昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

(原作)菅野文(漫画)阿部川キネコ『薔薇王の学園』その2(1巻感想続き)

前回も書きましたが
パロディの面白さは

シリアスな原作絵・名場面が
そのままギャグシーンに
転換される

その落差が大きいほど
面白いものです。

エリザベスの悪だくみ顔
(原作再現)に

ジェーン「笑顔が汚いわねぇ」

なんてどストレートな
ツッコミ……。

言ってる内容は
別に悪事でも何でも
ないのが余計に笑えます。

原作では兄エドワードが
色恋を優先して宰相ウォリックを
裏切ったため、

ウォリックはランカスター側に
つき、手を組む証に娘のアンを
エドワードと結婚させます。

本作ではアンが「とても熱い
応援の言葉」を綴ったノートを
マーガレットに見られてしまい、

息子エドワードのキングメイカ
(=プロデューサー)を
命じられ、赤薔薇組に編入
させられます。

女子高生が推しへの
妄想をありったけ
書き綴ったノートが
他人の手に……。

うああああああ……!!
(押し寄せる共感性羞恥

赤薔薇組に入ったアンが
リチャードの応援朗読会に
妹イザベラに変装して
参加した際、

シェイクスピア
「リチャード三世」の
不穏な一人語りが

ファンが相の手を入れる
コール&レスポンスで
愉快なことに……。

(そこでばったり出会う
アンとエドワード)

原作では初夜にお互いの
リチャード愛を熱く語って
意気投合する名場面が
そのまま活かされます。

アンがエドワードには
遠慮ゼロの関係性好きです。

エドワードだって見た目は
勿論、勉強もできる素敵な
王子様キャラなのに

リチャード推しがバレて
ない相手にまで
アホ王子呼ばわりなのは
なんでだろうなぁ……。

だがそこが可愛いんだ!!!

原作ではイザベラは
(詳細は省略)アンに
ひどい仕打ちをしますが

本作では仲良しなのも
微笑ましい。

大人しく真面目で一途なのに、
妙な方向に突っ走る姉への
ツッコミ役も兼ねています。

ジョージとイザベラが恋仲になり
父ウォリックに問い詰められる
シーン、

原作では兄エドワードが
ウォリックを裏切るシーン
なのが、逆になってるのが
素敵。

改めて(『薔薇王』)の
みんな大好きだ……!!
ってなるマンガです。