昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

香日ゆら『三枝教授のすばらしき菌類学教室』

『三枝教授のすばらしき菌類学教室』(19~)
は、農大一年生の赤毛の天谷洸輔くんが
きのこ研究家の三枝教授や周囲のマイペースな
人々に振り回される、ゆるい理系キャンパス
ライフものです。

天谷(あまたに)くんは農大でコレを学びたい
という目的があったわけではなく、

好きな女の子・奈良さんが目指している
大学と知って受験したという不純な動機。

しかし入学式の日、学部が違う=学ぶ
キャンパスが違うということを知らされます。

途方に暮れて奈良さんの名前「麻衣ちゃん……」と
呟いたところ、「舞ちゃん」という小学生女児に
話しかけられます。

「もしかして 王子様ですか?」

誤解を解く間もなく彼女に連れられて行った先は、
ダンディなヒゲのおじさまなのに
大きなキノコ柄入りのスーツを着た三枝
(さえぐさ)教授の研究室。

以前、教授がロシアの童話をアレンジして
話した「ベニテングタケの王子様」話を
舞ちゃんが信じたのが原因でした。

ベニテングタケは赤い→天谷くんは赤毛

舞ちゃんは一度はカン違いと気付きますが

「うちのかわいい舞ちゃんが
泣いてるんですけど?」
と、三枝教授に誘導され

天谷くんは舞ちゃんの「王子様設定」を
続けることになるのでした。

天谷くんは一度約束してしまうと破れない
不憫なまでに律義なツッコミ属性。

三枝教授はきのこ研究者で舞ちゃんも
かなり詳しく

また農大が舞台なので、様々なきのこが
学術的に解説されます。

ちなみに教授の肩書は
「森林資源活用の林参加学教授」

テレビ出演してたり、大学と企業のコラボ製品の
パッケージに写真が載るレベルの有名人です。

天谷くんの学友の女子、榎木さんは教授のファン。

友人になった、きのこが苦手な四位(しい)くんなど
そこはかとなく変な人揃い。

味のあるボケツッコミを楽しみつつ、
きのこに詳しくなります。

あと独特の理系キャンパスライフも描かれるので
もやしもん』や『動物のお医者さん』が
好きな人とは相性がいいかも。

二巻目が待ち遠しい!

三枝教授のすばらしき菌類学教室 1 (BRIDGE COMICS)

三枝教授のすばらしき菌類学教室 1 (BRIDGE COMICS)