昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

鯨庭『言葉の獣』(1巻感想)

第一巻、発売中です!!

記念に語ります。

『言葉の獣』(21~)
詩や美しい言葉に心惹かれる
女子高生・薬研(通称
やっけん)は

ミステリアスなクラスメイト・
東雲さんが「言葉が獣の姿で
見える」能力の持ち主だと
知る……。

不思議な味わいの
ファンタジー作品です。

なお本当の読みは薬研(やげん)。
フルネームはまだ出てません。

冒頭、現文の授業で
詩を扱った際の

生徒の発表する「作者の
心境を考える」課題の
解釈があまりにも酷く、
内心憤るやっけん。

授業終了後に先生に
不満をぶつけたところ……。

先生「あなたは言葉が
好きなのね
これからも頑張ってね」

一見、激励されたようですが……。

やっけん「何だそれ」

それを見ていた東雲さんは
慌てて立ち去ります。

実は東雲さんは発した言葉が
獣の姿で見える能力の持ち主
でした。

彼女の描いた幻獣の絵に
やっけんが「綺麗だ」と
呟いたところ……。

「君が今言った綺麗って
言葉 こんな形の
獣だったよ!」

どうすれば見れるように
なるのか尋ねると、言葉について
考えつくすように言われます。

思索中のやっけんは虎の姿になり、
深い森の中=東雲さんいわく
『言葉の生息地』に一緒に
来てしまいます。

ヒント:『山月記

そこで一般的な『頑張れ』が
獣化した姿(クマっぽい)
に会いますが

薬研の『頑張れ』は違う
姿(四つ耳のウサギっぽい)
をしていました。

やっけん虎はウサギ(仮)を
追いかけてるうちに
地割れに落ちてしまい、

ウサギに助けを求めて
叫ぶうちに、自分が感じた
『頑張れ』の意味に気づきます。

「頑張れって言いっ放しに
するなら言わないでほしい

私はそんないい加減な気持ちで
他人を応援したくない
自分のことも応援されたくない!!」

東雲さん「君が受け取った
『頑張れ』は『助けられない』
という意味だね」

そう評した東雲さんは
改めて薬研に告げます。

「私はね この世で
一番美しい言葉の獣を
見つけたい」

詩が好きな人、言葉に対して
拘りがある人におススメです。

続きはまた後日。

谷川俊太郎の詩を朗読する
シーンは涙出ました。