昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

内藤泰弘『血界戦線』その2

この作品では毎回のように世界を揺るがす
レベルの大騒動が起きて、それをライブラの
メンバーが阻止する流れになっています。

この「大騒動」、普通の漫画なら数巻
それで引っ張れそうなのに

1話もしくは1巻で盛り上げるだけ
盛り上げてあっさり解決する
「出し惜しみしない」姿勢がすごい。

エピソード(=事件)ごとにスポットが
当たるキャラが変わるので

それによってキャラの意外な一面や
キャラ同士の関係性が描かれます。

普段は犬猿の仲でも、命がけの状況に
置かれたことで、

思いもよらぬチームワークを発揮したり
口に出さない本音が見えるのが萌えどころ。

個人的にツェッドが生命維持装置とも言える
エアギルスを、レアものヘッドフォンと
間違われて強奪され

レオ&ザップ&チェインが取り戻しに行く
9巻「鰓呼吸ブルース」回が好きです。

控えめで真面目な性格のツェッドが
自分のお披露目も兼ねた新年会のチラシを
水槽からいつも見えるように貼っていて

レオたちに(すごく楽しみにしてたんだ……)って
伝わるシーンが実にいい。

ザップも普段は「半魚人」だの言いたい放題
罵倒してるのに、弟弟子を酷い目に遭わされて
マジギレします。

チェインはメタ的に、レオの必死の努力を
読者に見せるためにその場に居たわけですが

義眼がオーバーヒートしそうになっても
頑張るレオの姿には心打たれますよね。

ザップと犬猿の仲のチェインが彼を起こして
肩を貸して歩いてる(でも顔は嫌そうにしてる)
珍しいシーンも大好き。

そしてラストはツェッドが3人を助けに
来た際(水なしで動けないので)
技の応用で頭に金魚鉢被ったような姿になってる

→3人が笑いが止まらなくなるのが
緊迫した状況からの和みになってました。

オチにツェッドが新たな収入源を得た
エピソードが描かれます。

それがツェッドが師匠によって
「伯爵」から解放された時に
初めて見た景色の再現なのもいい……。

 

続きはまたそのうちに。

個人的にザップのツェッドへの罵倒の一つ
「うすらしっとりさん」は結構ツボです。

血界戦線 9 ―鰓呼吸ブルース― (ジャンプコミックス)

血界戦線 9 ―鰓呼吸ブルース― (ジャンプコミックス)

  • 作者:内藤 泰弘
  • 発売日: 2014/06/04
  • メディア: コミック