昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

野田サトル『ゴールデンカムイ』その3

本日18巻発売!!
というわけで記念に続きを語ります。

前回杉元&アシリパコンビの話をしましたが
彼らの旅に不可欠な存在が
刺青の囚人の一人「脱獄王」白石由竹。
(しらいし よしたけ)

自在に関節を外すことができ、体内にも
様々な脱獄用アイテムを仕込む男。

脱獄を繰り返すうちに強盗からどんどん
罪が重くなっていったという、
殺人犯の多い囚人たちの中では変わり種です。

序盤は杉元相手に「そのアイヌ
お前さんの飼い犬か?」など
馬鹿にしたような物言いで殴られたりしてました。

極寒の中で川に落ち、低体温症で死にかけるところを
二人で協力して火を焚いて助かったり

その際に靴下が入れ替わってしまい、
杉元を探していたレタラが白石の元へ現れ
アシリパに脅されて杉元救出に協力します。

杉元は第七師団に捕まっていて
鶴見中尉の尋問や二階堂兄弟との殺し合いという
緊迫したシーンが続いた後に

窓から脂まみれの白石がぬるっと入ってきて
「お邪魔するぜ」
「妖怪?」
と杉元が怯えるシーンがツボでした。

この作品の魅力の一つが緩急の絶妙さにあります。

緊迫した状況が続くと、笑えるシーンが
挟まるのは創作のお約束とはいえ
「緩」部分が何とも言えない味わいが……。

その後網走監獄にいる「のっぺらぼう」が
アシリパ父の可能性があると判明、
白石の潜入・脱獄の技が必要になり同行します。

途中で土方歳三に捕まってしまい、ダブルスパイの
役割を要求されるものの

辺見に狙われていた杉元に危機を知らせたり
家永たち囚人の情報を教えたりと
様々な形で杉元を助けます。

狩りに関しては足を引っ張ることも多いので
その辺でバランスを取ってるのかも。

 憎めない男ですが、目の前の欲望に弱く
したたかな一面もあるので
万が一の時は杉元・アシリパを裏切る
可能性はあるかと思われてました。

しかし今や損得勘定を越えて、
二人と深い絆で結ばれるように……。

 アニメでは伊藤健太郎さんの、時にとぼけた
時にカッコいい声がハマってましたね。

次回に続きます。

 

ゴールデンカムイ(18) (ヤングジャンプコミックス)