昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

河惣益巳『蜻蛉(せいれい)』その4(9巻感想)

第9巻、本日発売です!!

記念に語ります。

久々なので解説すると

架空の中華風の帝国
「虯」(キュウ)を舞台に
した、壮大なファンタジー
作品。

主人公、尚和国の弥夜姫は
不思議な力を持つ巫女
タイプの少女。

詳細は省きますが他国の
姫君たちと共に、皇太子の
後宮に強引に入れられた
弥夜姫は

他の二人の姫君、アマーラ
姫とクーラン姫と一緒に
死を偽装して逃亡の旅へ……。

クーラン姫は婚約者や家族と
再会、一旦お別れします。

今巻はアマーラ姫の旅と
変化がメインです。

リュートの名手である彼女の
音色が起こした奇跡や、

体を鍛えることを決意したりと
色々頑張ります。

体力の弱さから迷惑を
かけてると思ってるけど、
他の連中が特殊すぎるから……。

並行して

・虯の皇太子と後宮の様子。

前巻では正妃候補として
紹介された零姫とすぐに
打ち解けた皇太子でしたが

後宮の姫たちとの会話で
美人だからとのぼせ上がる
こともなく、淡々とした様子
なのが判明。

梨花(イファ)姫、とうとう
お茶の席にも出禁に……。
頑張れ!めげるな!

・弥夜の叔父と異母兄、
地基と朔弥の旅。

桃源郷っぽいところです。

・虯の宰相が尚和国に到着。

弥夜の兄である王子殺害の件を
詫びに来て、国王と対話。

「許そう、だが忘れまい」

って、復讐の連鎖を止める
真理です。

弥夜姫が生まれる前の経緯や
彼女の異母姉も登場します。

・ナガルとアルデシール、
亡国の貴公子コンビの旅。

ナガルは「老師」こと
アムド国の法王に弥夜姫を
会わせるのが目的ですが

クーラン姫「あんたが旧
アムドの法王庁の人間なんて
一体誰が証明するのよ!?」

もう故郷は目前なのに
弥夜姫を探してる怪しい奴が
いる、と二人を追ってきます。

クーラン姫の婚約者も一緒で
旅人が増えた……。

この物語はアマーラ姫と
弥夜姫が故郷に戻れば
目的は達成されますが、

基本的に異文化の国を
旅しながら、出会いやドラマを
描く物語です。

古今東西の歴史、ファンタジー
描いてきた河惣作品ならではの
風呂敷と引き出しの広さ多様さを
楽しんでください。