昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

『鬼滅の刃』我妻善逸その2

『鬼滅』の醍醐味の一つに
話が進むうちに、キャラの印象が
がらりと変わるというのがあります。

臆病で騒がしい、女好きのバカ、
実は優しくて気絶すると強い……。

こんな基本性格に
つけ足されたのは「翳り」

これがお汁粉に少し入れた塩の
ように、魅力を更に深めます。

さんざん頭が悪いと描写された
善逸が、その優れた聴力から

実は嘘とわかった上で女に
何度もだまされてきたことが
4巻で判明します。

それでも死の淵でなお

たくさん人の役に立ちたい、
じいちゃんが俺にかけた時間は
無駄じゃないと証明したい

(意訳)

こんなことを健気に願ってるん
だから、女性人気が高くて
当たり前です!!

女好きなのもスケベ心よりは
優しくされたい、構ってほしい
感じですね。

赤ん坊の頃に捨てられたらしいので
人のぬくもりに飢えてるんでしょう。

禰豆子には花を摘んできたり、
箱越しに話しかけたりと
アプローチも微笑ましい。

「結婚したら毎日寿司とうなぎ
食べさせてあげるから
安心して嫁いでおいで!!」

このバカさと初々しさと尽くし型とが
入り混じったプロポーズも
実に善逸らしい……。

・気弱で臆病、心優しい、
自分に自信がない。

・女好きで騒がしいギャグメーカーの
お馬鹿キャラ

一見相反する要素が一人の
人間に含まれてるのが素晴らしい。

 また「関係性」においても
ちゃんと翳りを付け足されます。

師匠は厳しい人でしたが、ちゃんと
愛情があるのも分かっていました。

師匠と二人だけなら修業は辛くても
幸せな日々だったろうに、そこに
空気悪くしてる奴がいる……。

4巻の回想時点では
善逸をウザいと感じる奴が
いても仕方ないくらいの
印象でしたが

後に芯からクズなのが
判明します。

「俺がいなかったら獪岳も
あんなふうにならなかったかも
しれない ほんとごめん!!」

あいつ子供時代、悲鳴嶼さんの
ところでもやらかしてるから……。

知る由もないこととはいえ
善逸が罪悪感を抱いたままかと
思うと胸が痛い。

でもラストでも生き残れたし、
子孫と自伝も残せたしで
本当に良かった……。

鬼滅の刃 5(完全生産限定版) [DVD]

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  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: DVD