昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

D・キッサン『神作家・紫式部のありえない日々』その2(1巻感想続き)

この物語の面白いところは

同人誌って言い方ひとつで
式部のいたたまれない気持ちが
強烈に伝わる!!不思議!!

ちょっと想像してみてください。

妄想に任せて書いた
同人誌のタイトルを
いとやんごとなきお方から
直接尋ねられる……。

うああぁぁぁぁ(錯乱)

式部の同僚で源氏物語
ファンでもある小少将
(こしょうしょう)も
実在の人物です。

まさか千年後に自分に
腐女子設定がつくなんて
夢にも思わなかった
でしょうね。

なお推しカプは
頭中将×源氏。

腐女子という単語は
平成以降のものですが

男女の色恋話より、
男同士仲良くしてる姿を
見るのが好きな女子は昔から
いたと思うんですよね……。

また本作で重要なアイテムが
清少納言の「枕草子

この本で今は亡き中宮定子と
その女房たちの華やかな
様子が描かれているため、

大人しい彰子とその女房たちは
周囲から常に比較され、
こっちはダメだの地味だの
言われ放題。

しかし「枕草子」の一説で
亡き自分の夫が嘲笑されて
いる記述を発見した式部は
大激怒。

普段は大人しい式部が

「私の夫を侮辱したこと
後悔するがいい!!」

と言いつつも、枕草子
全部読んだ上で面白かったと
素直に認めます。

でも釈然としない気持ちは
よくわかる……。

また、枕草子は定子の
ために書かれたものだけど

源氏物語」は式部が
自分のために書いたもの。

(私が彰子さまに
ささげられるものなんて
あるんだろうか……)

悩みながらも締め切りに
追われて書くうちに

彰子が帝に不器用な
恋心を抱いていることを
知ります。

好きなのに意識するほど
何も言えなくなる、そんな
彰子に萌えを感じる式部。

式部(彰子さま
推せる……!!)

自分が「源氏」を書いて帝が
気に入れば、彰子と仲良く
してくれる→

(つまり推しカプ……!!?)

己の使命を見つけた式部が
今後どうなるのか、

後に紫式部の名付け親となる
藤原公任(登場済み)とは
いつ出会うのか?

続きが楽しみです!!

ところで第六帖(話)の
扉絵、十二単ビッグサイト
取り合わせってシュールだな……。

同作者の平安コメディ
千歳ヲチコチ
面白いですよ!!