昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

三条陸・稲田浩司『ダイの大冒険』その2

『ドライブ』の話をすると、三条さん繋がりで
ダイ大を思い出します。

ハートが進ノ介と正々堂々、真っ向勝負する
タイプだったので決着がつく時は

ハドラー「我が全身全霊ッ!!!
破れたりっ!!!」
なノリかも……と思ってました。

全然違いましたが、敵であっても
友情や愛情を持ち、成長していく姿に
主人公側が共感して仲間意識すら覚えると
いうのは両作品共通です。

特にハドラーは大きな変化を
遂げたキャラでした。

序盤は卑劣で保身に拘る小物として描かれ、
マトリフの「三流魔王」という悪態が
ピッタリなほど。

しかしダイたちに何度も破れ、追い込まれる
うちに覚醒、魔族の長寿もプライドも捨て

「超魔生物」となった後のハドラーは
誇り高き武人に生まれ変わっていました。

初期ハドラーが生み出したフレイザードが
残忍で功名心の塊だったのに対し

後半のハドラーが生んだ親衛騎団は
情けも愛も自己犠牲も持ち合わせていました。

「たとえハドラーや親衛騎団の連中が
信用できたって……」
目の前でアバン先生を殺されたポップが
そこまで認識を改めています。

ハドラーの方もポップがメドローアが作れず
絶望しかけた時の

ハドラー「……うぬらそれでも
アバンの使徒かっ!!?」

「最後の最後まで絶望しない強い心こそが
アバンの使徒の最大の武器ではなかったのかっ!!」

と叱咤してポップを奮い立たせます。

ハドラー「……急げポップ!!
骸が動いたのだ!!
もうけものと思えっ!!!」

しかしポップはハドラーを見捨てられず
共に炎の中に閉じ込められたまま……。

ハドラー「オレのような悪魔のために
こいつを死なせないでくれっ!!!
……神よッ!!!!」

「魔王」ハドラーが人間の神に
はじめて祈るシーン、

この辺りの熱さは神がかってます……!

しかも連載当時はアバン先生登場が
年末号だったので、この時ほど正月が早く
明けろと思ったことはありませんでした。

大ダイ、もしくはドライブ好きだけど片方は
知らないという方、ぜひ両方見てほしい!
どっちも超名作ですよ!!!