この作品では毎回のように世界を揺るがす
レベルの大騒動が起きて、それをライブラの
メンバーが阻止する流れになっています。
この「大騒動」、普通の漫画なら数巻
それで引っ張れそうなのに
1話もしくは1巻で盛り上げるだけ
盛り上げてあっさり解決する
「出し惜しみしない」姿勢がすごい。
エピソード(=事件)ごとにスポットが
当たるキャラが変わるので
それによってキャラの意外な一面や
キャラ同士の関係性が描かれます。
普段は犬猿の仲でも、命がけの状況に
置かれたことで、
思いもよらぬチームワークを発揮したり
口に出さない本音が見えるのが萌えどころ。
個人的にツェッドが生命維持装置とも言える
エアギルスを、レアものヘッドフォンと
間違われて強奪され
レオ&ザップ&チェインが取り戻しに行く
9巻「鰓呼吸ブルース」回が好きです。
控えめで真面目な性格のツェッドが
自分のお披露目も兼ねた新年会のチラシを
水槽からいつも見えるように貼っていて
レオたちに(すごく楽しみにしてたんだ……)って
伝わるシーンが実にいい。
ザップも普段は「半魚人」だの言いたい放題
罵倒してるのに、弟弟子を酷い目に遭わされて
マジギレします。
チェインはメタ的に、レオの必死の努力を
読者に見せるためにその場に居たわけですが
義眼がオーバーヒートしそうになっても
頑張るレオの姿には心打たれますよね。
ザップと犬猿の仲のチェインが彼を起こして
肩を貸して歩いてる(でも顔は嫌そうにしてる)
珍しいシーンも大好き。
そしてラストはツェッドが3人を助けに
来た際(水なしで動けないので)
技の応用で頭に金魚鉢被ったような姿になってる
→3人が笑いが止まらなくなるのが
緊迫した状況からの和みになってました。
オチにツェッドが新たな収入源を得た
エピソードが描かれます。
それがツェッドが師匠によって
「伯爵」から解放された時に
初めて見た景色の再現なのもいい……。
続きはまたそのうちに。
個人的にザップのツェッドへの罵倒の一つ
「うすらしっとりさん」は結構ツボです。