入りに
追い打ちをかけるスタイル。
(読んで確認しよう!!)

そして時行を追う第一の
刺客にして最初の試練は

日本史上屈指の
鬼畜武将・五代院宗繁
(ごだいいん むねしげ)

マイナーな人物なのに
多分ここ数日ものすごく
検索されてるはず……。

適度に強く適度に隙が
あって、倒すとスカッと
する絶妙に嫌な奴です。

歴史の教訓:乱世にも
越えちゃいけない
ラインはある。

 第二の試練は狩りの最中に
出会った牛鬼。

長野ナウマンゾウ博物館に
入場者が増えそうです。
ステマ

美味しいのかな……?

第三の刺客は信濃守護、
弓の名手の小笠原貞宗
(おがさわら さだむね)

弓使いということは
眼が良いのが前提ですが
その極端なキャラ立てが
実に松井流……。

めっちゃ目が怖い!!

元は諏訪家の下働き。
足利尊氏に味方したことで
高い地位を得ました。

頼重を威圧しに来て

小笠原貞宗
「すなわち 今より儂は
そなたに命を下す立場に
なりました」

顔を近づけすぎて
次のページで貞宗
頼重が面白いことに。

あえて詳細は言いませんが
ここ声出して笑いました。

性格は最悪ですが、
頼重は時行の弓の師には
ちょうどいいと

見つからずに技術を
盗むよう、ミッションを
授けるのでした。

続きはまたそのうちに。

 アニメ化しないかな……。

松井優征『逃げ上手の若君』その1

第一巻、本日発売です!!

詳細はボカしますが
ネタバレにご注意ください。

ネタバレ:1333年
足利尊氏により鎌倉幕府滅亡

サブタイにも毎回入るので、
日本史のテストでそこだけは
間違えませんね……!

『逃げ上手の若君』(21~)
滅亡した鎌倉幕府の遺児、
北条時行(ときゆき)を
主人公にした歴史漫画です。

貴種流離譚は物語の王道
ですが、松井先生の手に
かかると唯一無二の
味わいに……。

「さあ 天下を取り返す
ごっこの始まりですぞ!」

実際、この手の話の序盤は
逃げる&追っ手を退ける
ことが最優先で

仲間を集め、反撃に出るまで
多少の時間がかかるもの。

(下手するとそこで話が
終わりかねない)

そこを「鬼ごっこ」と
まるでそれがメインのように
出してくる辺りがやはり
天才……(何目線?)

第一話冒頭での時行は
逃げ隠れするのだけは上手だが

父親同様「お飾りの王」と
なる以外のことを誰も
期待していない、と言われて
います。

しかし時行はそれでもいいと
考えていました。

時行(私は……この鎌倉が
好きだ)

(地位も栄誉も別にいらない
この街で生きていければ
それでいい)

しかしある時、未来が
見えるという胡散臭い
神官・諏訪頼重から

「十歳の時に貴方様は……
天を揺るがす英雄と
なられまする」

と言われます。

相手にせず去った時行
でしたが、一か月後
鎌倉幕府は滅亡、
時行は全てを失います。

諏訪頼重とその郎党と共に
彼の領地・諏訪へと逃げる
最中、

突然頼重は時行を敵の
ど真ん中へと突き落とし……。

幼く可愛い、優しい少年が
「生存本能の怪物」
というギャップが素晴らしい。

あとツッコミの才能も
冴えわたってる。

前作の渚くんといい、
「可憐で中性的なショタだが
恐ろしい化け物でもある」子が
作者の大好物なのか……?

(Xも女の子だけど
そんな印象)

また、ラスボスに当たる
足利尊氏もとんでもない
化け物として描かれます。

コミックス描き下しで
ダニを見つめながら

(そう言われてもどれが
どれやら)と困惑してる
姿が妙に可愛い……。

折角だから続きます。