『ギャラリーフェイク』(92~)は
偽物専門の画廊「ギャラリーフェイク」を舞台に
主人公の元メトロポリタン美術館のキュレーター、
藤田玲司(ふじた れいじ)が美術品を通じてお客を
助けたり、トラブルを解決したりする話です。
また、美とは何かを追及するというテーマもあります。
05年にはアニメ化されました。
17年からは新作も出ています。
(以下原作で呼ばれている「フジタ」表記にします)
「ギャラリーフェイク」は闇の画廊とも呼ばれており
盗品や横流し品でも扱うというダークなイメージを
持たれている設定。
当然、オーナーであるフジタもしたたかなキャラで
「彼は超一流のペテン師なの!
侮るときっとしっぺ返しを喰うわ!」
(BY三田村館長)と評されています。
美術界のブラックジャックというあだ名が
つけられてますが、だいたい合ってる。
「~ですぜ」という口調や、本当はいい人なのに
必要以上にワルぶってるところがBJ先生に似ています。
キザっぽく斜に構えてますが人一倍体力がなく、
腰痛に悩まされたりと今一つカッコつけられないところも
人間くさくて好きです。
彼のカニ料理に対する執着は一体……。
基本的には短編の集合体で
1;美術品を手に入れるために危険をおかすアクションもの。
2;芸術を介して、誰かの気持ちを救う人助けもの
3;美術ゴロや詐欺師の鼻を明かす知恵比べや
美術や美術品に関わる謎や犯罪を解くミステリーもの。
4;フジタの修復士・学芸員とてしての見事な腕前の披露
5;フェイツィ、香本、国宝Gメン知念などの
濃いゲストキャラがメインの話
などが多く
美術にまつわるドラマだけでなく、国際情勢や歴史、伝承などが
数多く語られる、知的好奇心も満たせるマンガです。
ハッピーエンドもあれば、バッドエンドもあり
助けたつもりが相手が一枚上だったりと
オチもさまざま。
また、戦争で中東から逃げてきたピノコ少女サラが
フジタに助けられて押しかけ秘書となり、
ちょっとしたラブコメ要素が入る時もあります。
次回に続きます。