昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『おそ松さん』その1

おそ松さん(15~)赤塚不二夫
人気マンガ『おそ松くん』(62~)を
元にしたギャグアニメです。

16年、18年には実写舞台化、
17年には二期も作られました。

劇場版公開記念に語ります。

88年に作られたアニメ版『おそ松くん』も
含め、原作の六つ子はワンセットが前提で
個別のキャラ立てはなく、
イヤミやチビ太が話を引っ張る存在でしたが

おそ松さん』では、六つ子に
それぞれ強烈な個性が与えられました。

一口にギャグアニメと言っても
回によってジャンルも雰囲気も違い、

1:ドタバタギャグ
2:シュールギャグ
3:ショートコント
4:パロディ

など様々。更にこれを組み合わせたり

「イケメン化」「不良バージョン」「女子化」
「刑事モノ」「会社員」「教師」「原始時代」など
その場限りの設定で話を進めることも。

ブラックなネタや悪ふざけが続くかと思ったら
ほのぼのやいい話で終わる回が来たり、

そうかと思えば投げっぱなしジャーマンのような
勢いだけで〆たりと
何が出てくるかわからない不思議な作品でした。

監督が『銀魂』の藤田陽一さんなので
ノリが近いのも女子受けした一因かも。

パロディがアレすぎて円盤化されなかった
回もいくつか……。

また最大の人気理由は「個性豊かな
魅力的なキャラ」というだけでなく、

そのキャラ同士の「関係性」の巧みさ。

これを持った作品の強さは
聖闘士星矢』『鎧伝サムライトルーパー
ガンダムW』『テニスの王子様』などの
人気を思い浮かべれば十分でしょう。

今挙げた作品たちは皆キャラに「美形の」
「すごい能力を持った」「選ばれた存在」
などのプラス要素が盛りだくさんなわけですが

それらを全て放り投げ、むしろマイナス要素の
「同じ顔が6つ」「ニート」「ダメ人間」などを
散りばめてもなお、

「関係性」だけで人気を不動のものに
したのだから、社会現象も起きるわけです。

劇場版では6つ子の意外な過去が
大スケールで描かれますので、ぜひ映画館で
ご覧になることをお勧めします。

折角なので続けます。