昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

日丸屋秀和『Axis Powers ヘタリア』その1

ヘタリア(08~)は国の擬人化マンガ。
その国の文化、国民性を反映した個性的な
キャラクター同士の掛け合いをコミカルに
描いた作品です。

※元は作者の個人サイトなので
書籍化した年を書いています。

09年に短編アニメ化、その後も続編が作られ
劇場アニメや2・5次元ミュージカルにも
なった人気作です。

主人公はイタリアで、ヘタレなイタリア
ヘタリアです。

陽気で人懐っこく、女とサッカーと美味しい
食べ物が大好きな小心者。

ドイツは軍人気質の堅物ですが面倒見がよく、
イタリアやオーストリアに振り回され気味。
プロイセンという兄がいます。

日本は大人しい性格。オタク気質で手先が器用。
若く見えても実はおじいちゃん。

(確かにこの国を人間にしたらこうなるな……)と
納得できるキャラになっていて、
なおかつ見た目、性格共に可愛らしい。

何より大事なのは
キャラ同士の「関係性」

何度も書きますが、大勢のイケメンキャラを
並べればヒット作になるわけではありません。
そこに美味しい「関係性」が必要なのです。

お調子者で仕切りたがりのアメリカに
毒舌を浴びせる保護者きどりのイギリス、

イギリスのケンカ相手でくされ縁のフランスと
独特の関係性がほのぼの風味で描かれます。

彼らの掛け合いだけでも楽しめるのに、
このマンガが偉大なのは

キャラクター化したことで歴史や国際情勢が
極限までシンプルになった状態で
頭に入るようになること。

例えばオーストリア継承戦争
マリア・テレジアの即位の際に)

プロイセンオーストリアさんの
大事なところを奪って、
怒ったハンガリーさんにボコられる」

これを『ヘタリア』知識なしで説明すると
とても3~4行ではすまないでしょう。

何かと一まとめにされがちなバルト三国
実は全く違う文化の国だと
この作品で知った人も多いのでは?

何より単純化したことで、読者が
ニュースや本で見聞きしたことを

ヘタリアキャラに変換することで
世の中の出来事が楽しめるようになりました。

折角だから続けます。