昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

板垣巴留『ボタボタ』

『ボタボタ』(20~)
潔癖症が過ぎて汚いものに
触れると拒否反応で鼻血が出る
体質の主人公・氷刈真子
(ひがり まこ)が

人並みに恋愛するために
必死に頑張るお話です。

あんな豪快に鼻から
何か垂らしてる表紙は
激烈バカ以来では?
(あっちは鼻水だけど)

ちなみに年齢は29歳。
食品容器の工場で働いて
います。

冒頭、同僚の若い男性二人が
真子のことを
「どんな男にも体を許して
くれる女神」

「大量出血で死にかけた
話をするとスムーズにいく」

と噂しています。

実際に片方が試してみた
ところ、ホテルまでは
簡単に入れました。

ところがキスした途端に
異変が……。

真子「街は煮沸消毒中……」

(お湯が沸いたばかりの
ポットを手に全裸の女が
鼻血塗れで迫ってくる)

……ホラー漫画だっけ?

ドタバタコメディっぽく
描いてあるけど、実際コレ
相当怖いだろうな……。

真子は過去にトラウマがあり、
大真面目に訴えます。

「愛は汚くないって
私に教えて」

「普通の人間になりたいの……
私……」

しかし、相手の男は誰も
真子に寄り添っては
くれません。

唐突な誘いでも乗ってくる男の
目的は1つしかないからね……。

ある時、中学時代の
同級生の男と再会。
付き合いが始まります。

現在はレバー(料理)
専門店の店長。

セックスに拘りすぎる真子に

 「俺、今 男子中学生と
話してる!?」

はもっともな
ツッ込みすぎる……。

真子はいつもと違って
鼻血が出ないことに戸惑い、

やがて「鼻血を出すことで
相手と真剣に向き合うことから
逃げていた」と気づきます。

そして二人は遂に結婚を……。

こんなふうに書くと普通に
ハッピーエンドを迎えそうですが
そこは板垣巴留作品のこと。

とんでもないどんでん返しが(秘密)

ありのままの自分で行こう!!

という強烈なメッセージに
満ちた作品です(錯乱)

新郎のお姉さんたちノリいいな!

女の裸だらけなのに、
ここまで色気がない漫画も
珍しい。

読むと変な(楽しい)
テンションになりますよ!

 あとがきのゴラク編集部の人、
なんとなく『刃牙』っぽさが
ある……。