『三枝教授のすばらしき菌類学教室』(19~)
は、農大一年生の赤毛の天谷洸輔くんが
きのこ研究家の三枝教授や周囲のマイペースな
人々に振り回される、ゆるい理系キャンパス
ライフものです。
天谷(あまたに)くんは農大でコレを学びたい
という目的があったわけではなく、
好きな女の子・奈良さんが目指している
大学と知って受験したという不純な動機。
しかし入学式の日、学部が違う=学ぶ
キャンパスが違うということを知らされます。
途方に暮れて奈良さんの名前「麻衣ちゃん……」と
呟いたところ、「舞ちゃん」という小学生女児に
話しかけられます。
「もしかして 王子様ですか?」
誤解を解く間もなく彼女に連れられて行った先は、
ダンディなヒゲのおじさまなのに
大きなキノコ柄入りのスーツを着た三枝
(さえぐさ)教授の研究室。
以前、教授がロシアの童話をアレンジして
話した「ベニテングタケの王子様」話を
舞ちゃんが信じたのが原因でした。
舞ちゃんは一度はカン違いと気付きますが
「うちのかわいい舞ちゃんが
泣いてるんですけど?」
と、三枝教授に誘導され
天谷くんは舞ちゃんの「王子様設定」を
続けることになるのでした。
天谷くんは一度約束してしまうと破れない
不憫なまでに律義なツッコミ属性。
三枝教授はきのこ研究者で舞ちゃんも
かなり詳しく
また農大が舞台なので、様々なきのこが
学術的に解説されます。
ちなみに教授の肩書は
「森林資源活用の林参加学教授」
テレビ出演してたり、大学と企業のコラボ製品の
パッケージに写真が載るレベルの有名人です。
天谷くんの学友の女子、榎木さんは教授のファン。
友人になった、きのこが苦手な四位(しい)くんなど
そこはかとなく変な人揃い。
味のあるボケツッコミを楽しみつつ、
きのこに詳しくなります。
あと独特の理系キャンパスライフも描かれるので
『もやしもん』や『動物のお医者さん』が
好きな人とは相性がいいかも。
二巻目が待ち遠しい!

三枝教授のすばらしき菌類学教室 1 (BRIDGE COMICS)
- 作者: 香日ゆら
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/06/08
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る