倉森はレポートの中でも今際の際にも
「協力者」=新一の名前を出さない配慮を
していましたが、
田宮良子と新一に浅からぬ縁があるのは
今までの経緯からも明らかで
新一の身柄は警察預かりに。
そこで自称超能力者の囚人、浦上と
顔を合わせることになります。
(実は連続殺人鬼)
他の面会者にはふざけていた浦上は
新一を見て真剣な顔つきになります。
後に自衛隊と警察で広川のいる市庁舎を
取り囲んで襲撃した際、
浦上は目の前にいるのが人間か
寄生生物かを見分けるために
連れてこられます。
後藤を前にして慌てて逃げ出し、咎められて
浦上「……え……あんたらあれが
……人間の形に見えたのか?」
が、後藤の恐ろしさを的確に伝えていて
ゾッとしました。
田村玲子が後藤を「実験によりつくりあげた」
らしいですが、何をどうしてああなった……。
犠牲者が多く出るため、ショッキングな
場面が続きますが
最大の衝撃はラスボスと思われていた
広川が人間だったこと。
広川「人間に寄生し 生物全体のバランスを
保つ役割を担う 我々から比べれば
その台詞の直後、蜂の巣にされて人間だと証明されます。
タイトルの意味もここで判明。
まさかこいつの言葉だったとは……。
「田村玲子が面白がっていろんな計画を立てた」
「最後までよくわからんやつだった」
と後藤が言ってましたが、バックボーンなどが
詳しく明かされないのがより不気味でしたね。
この当時(90年代)環境問題がマスコミに
大きく取り上げられるようになったためか
こういう「人間が地球を滅ぼす→
人間を減らすか滅ぼせばいい」という
極端な思想の持ち主がフィクションの
キャラによく登場したものです。
包囲作戦の犠牲者は多大で、後藤こそ
逃がしたものの「人間側が本気になれば
寄生生物を退治できる」ことを示しました。
以降、寄生生物たちの活動は
収縮していきます。
そしてちゃっかり逃げ出した浦上が
ラストエピソードを飾るのでした。
続きはまた後日。