昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

昭和の少女マンガ 70年代の「プレーボーイ」その2

プレーボーイは大抵、一途な愛を捧げる男の前に
敗北する当て馬の役どころですが

例;前原滋子『恋のA級ライセンス』

純情なヒロインに心打たれ、プレーボーイを
返上した場合はハッピーエンドも可能です。

例;神崎順子『プレーボーイなんてこわくない』

そもそも当時の読者層が小~中学生の
恋に恋する少女たちであることを考えれば

強引にでも恋愛感情をぶつけてくるプレーボーイは
異性を意識させ、ドキドキさせてくれる存在であり

メタ的には話を進めたり、引っ掻き回す
便利なキャラでもありました。

 

そんなプレーボーイたちも、現代日本が舞台の
学園ものが増えていく80年代には消えてしまいます。

日本人の学生という設定だとどうしても
恋多き男は似合いませんからね……。

本人は良くても、修羅場になる予感しかしないし。

もちろん「ヒロインに強引に迫る男性キャラ」や
「単なる女好きキャラ」自体は
少女マンガに限らず、今も昔も健在です。

しかし、①学校中の人気者であり②女の扱いを心得ていて
③時に強引でも、スマートな振る舞いもできる
④実際に女をとっかえひっかえしている描写がある
⑤ナルシストもしくはキザキャラが多い

この条件にあてはまるキャラはいるでしょうか?

最後に残ったメジャー作品のプレーボーイは
有閑倶楽部の美童グランマニエでしょう。

スウェーデンとのクォーターで、腰まである長い
金髪で女顔という、日本人離れというか
浮世離れした容姿のキャラです。

強引に迫るタイプではなく、むしろ紳士的に
口説くし、モテるためにスポーツなどの努力は
惜しみません。

近年の連載だと、ホストやキープのような便利な
扱いを女性からされることも……。

 

番長やスケ番、権力者の生徒会長のような昭和の
マンガの定番の一つでありながら、誰よりも絶滅が早かった
「プレーボーイ」

壁ドンのシーンを見るたびに彼らのことをしみじみ
思い出したり……はしませんけども。

とりあえず、トキメキをありがとうと言っておきます。