昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

(小ネタ)ディストピアの条件 菌と鉄・進撃・狂四郎・下セカ

『プリンタニア・ニッポン』
快適なディストピアと書いたら

他作品についても
語りたくなりました。

念のため定義しておくと
ここでのディストピアとは
「悪夢のような世界」を
舞台にした創作物のことです。

一番有名な作品は
ジョージ・オーウェル
1984年』でしょう。

この時点で既に

・大きな戦争の後の
新たな世界秩序。

・私生活すら監視下にある。

・情報統制、歪んだ思想の強制。

・男女間の愛情も禁止・規制。

・独裁者による支配。

などディストピアの定義が完成しています。

刊行は1949年。

第二次大戦終結、冷戦開始、
ヒトラースターリンといった
独裁者の恐怖をリアルに感じた
時代ですね……。

『菌と鉄』では世界政府
「アミガサ」によって
人々は脳内に菌糸を植えられて
思想・行動も管理され、

男女も隔離され、労働に
従事させられています。

大きな戦争後、人類が
減ったらしい設定も出てます。

『狂四郎2030』
第三次大戦後の世界。

一握りのエリート階級と、
彼らに奉仕・システム管理に
携わる公務員のみ男女
一緒に暮らしています。

独裁者「二条憲政」の存在や

M型遺伝子の持ち主は
危険分子として差別・
排除される法案など

ディストピア完成までの
経緯も詳しく描かれました。

農場で働く男女は隔離され、
比較的待遇が良い兵士などは

インターネット経由で
「バーチャSEX」ができる
マシンを支給されます。

進撃の巨人は男女でなく、
民族ごと壁の中に隔離状態。

エルディア人は壁の中で「真実」を
知らされず、巨人の襲撃に怯えて
暮らしていました。

(壁の外の歴史、
文明が遅れていること、
巨人の正体など)

人権剥奪、飢えや迫害など
物理的に過酷な目に遭うのも
嫌だけど、

『下ネタという概念が存在
しない退屈な世界』のように

一見平和そのものなのに
首輪をつけられて手の動きを
追跡されるのも嫌ですね。

(そのため春画家の乙女は
筆を咥えて描いている)

中世の異端審問官のように
「反対しづらい理由を盾に
他者の意志まで支配したい」連中は
どこにでもいるものですが

心の中やプライベートまで
他人から規制される世の中は
本当に御免蒙りたいですね。