昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

藤栄道彦『最後のレストラン』その1

最後のレストラン(11~)
ダメ人間の店長・園場凌が経営する
フレンチレストラン「ヘブンズドア」に
何故か歴史上の有名人が死ぬ間際に来訪し、
最後の食事のリクエストに応えるという
不思議なお話です。

料理マンガも、現代にあの偉人が……
という作品も結構多いですが
これは見事な合わせ技。

16年に実写ドラマ化しました。

既に知名度が高い=キャラ立ちした
人なので、当然出す料理もそれに
合わせたもの。

偉人たちは夢か幻を見ていると思い込んでいて、
食事後は大半が元の時代に戻りますが
居着くキャラもいます。

※来訪者がどんな人か解説したり、
通訳してくれるのは店員のミステリアス
美女・前田あたりさんが担当。

彼女が一番謎の存在かも。

店長の園場凌(そのば しのぐ)は
亡くなった父親のレストランを
継いだばかり。

客が来ないとぼやいていたら
度々不可解な現象が……。

「その場しのぎ」なんて名前通り
適当で常にネガティブな人ですが

無茶振りなリクエストにちゃんと
最適解を返してくれて
たまにいいこと言います。

店長「よく明日死ぬとしたら
何が食べたい?……とか
言いますよね?」

(実際はそう都合よくいかなくても)

「でももし……食べられるとしたら
何かが少しだけ……その……
救われる……そんな感じしませんか?」

お客は織田信長マリー・アントワネット
ヒトラーリンカーンゴッホ
知名度の高い人から

リチャード1世、ボニーとクライド、
マタ・ハリシャクシャインなど
古今東西様々です。

彼らがどういうキャラ付けされてる
のかも見所の一つ。

キャラデザは肖像画・写真から忠実に
再現されますが、思わぬところに
挟んでくるパロディも秀逸です。

安徳天皇ジャンヌ・ダルク
ヒトラーの犬などは
レギュラーキャラになりました。

現代人とは違う彼らの視点に
気付かされることも多いですし

せめて別の世界で幸せになって
ほしいという作者の優しさも
あるのかも……。

 1話か前後編で完結する作りなので
どの巻からでも読めますよ♪

折角だから続きます。

最後のレストラン 1巻 (バンチコミックス)