昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

由羅カイリ『アンジェリーク』その2

女性に受ける最大要素は
「個性的なキャラ同士の関係性」と
何度も書きましたが、この作品もそう。

9人の守護聖のキャラクターと
関係性が実に素晴らしいのです。

漫画版だとアンジェリークと最初に
仲良くなるのは弟タイプの美少年、
緑と豊かさの守護聖マルセル。

アンジェリークを応援しようとして
逆に大きなミスをしてしまいます。

その時に真っ先に心配して駆けつけて
くれたのが、守護聖では年少組の
風と勇気の守護聖ランディと
鋼と器用さの守護聖ゼフェル。

 この際の対応で、アンジェリーク
前向きな強さと

守護聖たちの個性や隠された
本音が描かれます。

厳しい対応をしようとした守護聖の長、
光と誇りの守護聖ジュリアスも

無関心のようで実は我が身を危険に
晒しても事態を収めようとした
闇と安らぎの守護聖クラヴィス

一見、気難しくてとっつきにくい
キャラですが、本当は優しい人と
読者は納得します。

二人とも物静かな年長キャラなのに
諸事情あって仲は微妙。

逆に言えば厳しいほど真面目な
ジュリアスが、唯一大人げない
態度を取るのがクラヴィスということ。

関係性は微笑ましくてもこじれていても、
妄想がはかど……明確な個性になるので
多様であるほど魅力になります。

また、一度に登場する人数が多い場合、
年少組、年長組、中間組など
小グループに分けられるのも
わかりやすくていいですね。

二人の部下同士も何故か微妙な間柄。

ジュリアスの部下で、
年下組の良き兄貴分の
炎と強さの守護聖オスカー。

キザなプレイボーイで、女性には
「お嬢ちゃん」呼びなのが
実に古典的な少女漫画風味。

フレンドリーですが強引なところも
あるせいか、クラヴィスの部下で
水と優しさの守護聖、温和なリュミエールとは
相性が悪そう。

やんちゃなゼフェルの保護者的な存在が
おっとりした地と知恵の守護聖ルヴァ。

唯一のおネエキャラ、夢と美しさの
守護聖オリヴィエ。

ライバルキャラのロザリアも縦ロールで
高笑いが似合うお嬢様とこちらも実に
少女漫画してます。

詳細はまた後日。