能力バトル+化け物退治の作品は
他にも沢山ありますが
『鬼滅』が大ヒットした理由をいくつか
挙げていきます。
まずはバトルの演出の巧みさ。
炭治郎の「水の呼吸」の際に出る
水の流れの描写はあくまでイメージであって
本当に溢れ出ているわけではありませんが
特にアニメになると色と動きがつくため
より魅力的になりました。
浮世絵みたいですよね。
アニメOPの善逸の「雷の呼吸」や初期の敵、
矢琶羽(やはば)の矢印、
朱紗丸(すさまる)の毬などの動きの演出に
引き込まれた人も多いのではないでしょうか。
『進撃の巨人』もそうですがアニメOPの曲や
演出がいいとヒットにブーストがかかる印象。
二つ目に、キャラの立て方の巧さ。
主人公の炭治郎は「頭カチコチ少年」と
書き文字が出るくらいに真面目な子。
穴が開いてるから籠をタダであげると言われても
頑なにお金を払おうとするエピソードからの
鬼相手でも頭突きでダメージが与えられる
「頭が固い」設定は納得するほかありません。
頑固なだけではなく、限りない優しさも
併せ持っており
鬼にも人を殺したことは許せないと明言しながらも
哀れむ言動を見せます。
「はみ出し者」「落ちこぼれ」「不良」が
多いジャンプ主人公において
これだけストレートに良い子なのも珍しい。
またこのタイプは常に大真面目だからこその
天然っぷりも面白いです。
しかし出番の多少に関わらず、初登場と
二度目以降でキャラの印象を大きく
変えることにより
読者にインパクトを与え、心を掴む
手法は神業と言えます。
登場時にはヘタレ全開だった善逸が実力が
あるだけでなく、鬼と承知の上で禰豆子の
箱を護ってくれていたとか
伊之助の猪の被り物と言動に対して
素顔のギャップもそうですね。
みんな大好き煉獄さんも、最初の印象は
(人の話聞かない奴だな……)だったはず。
やたら声が大きくてマイペースな人と
思ってたらそんな事情が……。
そして見事にキャラが立った今は
回想シーン1コマだけでもほろりと来ます。
続きはまた後日。