昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

藤栄道彦『最後のレストラン』その2

前回大雑把にあらすじなどを
解説しましたが、もう少し
細かく補足を。

ジャンヌ・ダルクは当初店長のことを
神と思い込み、「お仕えする」
という関係性でしたが
次第に恋愛フラグが……。

安徳天皇は8歳なので、高校生の
アルバイト店員・有賀千恵の家で
同居し、学校にも通います。

(その際、諱の「言仁」を名乗る)

やんごとなきお方のオーラは
分かる人には効果覿面で、
クールな前田さんまで
動揺しまくります。

彼のおかげで、クラスメイトとして
子供キャラも登場させやすく
なりました。

今時の学校らしく、国際色豊かなため
多少風変りでも浮かない設定。

人種の異なる彼らが仲良くテーブルにつく姿に
キング牧師が感動する回は泣けました。

ジャンヌもそうですが、過去の人々が
夢にも思わなかった世界が実現してるんですよね……。

レストランの外にも偉人たちは登場します。

真田信繁が追い出した借金取りの
忘れ物の赤いコートを持ち帰って羽織り、
家康を震え上がらせる話や

ハンニバルスキピオが仲良く
酒を飲む運動会回が個人的に好きです。

妙な平等論で運動会や学芸会に口を
出してくる保護者、誰かに似てるなぁ
(棒読み)

時折登場する、店長とは違うタイプの
ダメ人間の経営者、面子(めんつ)さんも
いいキャラです。

メタ的には彼が色んな企画に手を出して
ヘブンズドア」のメンバーを巻き込む
ことで、普段とは違う話が作れるわけですが

客観的には見栄っ張りの山師タイプ。

悪役や当て馬キャラとして
使い捨てられてもおかしくない
キャラなのに、絶妙なバランスで
憎めない人に。

アナスタシア回はカッコ良かった。

ちょっとした掛け合いやオチに
くすっとなったりほっこりしたり、
いい話に涙ぐんだりします。

忠犬ハチ公は反則だよ……(泣)

アミバ風のダリや、江田島塾長風の
リンカーン変態仮面っぽい
ラスプーチンには笑いました。

カエサルがエガちゃんだと……。

同コミックス収録の、店長の従妹・成雪が
別の店で過去の有名人に遭遇する
「最後の小料理屋」も面白いですよ。

最後のレストラン 2巻 (バンチコミックス)