久しぶりなので大雑把に
解説すると
「パーム」シリーズは
80年代前半のロサンゼルスを
舞台にした、探偵のカーターと
助手のジェームス、同居人の
アンディの三人組の物語。
80年代から続く長期連載で、
章ごとに内容も雰囲気も違います。
今もウイングスで連載中。
前章「星の歴史」はジェームスを
シュミで長年ストーカーしてた
CIA所属の殺し屋・サロニーとの
対決を描く、緊迫したシリアス。
今回は金を脅し取られた被害者の
ため、街のヤクザ者に大規模詐欺を
仕掛けるコミカルな雰囲気の話。
詐欺の内容は「リスクが高いと
説明した上で投資をOKさせる」
タイプのもの。
これだと「失敗の可能性は高い」と
分かってたので、金が回収
できなくても深追いしないから。
(当時そういうコン・ゲームが
テーマの映画が流行っていた)
計画は上手く進んでましたが、
サロニーの件を隠蔽したいCIAが
FBIとロス市警を巻き込んで
ジェームスを捕えようと動き出し……。
CIAは冷戦が終わると縮小
されますが、この頃までは
ソ連と並んでフィクションの
定番の悪役でした(遠い目)
冒頭でジェームスの刑務所
仲間が、恩赦でまとめて出所
できたと訪ねてきます。
出所パーティを探偵事務所で
やることになり、ジェームスの
親友・ボアズの姉も招かれます。
(ボアズはニューヨーク在住)
ところが先に帰った彼女は
街のヤクザ・レビンの手下から
金を脅し取られ、指の骨も
折られる羽目に……。
彼女を送っていったフリスから
事情を聞いたカーターたちは
金を取り戻そうと決意。
「暴力は駄目だ、またサロニー
みたいなのが寄ってくる」と
ムショ仲間の長老に釘を
刺されたので
サギ師の通称「伯爵」の
提案に乗ることに。
伯爵が提案した「リスクが高いが
成功すれば大儲け」の投資先は
映画でした。
架空の映画撮影のために選ばれた
作品が「青また青」
作中では一部のマニアには
大ウケしたが、教育委員会に
大いに嫌われて作者がヘソ曲げて
雲隠れ中という代物。
(実は作者の別作品)
続きます。