昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

池辺葵『ブランチライン』その5(1巻感想5)

念のため解説:

山の上の一軒家が実家の
八条寺家の家族のお話。

実家にはお母さんが
一人暮らしで、

四人の娘たちは
それぞれ独立
しています。

第5話では長女の
イチと息子の岳が
本編に登場。

(今までは回想シーンや
会話の話題のみ)

基本、淡々とした日常話の
連続なのですが

この回では物語の核であり、
八条寺家に大きな影響を
与えているイチの離婚と

甥っ子の岳(がく)について
具体的に語られます。

5話冒頭では四女で
主役格の仁衣(にい)が

岳からのメールにはしゃいで
後輩の山田くんに自慢する
体で説明。

・大学院で地質の研究を
していて、研究の手伝いで
しばらくハワイに行ってた。
(イチも一緒に)

・現在は大学院生で
寮暮らし。

仕事の話に戻り、仁衣は
自社製品を置いてほしいと
熱心に頼んでいるブランド
ショップへのアタックを

そろそろ終わりにするよう
社長から言われたと話します。

意外に思う山田くんに
自分は引き際が悪いから
これは社長なりの
気遣いだとフォローして

仁衣「一度愛したら
死ぬまでだ」

これで引かずに

山田「……僕はいいと
思いますけど
そういう覚悟って
ことでしょ」

不倫略奪された姉を見て
育った仁衣と、

不倫略奪婚の家庭に
生まれた山田くんの
気持ちが触れ合う
不思議な瞬間です。

夕方、三女の茉子が経営
する喫茶店でイチを
囲んでお食事会。

家族の仲良し場面で
あると同時に、

イチの口から様々な
事情が説明されます。

その頃、当の岳は
同じ院生の友人、
たっちゃんと会って
いました。

彼との会話を通じて
岳視点での回想シーン。

3年前、予定より早く
実家に着いたところ

イチが母と妹たちに
元夫からの言葉を伝えて
いるのを聞きます。

「岳が20歳になり、
養育費も払い終えたから

今後岳に何があっても
連絡して来るな」

当然ざわめく姉妹&母
たち。

しかし岳が姿を現すと
何事もなかったように
帰りを喜びます。

岳「さみしかったことは
一度もないなー」

父親に二度捨てられたような
ものなのに、それを補って
余りある家族愛……。

たっちゃんもいい奴です。

続きはまた後日。