今時は地球温暖化やプラスチックごみの
問題をよくメディアで見ますが
時代によって環境汚染の原因や
取り組み方も違っていて
それはフィクション作品にも
影響を与えました。
70年代の『はるかなるレムリアより』では
光化学スモッグ、
80年代序盤の『電子戦隊デンジマン』では
ヘドロといった単語が登場。
当時はこういったものが環境問題の
重要テーマだったのがわかります。
自然が人間によって破壊・汚染されるという
危機感あってこそ
『ブラックジャック』ではBJ先生が
得た報酬で小島を買い取って環境保護に
あたっています。
『美味しんぼ』(83~)でも
ゴルフ場やリゾート開発などによる
環境汚染を批判しています。
80年代後半はバブル期に入りますから
余計に開発ラッシュでしたでしょうね。
『寄生獣』(88~)の広川の
「人間どもこそ
地球を蝕む寄生虫!」も
この時代らしい発言です。
後藤を倒したのも結局人間の出した
有害物質でした。
90年代に入ると、環境問題は連日
メディアに取り上げられるようになります。
『伝説の勇者ダ・ガーン』(92~)主題歌の
「この星は 僕たちの大事な舟さ♪」は
当時の環境保護を象徴する歌詞と
言えます。
『パーム』シリーズの「愛でなく」の章も
各国代表が集まる自然保護の環境会議に
主人公たちが参加しています。
(作中での時間は80年代だけど、
連載は90年代)
『機動武闘伝Gガンダム』(94~)では
ドモンの師・東方不敗が環境破壊を
憂うあまり
「人類を抹殺した方が一番
地球のためになるんじゃないか」
という結論に達していました(意訳)
『ウルトラマンガイア』(98~)の
ウルトラマンアグルこと藤宮もそんな
スタンスでした。
環境破壊は「99年に地球は滅ぶ」という
ノストラダムスの大予言を裏付けるようで
滅亡が近いという切迫感を味わって
いたのかもしれませんね。
新世紀を迎えても地球環境はいつも
問題を抱えているようですが
極端な結論や不安を煽るメディアには
乗らず、自分が出来ることをしていけば
いいんじゃないかな、と一般論で
〆てみる。