昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

浦沢直樹『YAWARA!』その7

祐天寺監督とお祖父ちゃんは
柔と富士子さんを西海大学に
編入させようとします。

しかし富士子さんは快諾でも
柔は旅行会社に就職希望。

父を探す手がかりに
なると思ったからですが
お祖父ちゃんは大反対。

柔が面接に来た会社から
電話&パンフレット郵送の
会社まで丸ごとシャットアウト。

西海大になんて行かないと
言う柔にお祖父ちゃんは

富士子さんが心から
西海大編入を望んでいること、

そのためにはもう少し
実績が必要だが一人では
不安だろう、

彼女のために一緒に出ろと
柔に全日本体重別選手権
出場を承知させます。

お祖父ちゃん本当に策士……。

ここからは柔の就職騒動と
富士子さんの試合の行方とで
読者をハラハラさせます。

大会当日に、連絡を遮断されていた
会社の社長たちが押しかけたり

柔が社長たちに囲まれてる間、
富士子さんは不安と緊張で
ガチガチのまま試合を……。

さやかさんが山籠もり中
なのもあって、
風祭さんが富士子さんに
コーチしてます。

短期間に内股刈りを
身に着けさせたりと
指導者としては本当に
頼りになる……。

そして富士子さんを
励ますための一言は

柔「一緒にユーゴスラビア
(世界選手権)
行こうって言ったじゃない!」

ばっちりとお祖父ちゃんに言質を
取られてしまうのでした……。

ソ連もそうですが、この数年後
ユーゴという国が無くなると
誰が予想したでしょう?

その世界選手権では
柔が大不調。

負けはしないものの、危うい
勝利ばかりが続きます。

理由は松田さんの不在。

試合直前に松田さんのお父さんが
倒れ、持ち直した後に乗った
飛行機は霧のため、
試合場のはるか遠くに着陸。

タクシーのおじさんは呑気で
大声で歌いまくるわ、タイヤは
パンクするわであてになりません。

また不在の理由を邦子が
柔に対して「冷めちゃった」からと
言われたことが尾を引きます。

松田さんは間に合うのか、
柔は負けてしまうのか……!?と
読者をハラハラさせると共に、

松田さんがいないと
不安で仕方がない=
柔が自分の気持ちに気づく
重要エピソードでもあります。

続きます。