昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

藤田和日郎『うしおととら』その1

うしおととら(90~)は妖怪を退治する槍
「獣の槍」を引き抜いてしまった主人公・蒼月潮
(あおつき うしお)と、

槍に刺されたまま封印されていた妖怪・とらの
コンビが最強最悪の大妖怪「白面の者」を倒す
熱きホラーアクションものです。

通称は「うしとら」

92年にはOVA化、
2015年にはテレビアニメ化しました。

序盤、潮は自宅(お寺)の蔵の掃除を父親から
言いつけられた際、蔵の床に扉があることに
気がつきます。

その扉を開けて入った地下には、500年間
槍に縫いとめられていた妖怪「とら」がいました。

(※とらと名付けたのは潮)

危険な妖怪だと知った潮はそのままにしようと
決意しますが、扉から漏れたとらの妖気が
別の妖怪を呼び寄せてしまいます。

巻き込まれた幼なじみたちを救うため
潮はとらを解放、

しかしとらは「助けてやる」という
約束を守ろうとしなかったので

怒った潮が槍を握りしめたところ
髪が長く伸び「獣の槍」を使えるように
なるのでした。

こうして潮はとらを監視するために
とらは潮をいつか喰ってやるために
奇妙な同居生活が始まります。

最初の頃は隙あらば喰おうと襲いかかっては
槍で殴られたり、潮の顔半分にくっきりと爪痕を
残すなど本気で殺意を向けていました。

潮も何か怪しい事件があればすぐにとらを疑い、
退治されればいいと、似た妖怪を仇として探していた
ヒョウさんに差し出したこともありました。

(金編に票ですが字が出ないのでカタカナにします)

殺伐とした間柄が徐々に、お互いなくてはならない
相棒に変わっていくのも見どころの一つです。

長い物語ではあるのですが、ラストのとらの台詞は
思い出すだけでも涙が……。

個人的に作者は
妖怪・涙ドロボウだと思っています。

読者の涙を貪って、あのエネルギーに
満ち満ちた作品を描いてるに違いない!!

先日、原画展に行ってきたのですがもう素晴らしいを
通り越して「凄まじい」絵でした。
込められた迫力がね……。

語り足りないので次回へ続きます。