そもそも番長って何?と思ってググったら
1;律令制の役職
2;戦後の不良グループのリーダー
とのことで、名称自体は古くからあるけど
マンガなどに登場する「番長さん」は
戦後にできた概念ということになります。
一番古くて有名な番長ものマンガは
67~71年に「冒険王」で連載されていた
『夕焼け番長』みたいですね。
アニメ化もされていて、主人公の声が
サザエさんでおなじみの加藤みどりさん。
映画だと1968年の東映作品で
「不良番長」シリーズ(主演・梅宮辰夫)があり
アメリカの暴走族映画などをモチーフに
作られたそうです。
日本のヤクザ映画+アメリカの暴走族映画+学園
→番長もの、という定義をここで主張してみる。
よくある「~じゃい」「~じゃけんのう」という
番長キャラの「男弁」(BY『すごいよ!マサルさん』)は
『仁義なき戦い』などのヤクザ映画の影響なんでしょうね。
とはいえ、一口に番長と言ってもマンガによって
役割も規模も違います。
1:一つの学校のみで「番長」と呼ばれるタイプ
車田正美『スケ番あらし』に登場する番長
大河内徳三郎は主人公・荒神山麗のライバル兼
理解者のような立ち位置。
『奇面組』の似蛭田妖率いる番組も
あの世界での番長グループでしょう。
少女漫画だとあさぎり夕『あいつがHERO!』では
ヒロインの相手役、風見竜が高校の番長でした。
車田正美『男坂』(84年~)では第一話で
主人公の菊川仁義が三年生の番長をKOし
新番長を宣言します。
それを聞いたヒロインの島村春奈が
「番長なんて時代遅れのものに、ケンカしてまで
なりたいなんて並外れたバカね」
と言っており
80年代半ばになると番長がアナクロな
存在になっています。
それでも梅澤春人『BOY』(92~)には
番長として揉山正象ことモミ―が、
『ウダウダやってるヒマはねェ!』でも住崎玲央
ことレオさんが番長だったので、90年代前半までは
マンガに番長が登場していたことになります。
長くなるので続きはまた次回。