『PetShop of Horros』(ペットショプ
オブ ホラーズ 95~)は
現代アメリカの大都市のチャイナタウンにある
謎のペットショップを舞台にした
ホラーテイストのある一話完結の
ファンタジー漫画です。
99年に深夜番組「ワンダフル」内で
アニメ化しました。
『すごいよ!マサルさん』と同じ枠というと
何か不思議……。
一言で説明すると
「笑うせぇるすまん・ペットショップ編」
人の心のスキマを埋めるペットを美形の
店主「D伯爵」(カウント・ディー)が
売ってくれます。
特別な客(その回の重要ゲストキャラ)には
何故か人間の姿に見えますが、他者からは
普通の動物にしか見えません。
契約を守っている間は幸せに過ごせても
破ってしまうと破滅が……。
D伯爵はいつもチャイナ服で、にこやかな
微笑みを浮かべるミステリアスな美青年です。
彼は留守番で、本当の店主=爵位を持ってる祖父
(若い頃の写真がそっくり)は旅行中って
絶対同一人物だと思ってました……。
甘いものが大好物で、捜査に来た刑事を
お菓子に釣られて通す人間味があるかと
思えば、
契約違反で悲惨な目に遭った客を
冷たく突き放す非情さも持っています。
アニメの関俊彦さんの妖しいD伯爵、
最高でした!
扱う動物は極楽鳥、バシリスク、
人魚、饕餮(とうてつ)、麒麟から
犬やネコ、ウサギまで何でも。
愛情が毒となって死に至るなど
皮肉なオチのエピソードもありますが
健気な犬の話にはよく泣かされました。
第二話から登場する若き熱血刑事
レオン・オルコットとはボケとツッコミ、
価値観の違いが対照的ないいキャラでした。
(事件の解説や結末を説明する役割もある)
彼の弟、クリスも重要キャラです。
D伯爵が夜の博物館で地球の記憶と触れ合う際に
レオンが乱入して台無しにしたエピソードは
(人間のエゴが地球を滅ぼすという)
環境問題が重要視された90年代の作品らしいですね。
少女漫画的な繊細なタッチで描かれる、時に残酷、
時に優しい、美しい夢の世界をお楽しみください。