前述しましたが、序盤の
ミステリーは「オキナガ
連続殺人事件」
生肉を出す違法なステーキ
ハウスを経営していた
「オキナガ」は二人目の
被害者。
魁もまたあかりと初対面の
日に女子高生・高萩稟子に
刺されます。
しかし傷は即塞がり、稟子の
説明から「父親の仇」と思い
込まされていたことが判明。
彼女の父親が殺害された容疑は
確かに魁に掛けられていましたが
特定には至らず、犯人も不明なまま。
そして事件を担当した刑事・
唐沢と成宮のうち、
特に唐沢は今なお魁を疑っていて
あかりといる時もわざと
イラつかせようとしてきます。
(稟子は血で汚れた部屋を
片付けろと言われて従ううちに
アシスタント的な存在に)
そうしているうちに三人目の
被害者が……。
犯人など詳細はここでは
書きませんが、事件はまだ
始まったばかりと
いう演出にゾッとします。
死にかけの犯人に魁が血を
与え、喋らせるシーンは
「そんな能力もあるんだ」と
いう演出でもあり、
後の伏線でもあります。
2巻ではあかりの父の実母
=あかりの祖母の棗(なつめ)と
魁に繋がりがあったことが
明らかに。
棗は12年おきのひつじ年に
発生する猟奇殺人事件、
通称「羊殺し」の
被害者の一人でした。
「羊殺し」は物語の
重要な核となります。
稟子の父親も、この事件を
調べていました。
この巻では魁が生まれつきの
オキナガではないことも判明。
沖縄戦のさなかに竹之内が
重傷を負った魁に血を与えて
適合したのでした。
(死なせておけばその後の
魁の怒りや悲しみはなかった
はずだから)
竹之内「私は、あれが
良かったのか
悪かったのか──
現在(いま)でも
考え込むことが
あるんですよ。」
それを聞いた時の
久保園さんの反応が
実にいい……。
久保園「私の悲観性は
髪の毛一本一本に宿って、
昇天していくんです」
これも名言だと思います。
髪の毛は尊い犠牲(合掌)
あかりも同じ情報を
「オキナガ」の巻上さんから
入手します。
久保園さんに巻上さんなど
おじさんキャラがまた
いい味なんですよ……。
続きはまたそのうちに。