昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

菅野文『薔薇王の葬列 王妃と薔薇の騎士』その3(1巻感想続き)

マーガレットとヘンリー、
共に王族ながら

父がナポリ王の位や領地を
英軍に奪われた貧乏貴族でも
常に誇り高くあろうとする
マーガレットと、

物心ついた時には王だった
ため、そういう努力の
必要のないヘンリーが
実に対照的に描かれます。

また『薔薇王』本編の
前日譚なので登場人物が
若かったり、

本編時には亡くなってる人が
いるのも見所の一つ。

ウォリックはこの頃は
騎士に叙されたばかりの
青年でしかありませんが

ヨーク公リチャードに
心酔してるのは同じ。

本編のリチャード視点では
ひらすら完璧な父だった
ヨーク公の、違う一面も
見れそうです。

バッキンガム公は
本編未登場の先代ですね。

一見、笑顔で挨拶してる
だけなのに、ヨーク公から
重要な情報を引き出すあたり

さすがあの腹黒眼鏡の
お父上です。

本編と違うところはもう一つ、
ジャンヌ・ダルクの扱い。

フランス出身の
マーガレットには
戦う聖女で憧れの存在。

ウィリアムもまた

「英国にもジャンヌが
いたら……」と好意的に
捉えています。

本編での禍々しい魔女としての
イメージは、百年戦争には
参戦してないリチャードの
想像の産物。

(父は参戦してる)

立場が変れば人の印象も
大きく違うものですね。

巻末の「白いの外伝」は
リチャードのマスコットの
白イノシシ、

通称“白いの”が
主役のコメディ。

悪役のような影つきで
出てきてどんぐりを
ばら撒き

ウォリック「フランス土産だ」

白いのが食べるのを
ドヤ顔で見守るの
面白すぎる……。

おそらく3巻、フランス王女
と兄エドとの婚姻の約束を
取りつけて上機嫌の頃でしょう。

アンとイザベルと二人の
お母様までエサをやるから
そりゃ丸々と肥える
わけだよ!

なんでエドワードが
オチなんですか!!
(ありがとうございます)

ウォリック伯夫人、
ほとんど出番なかった
ですね……。

2話目はバッキンガムと
白いのの話。

白いのがリチャードの部屋に
いるのを嫌がってたくせに
一言で態度が豹変。

腹黒ツンデレめ……!!!

訳:可愛い。

果たしてマーガレットの
策は成功するのか!?

続きが楽しみです!!