ムチ使いと聞いて皆さんは誰を
思い浮かべるでしょうか?
悪役、Sキャラ、女王様といった
イメージの方が強い気がしますが
70年代ヒーローにはムチ使いが
結構いました。
『ゴレンジャー』(75~)
アカレンジャー
主題歌から「友よ見てくれ
唸るムチ~♪」です。
主役であるJ9のリーダーが
電子ムチ使いです。
おそらく、戦後アメリカのドラマや
映画が大量に放送されるようになり、
西部劇で銃だけでなくムチを振り回す
カウボーイ=カッコいいという図式が
当時の子供たちに受け付けられ、
その世代が制作する側に来て……という
流れなのでは?
しかし同じ頃には既に
ムチ=SMプレイ=ギャグ
という概念も存在しました。
青池保子『イブの息子たち』(75~)では
(会議中、良い作戦を思いついた)
「ごほうびにムチで
ぶちっこしましょー!」
と諸葛孔明たちがバカやってるのが
味方側に放送で流れてしまい、
ドン引かれるシーンがあります。
『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』
(79~)は
主役メカ、ゼンダライオンが
ピンチになるとゼンタマン1号が
「愛のムチだ!」
「効いたぁ~愛のぉっ、目覚めっ♪」
と、ムチを喰らってパワーアップ
するというのがお約束でした。
ちなみにゼンダゴリラだと
「野性の目覚め」。
当時は全く気にもしてません
でしたが、今思うとアレだな……。
悪女キャラのおっぱいポロリといい
ドリフの定番コント「ちょっとだけよ♪」
といい、下ネタ=ギャグという扱いが
昭和的ゆるさ……。
また、ヤッターマンもそうですが
「ヒモ状のものを叩きつけたり
巻きつけて攻撃」という意味では
ケン玉武器もムチの亜種と言えます。
しかしやはり日本の男子は
剣が好きなのか、
オモチャとしては剣や銃の方が
見栄えがいいからか
どうしてもSM(ギャグ描写含む)を
連想してしまうからか
80年代に入るとムチは主役側の
武器から次第に外れていきます。
続きはまたそのうちに。