第3巻、発売中です!
記念に語ります。
久々なのであらすじ:
一生付きあう持病を抱えてしまい、
元の仕事を辞めて週4日のパートで
働くことになった主人公のさとこ。
病弱、低収入、38歳独身と
不幸のどん詰まりの気分でしたが
家賃の安い団地に引っ越す際、
大家さんの同居人の青年・
司(つかさ)と出会い、
食事や生活に気を遣いはじめて
色々といい方向に変わっていく……。
3巻ともなるとさとこも
心身、仕事、人間関係共に
安定してきたので
今回は赤の他人の家でニート
という司の過去が語られます。
・学生の頃から祖母と母の
介護を続けてきた。
・それでもつきあってくれた
女性はいたが、母がいよいよと
いう時に結婚を求められ……。
司「ああ まだ続くのか
としか思えなくて」
(母が亡くなった後)
これは……女性側視点か
司サイドの視点かでだいぶ
反応が変りますね。
あと男女の立場が逆だったら
介護要員目当てかもと
妙な生々しさが出る……。
司視点だとずっと介護に
追われてきて、自分のことは
後回しで疲れたんでしょう。
そして大家さんに拾われ
(以下略)
少しの間、責任ある立場を
休んでもいいんじゃないかな……。
大家さんの励ましが素敵です。
団地の高校生で口癖が
「どうでもいい」だった
弓ちゃんも笑顔を取り戻します。
そこまで不幸ってわけじゃ
ないけど、当人にとっては
逃げ場がなくてたまらない。
そういう不満が溜まってる
感じを描くのがうまい……。
個人的にさとこが「友人」
からの誘いを断るシーンが
好きです。
最初は「サークルの同窓会に
来ないから~」と心配する体で
「二人で会いませんか」と
じわじわ近づいてきて
「私 さとこに話を聞いて
もらうと元気になるんだよね」
結局は自分のグチの
ゴミ捨て場に利用しようと
持ちあげる
相手のいやらしさがよく
出てますし、それを断る
さとこに「GJ!」って
親指立てたくなりますね。
理不尽を拒否するのも
気力がいる……。
客観的にはマイナスが
多くても引け目と思わず、
食事に気を遣い、
自分を大切に……。
そういう優しい
お話です。